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zoom RSS IS<インフィニット・ストラトス>二次小説 第151話 LOVE POWER<後篇>

<<   作成日時 : 2015/05/16 23:51   >>

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「あの…。真耶…。」
「うん?何?」
 真耶は、声を掛けてきた同級生の方を見る。
「あんた。思った事、全部口にしてるわよ…。」
 そう言われて、集まった同級生たちを見る。
 幸い、部屋は襖付きの部屋で、他の客に聞こえる事はない。
 しかし、集まった同級生たちには、聞こえていた。
「え…と…。どのあたりから…?」
 パニックになるのを必死で我慢しながら、真耶は問う。
「「私だって…、捨てた物じゃない筈なのに…。」ていう所から…。予想はしてたけど、やっぱりね…。今年、プールで織斑君と会ってから、真耶を見て、それから、織斑君の事を嬉しそうに話すのを見てひょっとしたらと思っていたら、見事に的中か…。まさか、一番真面目だった、あの真耶がねえ…。」
 IS学園の生徒だった時はクラス代表を務め、真面目な仕事ぶりで模範生と見られていた真耶が、まさか自分の教え子を愛するようになるとは、皆、考えた事も無かった。

 一夏への想いを口にして、それを全部聞かれていた事を知った真耶は、テーブルに突っ伏した。
「大丈夫よ。関係ない人間に、ベラベラ喋る気は全然ないし、真耶を責める気もないわ…。驚きはしたけど…。まあ…、あの織斑君なら、納得もできるし…。」
 唐揚げを食べながら、同級生の1人がそう言う。
「今年17歳になるとは思えないくらいに、大人びていて。でも、無理をしていないであくまで自然体。中性的だけど、別になよっとしているわけじゃなくて、すらりとしていて、色っぽくて、長い髪も本当に綺麗で、服のセンスも良くて、そういった色んなことが、織斑君の魅力を引き立てていて、近くにいる女は堪らないか…。」
 同級生の1人が、サワーを飲む。
「最初はね…。純粋に、教え子として見てたの…。IS学園創立以来初めての、男子生徒…。どんな子かなって思ってて…。習志野で訓練を担当していた教官から、すごく直向きで、一生懸命で、教わった事を必死に物にしようとする子だって聞いて…。夜も明けないうちから、鍛錬を始めて…。放課後も、一生懸命に鍛錬をしていて…。見る見るうちに伸びていって…。気が付いたら、1人の男性として見るようになって…。凄く素敵だなって、思うようになって…。教師として生徒を見る目とは別の感情が大きくなって…、気が付いたら、恋心になって…、そして、今は愛情になってる…。でも、言えない…。私は教師で、一夏君は生徒…。言っていい筈がない…。でも、このままじゃ、一夏君が誰かに取られちゃう…。気持ちも打ち開けないままに…、誰かに取られちゃう…。そんなのは嫌…。嫌なの…。私だって、女よ…。恋もするし…。誰かを愛する…。一夏君は、私の誇りである教え子だけど…、それ以上に、私の最愛の人なの…。でも…、どうしようもない…。どうしようもないのよ…。このままでいるしかないの…。苦しいけど…。苦しくてたまらないけど…。それしか…。」
 真耶の瞳からは、大粒の涙が零れ落ち続ける。
 言うまいと決めていた、自分の本当の気持ち。
 それを言ってしまい、教師と生徒という、一夏と自分を隔てる高く厚い壁を思い、悲しくて、苦しくて、耐える事が出来なくなっていた…。

「ああ、もう!そんなに苦しむほど好きなら、言っちゃいなさいよ!」
 真耶の前にいた同級生が、業を煮やしたと言わんばかりに真耶に言う。
「でも…、私は教師で…。」
「関係ないでしょ!それ以前に、真耶と織斑君は男と女!そんなに愛してるんなら、素直に言う!そりゃ、必ずしも実るわけじゃないだろうけど、少なくとも言わないよりかは、マシだわ!それに、あんたが話す通りの織斑君なら、あんたの気持ちをきちんと受け止めてくれるわよ。少なくとも、教師と生徒とかそういうのを口実にして、人の気持ちから目をそらす様な事はしないわ。だから、言っちゃいなさい。どんな結果になろうとも、抑え込んだままでいればずっと苦しいだけでしょ!」
「それは…、そうだけど…。」
 確かに、言わないよりかは言った方がいいだろう。
 ただ、一夏も今や世界的企業の重役で、国際政治の世界でも重鎮。
 さらには、侯爵の爵位を持つ貴族。
 スキャンダルになれば、その規模は計り知れない。
 それを考えると、自分の気持ちの問題だけで言っていいのか真耶は判断が付きかねていた。
 無論、それを防ぐ為に千冬は手を打っているが、心配になる。

