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zoom RSS IS<インフィニット・ストラトス>二次小説 第149話 生きていてください…。<前篇>

<<   作成日時 : 2015/05/02 23:48   >>

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「それじゃあ、お先に。」
「お疲れ様でした。」
 多忙が当たり前になった、1週間の終わりである土曜日。
 毎日の呼び出しから始まり、急患の対応と夜間診療。特に小児科が多い。科その物が無くなる病院も多いしな。
 今話し合われているのが、夜間診療専門のクリニック。
 内科、小児科、外科と各科が揃っていて検査体制も十分に揃えて、大きな手術が必要な患者さんは横須賀の病院に運ぶ。
 この体制で決定し、現在土地を探してる最中。
 他に、金曜からのオペ、高度救命センターへの急患、土曜日の外来診療、予定手術、他の科の応援を終えて、カルテの整理を終了。
 家に帰る為に俺は執務室の更衣室で着替えてから、執務室の鍵を閉めて職員用出入り口に向かう。
 最近、脳外科の手術も多いよな。
 というより、あちこちの科の応援に出てるから今までよりとにかく範囲が広い。
 総合診療科と外科の部長と高度救命センターのセンター長を兼ねているとはいえ、あらゆる分野の手術をやる訳じゃないんだけどな。
 まあ、どの科も今や手一杯。
 評判は日が経つにつれてさらによくなって、いい病院を紹介する本のランキングでトップクラスになって、こなす手術の数が全員かなり多くなった。
 気が付いたら、世界最先端の治療もいろいろとこなす病院になっていたな。
 プラス、研修医の指導。
 そりゃ、忙しくもなるか。
 藤井さんは、経過は良好。
 散歩も、大分出来る様になった。
 来週退院だが、普通に帰宅できるだろう。
 自宅療養をして、学校に復帰してから今月は体育は見学だけど、主治医の先生と連携しながら体育の授業にも来月上旬には普通に出れると見ていい。
 ちなみに今は、人工心臓の埋め込み手術のマニュアルの作成の終盤。
 カンファレンスでの、他の心臓外科医へのオペの手順の説明。
 他の患者さんへの人工心臓埋め込み手術に、指導医として他の医師の手術への立ちあい。
 他の病院からの見学も、いつもいる。
 勿論、手術に備えてだ。
 少しずつだが、全国的に症例も増えてきた。
 今度の心臓外科学会では、MARIAを使用した手術についての発表をすることになっている。
 準備は順調に進んでいるから、当日しっかりと注意点を伝えられるかだな。
 とまあ、とにかく忙しい。
 差し当たって、帰ったらシャワーを浴びて少し休んで、夕食を済ませたら鍛錬をして明日の取材に備えるか。
 ん?誰だ?職員用出入口にいるって事は、医師かナースかな?まさか、医療機器の営業マンはないよなあ。
 やれ、新型で使いやすいメスのカタログですとか、新薬についてですとか、最近また営業が増えてきた。
 勘弁してくれよ。
 もし、営業だったら速攻でトンズラだ。
 って、何だ?
 俺と同い年くらいの、女性か?

 白のレースのフレアスカートに、白のワンピース。
 ワンピースの上にベージュのボレロを羽織って、サングラスとつばの広い帽子。
 日焼け対策かな?
 俺も、日焼け止め使ってるしな。
 てことは、モデルさん?
 でも、モデルさんに知り合いはいないぞ?

「一夏…。一夏だよね…。」
 この声…。
 まさか…。
 サングラスの下の顔は、間違いなく真理亜だった。
「よかった…。一夏…。生きてる…。ちゃんと、生きてる…。」
 俺に抱きつくなり、真理亜は涙を流し始めた。
 え?え?
 慌ててる場合じゃないな。
 俺は、迎えに来た車に2人で素早く乗ってその場を離れるように言う。

