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zoom RSS 機動戦士Zガンダム〜ネオ・ジオン戦役〜 第47話 混沌戦域

<<   作成日時 : 2015/01/01 23:58   >>

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「よし。行くぞ!」
「了解。」
 アムロのλガンダムを先頭に、先頭に、ラー・カイラム、ネェルアーガマ、クラップ、ラー・カイムのMS隊が、ハイパー・メガ粒子砲で損害を受けた、グレミー軍に突撃する。
 ネェルアーガマにはZプラス隊が配属されており、クラップとラー・カイムには、ジムVの性能を向上させた、ジムVカスタムが配備されている。
 グレミー軍のドーガに対して、MSの性能は総合的に上回っている。

「うろたえるな!残存艦は、指定したポイントにて再集結!陣形を立て直せ!!」
「ロンドベルのMS部隊、接近!」
 ラー・カイラム、ネェルアーガマのハイパー・メガ粒子砲の直撃を受けたことで、グレミー軍は多大な損害を受けて、混乱していた。
 グレミーは即座に、部隊の再編を図ったが、そこにアムロ率いるMS部隊が襲い掛かった。

「成程。オクトバーが、自信を見せた訳が頷ける。」
 一部にサイコニュートライザーが導入されたλのサイコミュはηより性能が高く、火力では劣っていても、総合的にはηを上回っていた。
 何より汎用性を重視した機体特性は、アムロにとっても非常に扱いやすかったのである。
 Mファンネルを改良した、Eファンネルは攻撃力、防御力双方が向上しており、アムロの意のままにドーガを撃破していく。
 プルのオディールと、マリーダのオデットも互いに連携しあって、確実に撃破していく。
「俺がカバーすれば、問題ないだろう。それにしても…。何だ…?この感覚は…。」
 アムロはグランツの方から、今までにないプレッシャーを感じていた。

「牽制するわ!薙ぎ払って!」
「了解。」
 エムロードの機動力とリュビ程ではないものの強化された火力で、フォウはドーガ隊を堕としつつ牽制する。
「堕ちろ!!」
 ロングメガキャノンと、メガ・バスター・ランチャー、リュビの機動力を活かして、カミーユはドーガ隊を一掃する。
「道は開けたけど…。」
「ああ。このプレッシャー…。何だ。敵の旗艦から?とにかく注意しよう。」
「了解。」
 ウェイブライダーに変形し、カミーユとフォウは、開いた道をさらに大きくしていく。

「ロンドベルのMS部隊。侵攻を阻止できません。制圧力が高すぎます!」
 既に、鮫に腹を食い破られた鯨の様な状態になっているのが、今のグレミー軍である。
「ニュータイプ部隊は!?」
「クィンマンサのみです!」
「ハマーンの方も、苦しい筈だ。マシュマーは、間もなく防衛に回るだろう。その際に、クィンマンサを呼び戻し、奴らにぶつけろ!」
「はっ!!」

 グレミーの予測通り、ハマーンも苦境に陥っていた。
 ウラキの存在が楔となり、予備兵力として備えていたアクシズの兵力を投入できなくなり、遊兵となってしまったのである。
 アーガマのハイパー・メガ粒子砲と、ラー・キェムからエネルギーを得た、百式のメガバズーカランチャーの連射によって、多大な損害を受けていた。
「狙いはサダラーンのみ。敵の防御の薄い部分を一気に突破する。続け!」
「了解。」
 ユウ率いる、アーガマのMS隊も続く。
 右翼に布陣する、マシュマーのMS隊が迎撃するが、クワトロの駆る百式には、攻撃はかすりもしない。
 防御には、2つの考え方がある。
 防ぎきることと、躱しきる事。
 百式は、後者のコンセプトで設計されたMSである。
 フルアーマータイプにはなっているが、最も強化されているのは機動性である。
 増設された各部の制御スラスターによって、従来以上の回避能力を駆使して、相手の攻撃をかわし、逆に自分の攻撃を命中させ、次々と撃破していく。
 エレオノーラのMk.Uは、バランスよく性能を向上させることをコンセプトにしており、局面ごとに戦い方を変え、マシュマーの艦隊のMSを撃破していく。