「今、一夏君スキャンダルを狙う三流雑誌の記者とか、フリージャーナリストに狙われてたりするの?」
 事と次第によっては、三流雑誌のスクープになり兼ねない。
 真耶と同じ危惧を懐いた同級生が、訊ねる
「詳しくは言えないけど、一夏君は常に厳重に護衛されているし、そう言った方面もお姉さんの織斑先生が、目を光らせているから大丈夫。…だと思う…。」
 最愛の弟である一夏を、政治家の道具にされる事やスキャンダルから守る為に、千冬が様々な手を打っていても真耶の頭の中は、悪い方向に思考が傾く。
「なら、大丈夫よ。それに、織斑君自身もその事は弁えている筈よ。大丈夫。心配ないわ。後は、場所よね…。2人きりになれる場所か…。」
 そう言って、考え込む。

「ある…。」
 真耶がぽそりと呟く。
「あるの…?」
「うん…。今度の臨海学校の時に備えての買い物があるけど、織斑君が車を出してくれるから…。」
「OK!リフレッシュを提案して、2人きりになれる場所に行く。そして、告白ね。」
『いいのかな。でも…。せっかくチャンスが来たんだし…。やっぱり言いたい…。』
 一度口にした気持ちに歯止めを掛けることは、出来なかった。

「やってみる…!」
 真耶は、決意を口にした。

「ごめんなさい。明日、ロンドンに発つのに…。」
「いいですよ。別に、これくらい何てことないですから。」
 もうすぐ、1年は臨海学校だ。
 去年の夏、熱中症患者が激増したことを考慮して、職員会議で日除け用のテントに救護所を作ることが決まった。
 今日は、それに関する買い物に来ている。
 さすがに、荷物が多いので新型多目的輸送艦「まつまえ」型2番艦の「つがる」が届けて、事前に組み立てられた小さなメガフロートに設置する。
 今までは、封鎖区域の砂浜に小さなテントを設置して各種機器を置いていたが、俺達が入学してから、各国の新型ISに束さんや俺が開発したISまで学園に集まった事で、きちんとした環境と最新鋭の設備でデータを収集したいという各国の要望が来て、向こうも金を出して封鎖区域にメガフロートが設置される事になった。
 まあ、日本が全額負担じゃないだけいいけどさ。それでもつがるの運用費は、結局、日本持ち。
 まつまえ型輸送艦は、イタリアのカヴール級に非常によく似ている。
 一応輸送艦だけど、国産の大型エアクッション型揚陸艇3隻に各種ヘリコプター22機、リニアカタパルトを搭載して、VTOL機にISといった機動兵器も運用可能になっている。
 結果、運用コストも決して安くない。
 まあ、それでも他の国の方が負担する金は高いから、いいけどな。
 いつの間にか、IS学園は各国の最高軍事機密である新型ISの運用データ収集の場になっちまったな。
 やれやれ。
 一応、学校なんだがな…。

「テント等の設備、よし。スポーツドリンクよし。経口保水液よし。後は、医薬品ですね。そっちは、安く仕入れることができる所知っていますから、行きましょう。その前に、お昼にしませんか?この近くに、イタリアンの美味しい店知っているんですよ。ご馳走しますから。」
「じゃあ。お言葉に甘えて。」
 ちなみに、今日乗っているのはポルシェ 918 スパイダー。
 乗らないままにしていると、先方に悪いと思って一応順番に乗っている。
 こういうのに乗って、臨海学校の買い物に来るなんて俺達ぐらいだろうなあ…。

『やっぱり、一夏君て素敵…。こういう高級車に乗っても、嫌味じゃないどころか凄く似合う。』
 通常、ポルシェやランボルギーニといった高級スポーツカーに乗っているのを見ると、程度の差こそあれ妬ましく思う物だが、一夏の場合はそれが当たり前の様に思える。
 高級車自体が、一夏の魅力を引き立たせる要素になるからだ。
 ポルシェを運転している時の一夏は、高飛車さをまるで感じさせない、不思議な感じの高貴さを感じさせる。
 例えるならば、名馬に乗って領内を見回る民を慈しむ領主といった感じだ。
 そのときどきで、様々な顔を見せる一夏。
 そんな一夏に、真耶の視線は釘づけになり胸は早鐘の様に鳴っている。
『しよう…。絶対に…。』
 改めて、真耶は決意した。