「とにかく、落ち着けよ。な…?」
 屋敷に帰ってからも、真理亜はずっと泣いていた。
 不審に思ったのか、千冬姉もいる。
「だって…、一夏…、すごい大変な事になって…、一時期は…、助からない可能性が大きいって…、テレビでも言ってて…。私…、凄く不安で…。でも…、私も仕事あるし…、そう簡単にポーランドなんて行けないし…。その後一夏は、勲章の授与式とか…、仕事が沢山あって…、手紙出しちゃいけないって思って…、それで…、黛さんに連絡して…、じゃあ…、またグラビアの仕事お願いしてその時に会いましょうって言ってくれて…。私、日本で、アルバムのレコーディングと…、ジャケットの撮影もあるし…。それで、今日、時間が空いたから…、どうしても…、一夏に会いたくて…。ちゃんと…、一夏が生きてるって…、確かめたくて…、もう…、いてもたっても…、いられなくて…。だから…、あそこに…。」
 泣いてしゃくりあげながら、どうにかあそこにいた理由を真理亜は話してくれた。
 結局、原因は俺か…。
 真理亜にも、散々心配かけたんだなあ…。
 帰国してからも、学園の皆が、喜んだり、泣きだしたりと一騒動起きたしな…。

「心配かけて御免な。でも、俺はこうして生きてる。解るな?」
「うん…。一夏の体、暖かい…。心臓の音も聞こえる。生きてるんだよね…?元気なんだよね…?」
 確認する様に、真理亜が俺を見上げて聞いてくる。
「ああ。最近は、新しい人工心臓の埋め込み手術とかいろいろ仕事が増えて、大忙しだけど、大丈夫だぞ。」
「良かった…。ちゃんと、休んでる?」
「ああ。それに、今くらいの仕事でへばってたら、自衛隊病院の医者なんて務まらないよ。定期的に野戦病院の訓練も受けるからな。看護師だって、そこらの病院よりずっと体力あるぜ。」
 毎年、定期的にある自衛隊病院に勤務する医師と看護師が参加する、野戦病院での救護訓練。
 本当の戦場を想定するから、アサルトライフルの射撃訓練もメニューに組み込まれている。
 空砲とはいえ、ライフルの発射音が鳴り響く中負傷した自衛官を速やかに運んで処置を施し、必要なら手術を行う。
 俺は、最も設備が充実した三宿駐屯地にある自衛隊中央病院で様々な医療技術を叩き込まれた。
 戦闘訓練は習志野で仕込まれているので、その時間は全て医学の勉強。
 座学は勿論のこと、注射、縫合、診察、オペ。
 中央病院は、陸上幕僚長を介しているが防衛大臣の管轄下にあるので、ありとあらゆることを勉強させる事にしたそうだ。
 お蔭で、手術の助手から実際に執刀するシミュレーションまで使って医師として必要な事は厳しく叩き込まれた。
 その当時の俺の教育担当が、箱崎先生だったわけだ。
 中央病院は、各自衛隊から人材が集まる。
 今、俺が勤務している横須賀は海自の第1護衛艦隊が駐屯している事もあり、海自の自衛官が集中しているので、海自が管轄している。
 その関係から、横須賀では海上事故で負傷した患者さんや急病人をヘリで運んで処置をする訓練も受けている。
 荒天下で揺れる船上での応急処置から、設備が整ったオペ室でのオペの訓練もだ。
 プラス個人での様々な戦闘訓練、ISの戦闘訓練、極寒の気候下での戦闘やサバイバル、各種医療処置。
 熱帯地帯、砂漠を限りなく実際の土地に近づけたシミュレーションでも、同様の訓練を受けた。
 食べられる生物や植物についての知識、調理法。見つけ方に酷似する食べられない物との判断。
 水の確保の方法。
 気候の変化に応じての、対処。
 そういった場所での、個人から部隊レベル、負傷者を抱えての戦闘訓練etc。
 プラスISや戦車を始めとする各種装備品の整備についての、座学と実習
 きつかったなあ…。
 冗談抜きに、地獄かと思った。
 俺から志願したんだけどさ。
 あそこまでとは、完全に想定外。
 でも言い出した以上、絶対にクリアして教わった事は全部物にしてやる。
 そう決めてた。
 それが糧になって今の俺がいるわけだから、感謝はしているけどな。
 ちなみに俺は、最初は、日本じゃ陸自の所属扱いになっていた。
 その為、陸軍の軍人として勲章も授与される。
 ちなみに、IS委員会の艦隊司令長官でもある俺は、空軍と海軍どちらなのか議論が行われた結果、海軍という結論になり、医務官は別として普通は海軍軍人と認識されるその関係で、後に海軍軍人に授与される勲章を授与された。
 後に、習志野での訓練の経歴をそのままに、俺は海自の所属になった。
 その方が、病院での手続きもいろいろと楽になるからでもある。
 お蔭で、家には勲章専用の保管庫がある。
 中には、騎士団の正装も仕舞われているので当然服の布地を食い荒らす虫に対する対策も万全でセキュリティも厳重だ。
 ポーランドでは、物凄い無茶をやって死にかけたけど、一旦回復すれば、自衛隊での地獄すら生温い日々で培われた体力、忍耐力、精神力が物を言う。
 要するに、もう平気なわけだ。