 ユウはZUを駆り、メガビームライフルによる、必殺の一撃を確実に命中させていく。
 MSの性能や運用面でジオンに後れを取っていた連邦は、試作機が完成するたびに戦場に投入し運用データを収集して、その差を埋めていった。
 しかし試作段階では、戦場でどんな不具合が出るのか解らない。
 さらに、MS戦の経験も劣る。
 それでも、試験部隊が編成され投入されていった。
 いつの間にか、他の実戦部隊のMSパイロットから「モルモット部隊」と呼ばれるようになる。
 その任務は過酷で、生還率が半分を割り込むことすらあった。
 ユウはモルモット部隊の小隊長を出発点として、幾多の激烈な戦場を生き延び幾多の熟練パイロットと死闘を繰り広げていった。
 その中で磨かれた技量は、極めて高い。
 ZUは運用コストが高く整備性も悪いZの欠点を解消すべく空間戦闘に的を絞り、変形機構はメタスを参考に簡易化されて欠点をかなり解消している。
 今は状況と割高なコストの為に量産されていないが、これを叩き台にした量産型MSも開発されるとアナハイムの設計陣は考えている。
 ZUの開発で得られたデータは、それだけ貴重な物だった。
 Zを簡略化した設計といえどもその性能は高く、ユウの操縦技術の高さもあってアーガマのMS隊とクワトロ率いるMS部隊。
 そして、ラー・キェム、ラー・チャター、ラー・エルム、ラー・ザイムのMS隊も加わり、サダラーンへの道を、切り開いていく。

「シャア…!」
 伝わってくる感覚から、MS隊の指揮を執っているのがシャアであることを、ハマーンは確信していた。
 嘗ては、地球圏から遠く離れたアクシズで、兵を鍛えながら捲土重来を図っていたシャア。
 だが、地球圏への偵察に出てエゥーゴに参加した後に、アクシズに嘗てのザビ家の姿を見て袂を分かった。
 本来なら自分の傍らで補佐役として、その手腕を存分に発揮している筈だった。
 だが今は恐るべき敵となり、自分を討ちに来ている。
 右翼は、シュマーの艦隊だけあって、道を切り開かれながらも集団としての秩序を保ち組織的な抵抗を続けている。
 むしろ、グレミー軍の方が醜態をさらしていた。
『とはいえ、このまま、放置しておけぬ。アクシズも遊兵になったまま。やむを得ぬか。』
 ハマーンはリスクが高いが、兵力を増強しつつ守りを固める策を講じた。

「司令。サイド3の艦隊が発進していきます。」
「アクシズの部隊も同様。こちらは、ハマーンと合流すると考えられます。」
『このままでは、アクシズの部隊は遊兵のまま。部隊を出撃させたのちに駐留部隊は、ハマーンの部隊の戦力増強に回し、アクシズはサイド3の盾とするか。もはや予備兵力だのと、言っていられる段階ではないということか。とすると、当然次は…。』
「発光信号!マシュマーを呼び戻せ。」
 サダラーンからの発光信号が、ブライトの目に映る。

「おのれ…!ロンドベル…。ザビ家の大義だけでなく、部下を弔う機会までも…。」
 サン・ロチェスのコックピットで、マシュマーは操縦桿をきつく握りしめる。
「マシュマー様…。」
「解っている…。戻るぞ…。」
「はっ…!」
『グレミー…!その首、しばらく預けておく…。』
 サン・ロチェスとハンマハンマは、マシュマーの艦隊の防衛に戻る。

『皮肉な物だ。我らを窮地に陥れているロンドベルに、救われるか…。』
 クィンマンサとサン・ロチェスの戦いを見ていたグレミーは、何とも言えない気分になった。
 プルツーとマシュマーの戦いは、プルツーが押されていた。
 大量のファンネルを装備するクィンマンサだが、数を活かす暇を与えずにマシュマーが次々と撃破していき有線サイコミュや速射砲を駆使して、時に肉薄して白兵戦に持ち込み確実にダメージを与えていった。
 冷静に戦うマシュマーに対し、プルツーは頭に血が上り獣のように戦い自分で状況を悪くしていった。
『マシュマー…!この感覚?そちらにいたのか!不愉快な連中め!』
 アムロ達の存在を感じたプルツーは、クィンマンサをアムロ達の方に向ける。