 前菜と冷製パスタを食べ終わってから、メインディッシュの仔牛料理がきた。
 車を運転しているので、ワインを飲むわけにはいかないので今日はミネラルウォーターを飲んでいる。
 山田先生も、臨海学校に使う物の買い物という事で飲酒はNGと考えたのか、やはりミネラルウォーターを飲んでいた。
 メインは、仔牛のステーキに、ポルチーニのソース。
 うん。美味い。
 ここの所、ずっと忙しかったりどたばたしてたから、こう言うゆっくりとした時間はなんだかほっとするな。
 尤も、明日にはイギリス。
 ロンドン大学付属病院でオペをすることが決まっており、まずは向こうに顔を出して患者さんと会って術式を説明。
 向こうでの最新の検査結果を見て、予定日を決めてオペ。
 何日か様子を見てから、帰国。
 という運びになっている。
「何だか、ほっとしますね。こういう時間が…。」
 ちょっと会話が少ない気がしたので、山田先生に話しかけた。
「大変ですよね。海外からも手術の依頼が来て、しかもロンドン大学附属病院。名医揃いの病院ですら手におえない手術を頼まれるんですから。」
 確かに、今回の手術は難しい。
 患部の位置が、悪すぎる。
 下手に手を出したら、オペ中に患者さんが亡くなられる。
 かといって、放って置いたら早くて2週間。遅くとも2カ月もすれば亡くなられる。
 進むも地獄、退くも地獄とはよく言ったもんだな。
 でも、引き受けたからには全身全霊で、オペに臨む。
 それだけだ。
「それでも、誰かがやらなければ患者さんは亡くなられます。それに、勝算がないわけじゃありませんよ。」
 今回は、秘密兵器を用意している。
 もちろん、ロンドンにも練習メニューを送って助手になる外科医の先生にも練習をしてもらっている。
 それから、デザートを食べてカプチーノを飲んでから、店を出て医療品関係の問屋に行く。
 目的は、脱水症状になった時に備えての生食の点滴に、各種薬剤。
 怪我はないとは思うけど、縫合糸に応急手当器具のセット。
 必要と思う物は、水田先生と話し合っている。
 よし、これで買い物は終わり。
「じゃあ、帰りましょうか。」
 ロンドン行きの荷物は準備できているので、少しゆっくりしてもいいかなとは思うけど。
 オペのイメトレもしておこう。

「あの…。もう少し、ゆっくりしませんか…。オペの前なら、尚更リラックスした方がいいと思うんです。」
 山田先生が、そう提案してきた。
 まあ、それは理に敵ってはいるんですけどね。
 個人的には、イメトレを優先したいんですよ。

「駄目ですか…?」
 うっ…!
 だから、その、下から捨てられた子犬みたいな目はやめてくださいよ…。
 まあ…、いいか…。
 一度は、考えたし…。

「夜景が綺麗ですね〜。」
 以前に、患者さんから教えてもらったちょっとした穴場。
 IS学園周辺の街の夜景が、一望できる。
「学園は、あそこですね…。いつも、鍛錬をして、授業に出て皆と話したり…。入学当初は、どうなる物やらと思いましたけど、上手くやれてよかったですよ。」
 何しろ、創設してから初めての男子生徒だったわけだしな。
 プラス、俺は女の子がちょっと苦手だったりもした。
 どこか、こう、理解できない所があったからな。
 話をしていても、いきなり話題が変わって疲れた時もあった。
 今は、すっかり慣れたけどな。
 後は、服装か。
 そろそろ、ノーブラの子が増えてくる。
 見えそうになってるの、気づいてないのかよ?
 とにかく、今度それとなく注意しておこう。

「織斑くんは、こういう所、よく来るんですか?」
「時々ですね。家でも、いろいろとやることがありますから、仕事が終わったらなるべく早く帰る様にしたいですし。」
 そう答えると、山田先生の表情が少し曇る。