「良かった。もう、あんな無茶しちゃ駄目だからね。」
「ああ。反省してるよ。」
 やっと、真理亜が泣き止んだ。
「どうする?ホテルに戻るか。送ってくぞ。」
 あまりいると、ゴシップ誌に嗅ぎつけられて厄介な事になり兼ねないしな。
「せっかく来たんだ。食事位いいだろう。」
 千冬姉が、夕食を共にすることを提案する。
「食事か。真理亜どうする?」
「じゃあ、御馳走になる。」

 真理亜は小学生の時の一夏を知っているので、当然、家庭内の事を一切仕切っていたことを知っている。
 だが、今の一夏は侯爵家の当主。
 家事の類は、使用人が行っている。
『ニュースとかで知ってたけど、一夏ももう上流階級の貴公子か…。でも、何か、その方が似合ってる。』
 オードブルを食べ終えて、給仕がメインディッシュを運んできてノンアルコールのシャンパンを注ぐのを見ながら、一夏の社会的地位を改めて認識した。
「やっぱり、驚くか。昔とはえらい違いだからな。俺としては、昔通りにしたいんだけど、体面ってやつがな…。」
 ほろ苦く笑う一夏を見て、真理亜は笑顔になる。
「仕方ないよ。そういう世界のルールと言うか流儀みたいのって、やっぱりあるんだから。それは理解しないと。」
 メインの仔牛の赤ワインソースをナイフで切り分けながら、真理亜は上流階級の流儀になれる事も大切だと言った。
「でも、偶になら、一夏の家で働いている人も理解してくれると思うよ。そう言う時に思い切って腕を振るえばいいじゃない。学園では寮暮らしだから、どうこう言われないだろうし。」
「ま。そうだな。そうするか。」
 小さく肩をすくめて、一夏はシャンパンを一口飲む。

「凄い車だね。」
「イタリアで勲章を授与された時に、贈られたんだ。安い車じゃないんだけどな。」
 一夏は、ラ フェラーリで真理亜をホテルに送っていた。当然、周囲に気づかれないように護衛の車が付いている。
「他にも、スポーツカー持ってるんだよね?」
「ランボルギーニ、ポルシェに、飛鳥のか?偶に使うけどな。最近は、自分で運転する機会が少ないからな。」
 自衛隊病院での仕事が始まってから、一夏は専属の運転手が付くし、芝崎の取締役として公用車が与えられそちらにも専用の運転手が付く。
 他の公的な地位に対しても、公用車と専用の運転手がついているので、一夏自身、外で運転する事はあまりない。
 あるのは、ほとんど訓練の時である。
「前は、自分で運転してたんだけどな。最近は、「侯爵家の当主たる者、身の回りの事は使用人にさせるべき。」ってな。やれやれだ。」
 そう言って、肩を竦める一夏を見ると、真理亜は一夏が何も変わっていない事を再認識して嬉しくなった。

「送ってくれて。ありがとう。明日ね。」
「ああ。じゃあ、お寝すみ。」
 ホテルで下すと、一夏はそのまま屋敷に帰って入浴し休んだ。

「失礼します。今日はよろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしく。無理を言って、ごめんなさいね。助かったわ。」
「真理亜。来てたのか。悪いな。待たせて。」
「ううん。早く目が覚めちゃっただけだから。気にしないで。」
『一夏。今日も素敵…。』
 初夏をイメージして、少し涼しげな印象を与えるスラックスにジャケットにリボンタイ。
 それに、夏用の帽子。
 腕時計も、服装に合わせている。
 それが一夏の長く美しい黒髪と調和して、一夏をより引き立てる。
 元々いいファッションセンスはさらに磨きを掛けられ、その日の微妙な変化に合わせて一夏は自然とどのような服装にすればいいかが解るようになった。
 真理亜は、アイボリーと黒のチュニック、薄い青のクロップドパンツ、被ってきたアイボリーのキャスケットをテーブルの上に置いている。
 いかにも年頃の少女というファッションだが、すらりとしたスタイルの真理亜の魅力を充分に引き立てている。
「真理亜の服、いいな。似合ってる。」
「本当?ありがとう。一夏も素敵。ちょっと涼しげで、どこか柔らかな感じがして、そうあるのが当たり前って感じがする。相変わらず、ファッションセンスいいね。」
「ありがとう。外見は重要な第一印象だからな。やっぱり気は使うよ。色々とな。」
 少しの間話をして、インタビューに移った。