「来たか…。この感覚、間違えようもない。」
 アムロは、リニアシートに映る、オディールとオデットを見る。
『クローンであって姉妹というわけではないが、戦わせるのは避けたいな。だが先行させると例の気になる気配と、出くわす可能性がある。』
 アムロはしばらく、考える。
『何とか、戦闘不能にするか。投降させられればそれに越したことはないが、難しいだろう。』
 考えていると、クィンマンサのメガ粒子砲が襲い掛かり、アムロ達はとっさに回避する。

「アムロ・レイ。私に、殺されに来たのか?そこの裏切り者たちと、一緒に。」
 クィンマンサのコックピットで、プルツーはλとオディール、オデットを見る。
 アムロはλの背部に装備されているハイパーバズーカを、左手に持たせる。
「Iフィールド対策か。つくづく、気分の悪くなる奴だ!」
『それだけじゃない。何だ?この気分は!?奴らがエゥーゴに寝返ったなら、殺せばいいだけなのに、何でこんなに苛つく?それに、奴らはどうしてあんなにも、どこか、安らいだ気分でいられる!?』
 自分でも理解できない感覚に、プルツーは最も苛ついていた。
 ダカールで苦杯を舐めさせられて最も敵意を燃やしているのはカミーユとクワトロだが、アムロにしても強力なニュータイプである事は理解しているので、今までの雪辱を果たすために倒すべき相手と決めていた。

 だが今までとは違うプルとマリーダの感覚に、プルツーは今までにない苛立ちを感じていた。
 プルの遺伝子から作られたクローン故に、他のニュータイプ以上に感覚は研ぎ澄まされる。
 故にプルとマリーダが、今までにないほど心が安らぎ満ち足りていることを感じていた。
 他のニュータイプなら、そんな事は気にも留めなかっただろう。
 だが、プルツーは苛立った。
 そしてその理由が理解できなかったために、それに拍車をかけていた。

「プルツー!これ以上、私たちが戦う理由なんてない。このままじゃ、貴方は悲しい思いをするだけ。それは今でも同じでしょう。」
「何だと!?」
 プルツーが苛立っている間、動きを止めたクィンマンサに接触して、接触回線で、プルが話しかけてくる。
「戯言を!!私が何時、悲しい思いをした!?」
「人として、仲間として扱われていないのが悲しくないの!?このまま、優しくされないままでいいの!?あなた、苛ついているんでしょう!?それはね。あなた自身が、それに気づいているからよ!でも、認めたくないだけ。自分が惨めに思えてくるから。だから、苛つくのよ!」
『仲間だと…!?私は、誰かを仲間などと思った記憶はない…!そんな、感情は知らん。私は、私は…。』
「私たちと共に行きましょう。グレミーの傍にいても、いいことはないです。アムロは、私たちを人間だと言ってくれました。あなただって。」

「黙れ!!アムロ・レイ!!貴様が諸悪の根源か!!この苛立ちも何もかも、貴様がもたらしたことか!!ならば、貴様を葬り去って、全てを消してやる。」
 クィンマンサが全身のメガ粒子砲を、λに向けて発射する。

『相当に苛立っている。いや、むしろ戸惑った上でのパニック。まるで、子供だ。いや。子供なんだ。事実な…。』
 回避しながら、サイコニュートライザーを増設した、λのサイコミュを通じて流れ込んでくるプルツーの感情を感じたアムロはプルツーの事を考えていた。
『一部とはいえ、サイコニュートライザー。なら、できるか?』
 アムロは、ある事を試した。