「私達、大人がもう少し甲斐性があれば、織斑君の負担も減るんですけどね…。国際政治に、亡国企業関係、各国のISの改修に、1年生たちの入学前の指導。戦う時も最前線…。死にそうになる時もありますから…。」
 そう言うと、山田先生は俺に抱きついてくる。
「本当に、御免なさい…。私は大人で、教師で、生徒達を守らなければならないのに…。全然、守れなくて…。」
 気にしてたのか…。
 でも…。
「山田先生のせいじゃありませんよ。だから、そんなに自分の事を責めないでください。見ていると辛いですから。」
 山田先生の瞳からこぼれそうになる涙を、そっと拭う。
「優しいんですね…。やっぱり、織斑君は優しいです…。ずっと、変わらない…。入学してきた時から…。私、ずっとあなたの事を見て来たから…。それが良く解ります…。私の白菊、改修してくれましたし、これで今までよりかは、織斑君の手助けをできますから…。だから、いくらかは頼ってくださいね。」
 IS委員会の制式機、第三世代IS「ロイヤルミラージュ」のテストが終了してから、山田先生が使っていた陽炎弐型を委員会に送って、代わりに嘗ての山田先生の愛機白菊を第四世代ISに改修する許可を貰った。
 そんなに簡単な話じゃ、ないんだけどな…。
 それでも、改修に取り掛かり今一つ機体のキレがない部分を改善して機動性と運動性を高いレベルでバランスを取りつつ、全身に展開装甲を実装。各種兵装を搭載した、白菊改として完成させた。
 陽炎は、そもそも基本スペックは初期第四世代に匹敵するけど、やはり第三世代IS。
 フレームレベルから大改修をして第四世代ISとして生まれ変わった白菊とは性能が違う。
 各部も、山田先生に合わせて徹底的に調整した。

「織斑君…。ううん、一夏君。質問していいですか…?」
「何です?」
 うん?一夏君?
 織斑君じゃなくて?
「一夏君は、やっぱり顔とかこだわりますか?その…。女性に対して…。」
 何だ?いきなり。
「それは、まあ。男ですから、美人の人は好きですけど。だからと言って、そんなにこだわりませんよ。美人でも性格が最悪だったら、悲劇ですから。」
 結局は、相手の性格だからな。
 最低な性格の人間は、性別にかかわらずお断り。
 物凄い美人でもな。
「じゃあ、子供っぽいルックスの女性は、嫌いじゃありませんか…。」
 ん?何か、心配そうに俺を見てる。
 何でだ。
「別にこだわらないですよ。さっきの質問の答えと重複しますけど、最後は性格ですから。」
「じゃあ、眼鏡を掛けていても、別に嫌わないですか?」
「ええ。」
 世に言う、眼鏡っ子属性じゃないが、眼鏡を掛けているからと言ってどうこう言うつもりはない。
 もしそうなら、黛先輩や簪はどうなるんだよ。
「髪型とか、どうですか?やっぱり、長い髪の女性って綺麗に見えますし…。」
「短い髪型の女性でも、素敵な人はいっぱいいますよ。」
 楯無さんも髪の毛は短めだけど、美人で性格もいいし。
 相川さんも、性格いいから喋っていて楽しい。
 長い髪の女性は、確かに美人の人多いけど、美人がみんな長い髪ではないしな。
「その…、プロポーションとかどうですか?少し、スレンダーな方がいいとか…?」
「そういうのはないですね。」
 さっきから、何を言いたいんだろう?
 別に拘らないけどな。
 プロポーション、髪型、顔、それらは人を引き立てる要素にはなるが、それが全てじゃない。
 他にも、色々な要素が加わって、好感を覚える人間になる。
 少なくとも、俺はそう思っている。
「じゃあ、年が3つも4つも離れている人って、恋愛対象になると思いますか?」
「世の中、10歳以上違っても結婚する人がいますよ。お互いに好きになったら、何の意味も無くなると思いますよ。」
 年の差は、考え方の違いとか色々あって話が合わなかったりすることはあるだろうけど、それでも結婚する人達はいる。
 それは、年の差があっても、互いに惹かれあう物があったから結婚したことは間違いないだろう。
 つまり、感じる人もいれば感じない人もいる。
 それだけだと思う。
 ちなみに俺は、気にしない。
 何しろ、IS学園は多国籍、年どころか文化や風習から物の考えもかなり違ってくる。
 それでも、みんな仲良くやってるんだ。
 それに比べれば、年の差なんて大したことないと思うね。

「じゃあ、私の事、どう思いますか?結婚してもいいと思いますか?」
 今までとはまるで別の。
 そう…。まるで…、プロポーズしてきた冬菊や楯無さん達を思わせる、切なさを宿した瞳…。
 その瞳を俺に向けてきて、先生は俺に訊ねてきた。

 ちょっと、待ってくれよ…。
 それって、自分が結婚対象になるかって事だよな…。
 何で、そんな事聞くんだよ…?
 聞かれたからには、答えるけど…。
 質問をしないで、質問をしてみよう…。

「そうですね。もし、俺と山田先生が、教師と教え子の関係じゃなければ、してもいいと思いますよ。山田先生は、充分に魅力的な女性ですから。笑顔はとても可愛らしくて。優しくて。柔らかい暖かな雰囲気を持つ素敵な女性ですからね…。」
 さ。どう答える?
 この答えに込められた、俺の真意。
 先生なら解る筈…。