「やっぱり、アメリカで一夏がコンサートのキーボードとベースの代役を引き受けてくれたことは、大きかったと思います。小学校低学年の頃、内気でいつも男の子にからかわれて泣いていた私を庇って励ましてくれたのは一夏でしたから。その時から、一夏は楽器の演奏を習って私の為に弾いてくれて。気が付いたら、好きだった歌を職業にして、初めてのライブで難しいパートの演奏を一夏が引き受けてくれた時、「一緒に、同じステージに立てるんだ。」って考えると、凄く元気を貰った気になったんです。本番の時も、完璧に演奏してくれて、私の背中を押してくれて…。いつも以上に、楽しく歌えた。あれが一番の転機ですね。いい意味での緊張を持ちながら、ライブとか番組出演でいつもの自分で。歌うのが大好きな自分でいられるのが当たり前になっていましたから。」
 今や、大人気のシンガーソングライターとして確固とした地位を築きつつある真理亜のインタビューを聞いていると、俺は嬉しくなる。
 代役として引き受けた事だけど、役に立ってたんだな。
 良かったよ。
「あの時の演奏は凄く素敵だったから、理解できるわね。そういえば、演奏している織斑君、とても素敵で魅力的だったわね。そういった点はどうだった?」
 は?何で、そう来るんですか?
「7年ぶりにあったからかもしれませんけど、凄く大人っぽくなって素敵になって。男の子ってこんなに変わるのかなって、胸がどきどきしました。その一夏と一緒のステージに立てるのが嬉しかったのは、事実です。だから、その時間を大切にしたかったですね。」
 「ふうん。」と言いながら、渚子さんは俺に何か言いたげな視線を向けるが、どこか棘を感じる。
 微妙に不機嫌になってるでしょ。
 そういうの、結構鋭いんですよ。俺。

「織斑君の場合は、ポーランドの件もそうだけど、最近は医療関係の活躍が凄いわね。特に最新型の人工心臓MARIA。症状に合わせて、オプション換装をして埋め込める。しかも、今まではコントロールユニットもバッテリーも体外にあったのを、完全に一体化。寿命も長いし、耐久性も極めて高い。電磁波を放出する機器が近くにあっても、問題無しの上に、CTやMRIといった高度な検査を受けるのにも影響はなし。治験は無料治療の対象だけれど、認可されても手術の費用は、従来の心臓手術に比べてかなり安い。今、治験が行われている人工透析器に義肢にしても、極めて高い実用性を備えながら、コストが安い。このあたりについては、どうかしら。」
 やっぱり、そっちか。
「開発に当たって念頭に置いていたのは、低コストでしたから。お金持ちの人だけが使えるというのは、絶対に避けたかったんですよ。富める人、貧しい人。それでラインを引いて、使える人と使えない人が別れるのは、医者としても、人としても、嫌だったんですよ。日本は、臓器移植制度がまだ諸外国に比べて根付いていませんし、未成年ともなればハードルは高いですから、海外での移植に望みをつなぐしかない患者さんも少なからずいます。そうなると、渡航費、入院費、滞在費諸々を含めた必要な資金は莫大な物になって、個人ではとても無理です。よほどの資産家なら話は別ですけどね。資金が用意できなければ、やがて治療による延命も不可能になって、亡くなるしかない。医者にとって、患者さんが亡くなられる事は、やはり辛い…。だから、なんとかしたかったんです。それで、社の開発チームと必死になって開発して完成したのが、人工心臓に、人工透析器、義肢。そして、可能な限り多くの患者さんがそれを使って治療を受けられるようにするには、コストを下げる必要があった。その為に知恵を絞りながら、必要な耐久性、バッテリーの容量を算出して開発した。そういう事です。目の前で、悲しいことが起きるのが嫌なのは、人も医者も変わりはありません。立場に関係なく、誰かの悲しみや苦しみ、辛さを無くす事が出来るのならば、それを実行に移したい。そう思いました。それだけなんです。ごく当たり前の動機が、全ての始まりですよ。」
 そう。
 人間として、当たり前の動機。
 医療関係の開発のスタート地点は、全てそれだ。
 それがなければ、患者さん本位の医療機器は開発できない。
 作られるのは、ただの機械で、金儲けの為の商品。
 俺は、そんな物を作るのだけは、絶対に御免だ。
 自分に背いてまで、そういった物を作る気はない。
 いつも、何らかの形で、誰かの役に立つことを願っている
 空中戦艦を始めとする兵器にしても、脅かす物から人々を守る盾になる事を願って開発している。
 綺麗事、偽善。
 言いたければ、好きなだけ言えばいい。
 それでも、俺は俺を曲げない。
 絶対にな。