「何だ?クィンマンサの反応と、動きが鈍い。何をした!?アムロ・レイ。」
 原因はλに搭載された、サイコニュートライザーだった。
 そもそもサイコニュートライザーは、ニュータイプの思考をダイレクトに操縦系に反映させ且つ敵ニュータイプの脳波や普通のパイロットの脳波も素早く受信することで対応を素早くし、結果として驚異的な性能を発揮させる事を目的として開発された。
 が、それ以外に、ある能力が隠されていた。
 相手のサイコミュへの、干渉である。
 これにより、相手の力を削いで勝利を収める。
 実用化されれば、圧倒的な性能を持ったNT専用MSが開発されただろう。
 しかし、重大な欠点があった。
 敵ニュータイプの思念の逆流のリスクが高く、それからパイロットを守る手段が、事実上なかった事。
 加えて、莫大な運用コストがかかる事である。
 結果、サイコニュートライザーは実用化を断念された。
 だがサイコミュとしての性能が高いのも事実だったので、オクトバーは一部のみサイコミュの性能を高くする程度に留めて増設していた。
 その後の調査である程度なら、敵サイコミュへの干渉が可能となる確率が弾き出された。
 干渉の程度がさほどでもない為に思念の逆流の心配はないので、うまくいけば役に立つかもしれないと考え、オクトバーはアムロ達に知らせていたのである。

『くそ!何だ、この感覚。アムロ・レイ…?何なのだ!?何なのだ!?貴様は…!!』
 流れ込んでくるアムロの感覚と自分自身の無意識に戸惑いながら、駄々っ子のようにプルツーはメガ粒子砲とファンネルを撃ちまくっていた。
 無論、そんな状態で、最新鋭NT専用MSであるλに、かすりもする訳がなかった。

「カミーユ、グレミーの旗艦を落とせ。このMSは俺が引き受ける。」
「大丈夫ですか?」
「心配いらない。俺も、こっちが片付いたら、駆けつける。それと、グレミーだが。何かとんでもない物を、最後のカードとして温存している可能性がある。注意してくれ。」
 プルツーを押しとどめられると判断したアムロは、カミーユにグランツを落とすように命令する。
「了解。気を付けて。」
「そちらもな。」

後書き
どう最終話まで繋げるかの構成で悩みまくる内に更新の間がかなり空いてしまいましたが、久方ぶりの更新です。
グレミーとハマーンの戦いは、ロンドベルという第三者の介入で、混沌としたものになりました。
グレミーはアムロ、カミーユ、フォウを主力とした部隊を食い止める事が出来ず、有効なカードであるはずのNT部隊はさして役にも立ちませんでした。
衛星は、マシュマーの策で潰されてある意味手詰まり。
そこに歴戦のNT達が攻めてくるのですから、泣きっ面に蜂状態です。
ハマーンはクワトロとユウを中心とする部隊に側面を突かれますが、マシュマーの艦隊が何とか持ち堪えているので幾分かはマシです。
ですが、怪物と言っていいデンドロビウムの正統な後継機たるパフィオペディルムを駆るウラキを警戒しなければなりませんので、下手に兵を動かせません。
それでもやむなしと考え、温存していた兵を動かします。
傍らにいるはずだった人物がいないのは、相当に辛いようですね。
一方、グレミーの軍はプルツーがアムロ、プル、マリーダと邂逅。
しかし、何かに苛立っています。
まだ子供。
解らないことはたくさんありますから、どう対処したらいいのか解らないのでしょう。
アムロは、何かを思いついたのかカミーユとフォウをグレミーの元へ行くよう促します。
どうなるでしょうか?




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
久々の更新に、チェックに来た瞬間にとても驚いてしまいました、ZESTです。

プルのクローンで構成されたNT部隊は、ロンド・ベルが誇るエース達の前には歯が立たずでしたね。

アムロとプルツーは果たして分かり合う事が出来るのか、それも気になります。
では、次回の更新も楽しみに待っております!!
ZEST
2015/01/07 06:33
ZESTさん。
コメントありがとうございます。

>アムロとプルツーは果たして分かり合う事
>が出来るのか、それも気になります。
 プルツーとしては、今まで散々苦い肝を舐
 めさせられた相手。
 そして、戦うために生み出された存在とい
 う事実がハードルですね。
 それをアムロがどう飛び越えるかでしょう。
CIC担当
2015/01/10 01:45

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