「解ってる…。本当は、非常識にも程があるって…。教師と生徒の恋愛なんて、到底認められない…。仮にもIS学園も学校だもの…。そんな関係になったら、一夏君にまで物凄く迷惑がかかる…。でもね…。もう、どうしようもないの…。抑えきれないの…。普段は、冗談を言うみたいに振る舞っても、もう限界…。沢山の人にプロポーズされる一夏君を見たら、怖くて堪らないの…。このままじゃ、一夏君が…、誰かに取られちゃう…。そんなの嫌…。嫌なの…。だから…、私の本当の気持ちをあなたに伝えます…。」
 気が付いたら、山田先生の唇が俺の唇に重なっていた。
 そして、唇の端で涙の味がした。

「愛しています…。一夏君。私は…、あなたを愛しています…。教え子として出会ったあなたに魅かれて…、1人の男性と見て…、そして…、あなたを愛するようになっていました…。例え、教師と生徒の関係であろうと、関係ない…。私は、あなたを愛しているの…。あなたの妻として…、人生を歩んでいきたいの…。だから…、私の気持ちをあなたにぶつけます…。あなたの心に刻みつけられるように…。そうすれば、他の子たちみたいにアプローチできなくても…、あなたの心が、奪われる事はないかもしれないから…。」
 そう言って、山田先生はもう一度キスをして、俺の胸に抱きついた。
「何より…、あなたがまた死んでもおかしくない状態になるのが、怖い…。また同じような事になったら…、今度こそ…、助からないかもしれない…。軍病院に運び込まれた時で、生きているのが不思議な程ボロボロになっていたって…、主治医の先生がおっしゃっていた物…。また、あんなことになる前に…、想いを伝えておきたかった…。いいえ…。あんなことは起こさせない…。私が…、一夏君を守る…。私の命に代えても…、一夏君を守るわ…。最愛の人を生かす為なら…、私は喜んで…、この命を対価に支払う…。何があっても…、もうあんなことは起こさせない…。絶対に…。けど…、きっと大丈夫…。第四世代ISに生まれ変わった白菊があって私がいれば…、私も…、一夏君も…、きっと生きている…。そして…、あなたが卒業さえすれば…、私は、誰にもはばかることなくあなたの心を手に入れる為に行動できるわ…。最後まで…、望みは捨てない…。最後まで…、あきらめない…。一夏君が最初だから…。こんなに誰かを愛したのは…、一夏君が最初だから…。」
「後悔するから、やめるべきです。」
 そう言いたかった…。
 そう言うべきだ…。
 でも、あまりに予想外で俺は言葉が出なかった…。

 翌日。
 一夏は、ロンドンに向けて機上の人となった。
 職員室では、真耶が臨海学校に向けて最後の確認をしていた。
 千冬は授業の準備をしながら、昨夜のメールを思い出していた。

「一夏君に、私の想いを伝えました。覚悟していてください。」

 勿論、差出人は真耶だった。
『真耶までか…。あの馬鹿者…。で、お前は誰を選ぶんだ?一夏…。』
 機上で、オペの手順をイメージして再確認しているであろう一夏に、千冬は心の中で尋ねた。

後書き
遂に心の中に閉じ込めていた思いを、口にしてしまった真耶。
ですが、自分は教師で一夏は生徒。
教師と生徒の恋愛は、まさに言語道断。
間違いなく退職物です。
だからこそ、素直に口には出来ない。
でも、次々とプロポーズをする箒たちを見ていると、苦しくて堪らない…。
まさに、板挟みです。
そんな真耶を見かねた友人たちは、実らぬ恋であろうとも気持ちは伝える様にとアドバイス。
臨海学校に備えての買い物で、2人きりになった所で真耶は遂に自分の想いをあふれる涙とキスと共に伝えます。
そして、間近で一夏を見続けていたからこそ、感じていた大人たちの不甲斐なさ故に一夏が苦労をして、最前線で危険と隣り合わせで戦い、そしてもう少しで命を落としかねない所まで行ったことで、もう一度そうなるのではと怖くて仕方がない気持ちと、第四世代に改修された嘗ての愛機と共に、命を懸けて一夏を守ることも伝えます。
例え、実らぬ恋であろうとも一夏を守り、一夏が幸せになってくれればいい。
ある意味、命がけの恋です。
告白した事を知らされた千冬は、何を思うでしょうか?
そして、当の一夏は?










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