 穏やかで、慈しみのある表情で、一夏はインタビューに答える。
 それを見ながら、真理亜は、昔、男子にからかわれて泣いていた自分を励ましてくれて笑顔になった自分を見た時の一夏の表情が思い出された。

「いろいろ活躍しているけれど、その分、学園で過ごす時間が大分少なくなっちゃってるわね。クラスメイトと過ごす時間が少ないのは、やはりさびしいかしら?」
「そうですね。皆となんてことのないおしゃべりをしたり、一緒に授業を受けたりするのは、やっぱり楽しいですからね。学生ですから、学生の時間も極力大切にしたいですけど、なかなかね。だから、学園ではなるべくプライベートの時間を確保して、その時はみんなと一緒にいるようにしていますよ。」
 俺だって学生だからな。
 やっぱり、学生としての時間は大切にしたい。
 だから、登校している時は皆と普通に過ごして、寮にいる時も研究や執務以外では普通に本を読んだり音楽を聞いたりしている。
 いつも仕事ばかりじゃ、さすがによくないしな。
 今は、昼は弁当を作っている。
 家で、家事が出来ないからな。
 させてくれてもいいだろうに…。
 日曜は、ウィンドウショッピングをしたり、家で楽器を弾いたり花を活けたりしている。
 要するに、趣味の時間を大切にしていたりもする。
「これから初めて見たい趣味とか、あるかしら?後は、欲しい物とか。」
「そうですね。新しい琴に、龍笛、琵琶も欲しいですね。できれば、ハープとかも欲しいですね。今度買いに行くかな。」
 ふと口にした事に、渚子さんが目を丸くして、真理亜は懐かしそうにする。
「織斑君、雅楽に使う楽器も弾けるの?それに、あのクラシックコンサートで使うようなハープも。」
「習いましたから。さすがにクラシックで使うようなダブル・アクション・ペダル・ハープは持っていませんけど、ケルティックハープとかライアーは持っていますよ。」
 ハープと言っても色々ある。
 一番一般的なのは、クラシックコンサートで使うダブル・アクション・ペダル・ハープだな。
 さすがに、あれは持ってない。
 重いし、置く場所ないしな。
 今は、場所もあるし買うかな。
 ケルティックハープとライアーは、個人でも持てるから持ってる。
 今度は、アイリッシュハープにも挑戦してみたい。
 クラシックで使う楽器は一通り弾けるけど、俺は弦楽器に鍵盤楽器が心の琴線が触れてもっぱらそっち。
 管楽器だと、フルートぐらいか。
 別に嫌いじゃけどな、チェンバロにホルン、ブラスバンドでは欠く事のできないユーフォニアムとか。
 ん?
 何だ?
 渚子さんが愚痴ってる。
 言ってくれれば、用意したのに?
 いや、別に言う必要ないでしょう?
 って、何か凄い気迫でどこかに電話して交渉してるぞ。
 何だ?

「じゃ、行くわよ。撮影場所が変更になったわ。ランチは向こうで食べてもらう事になったから。すぐに移動するわよ。急いでね。時は金なりなんだから。」
 本当に、何なわけさ?






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後書き
多忙な日々を送る一夏に会いに来たのは、一夏の幼なじみにしてシンガーソングライターである真理亜。
ポーランドでの死闘で、明日をも知れぬ容態になってから、地理的な距離が壁となってしまい、会いたくても会えなかった日々を送ってきた真理亜は、仕事で来日して一夏に会いに来ました。
例え、ニュース等で全快した一夏を見ても、実際に確かめなければ落ち着かない。
漸く会えた時には、想いが涙と共に溢れます。
どうにか落ち着かせてからは、ホテルに送って翌日グラビアの仕事。
一夏の事を心配していたことを知った渚子が、2人を会わせるおぜん立てをしたわけですが、これって渚子にとってよかったんですかね?

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