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zoom RSS IS<インフィニット・ストラトス>二次小説 第106話 乙女達の激闘

<<   作成日時 : 2014/06/14 23:12   >>

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「どうも。新聞部です。」
 うん?
 警備報告に目を通し終えた時、新聞部の人達が俺の所に来る。
 ああ。インタビューか。
「第1試合がすべて終了しましたが、感想をお願いします。」
「そうですね。どの試合も、見応えがありましたね。特に、3年生の第1試合は勝利の要素はISの性能が左右するわけではないという事を、よく表していたと思いますよ。サファイア先輩の勝利でしたけど、ガラクスィヤの性能の売りの一つ。防御力の高さを最大限に活かして、見事な試合になっていましたからね。」
 ガラクスィヤは各所に物理シールドがあり、エネルギー兵器にも有効なので防御力は高い。
 1組の代表の人はそれを活かしつつ、攻撃を仕掛け簡単には勝ちを譲らなかった。
「それは、つまり。第二世代でも第三世代に勝つ可能性があると、解釈して良いのでしょうか?」
「ええ。どんなに優れたISでも、乗り手が性能を活かせなくては意味がありません。それに、弱点の無いISもまたありません。第二世代ISでも性能を引きだして弱点をカバーしつつ、相手の弱点をつけば勝利の可能性はあります。その点から見れば、第2試合が第三世代ISを専用機とする専用機持ちの勝利に終わると仮定しても、楽な戦いになるとは限りません。この事を忘れると、敗北する可能性すらありますね。」
 ISの性能に溺れれば、それが敗因になる。
 忘れた時は、第三世代を専用機とする専用機持ちも敗北する。
 俺は、そう確信している。
「どうもありがとうございました。では、失礼します。」
 さて、第2試合を見に行きますか。

「さて、第2試合も遂に2年生の試合になります。1年生の第2試合は、4組のフィンランド代表候補のウィンドさんが、専用機ルミ・リタリの機動性を最大限に活かして、相手に付け入る隙を与えずに圧倒的な勝利。ブッフバルト先生。振り返っての感想をお願いします。」
「織斑君の薫陶を受けただけに、ISの性能に溺れる愚は犯しませんでしたね。油断せずに相手の動きを冷静に見て、自分の専用機の性能を最大限に活かしての見事な勝利でした。良い教師に恵まれましたね。その点で、幸運だったともいえるでしょう。」
「各国からも、織斑生徒会長の指導力の高さには称賛の声が上がっているとの事ですので、1年生はこれからが楽しみですね。さて、2年生は2組の中国代表候補凰さんと、5組代表の霧島由香里さんの試合です。霧島さんはイギリスの第二世代ISサイレントベルを駆る準専用機持ち。しかも、1組のオルコットさんの専用機、ブルーティアーズの原型機でもあります。」
「機動力と火力は、初期第三世代機にも匹敵すると言っても過言ではないISですので、鳳さんといえども注意しないと、大火傷をすると思います。どうなるか、楽しみですね。」
 一夏が二度に渡って改修した甲龍のスペックは高いが、それでも油断をすればどうなるか解らない。
 改修したとはいえ、第三世代のゲイルスクゲルで第五世代の白式と渡り合っているヘンリエッテは、その事をよく理解している。
『もっとも、腕でカバーするのはほとんど無理に近くなっているけど…。』

「悪いけど、さっさと終わらせるわよ。ここで負けるわけにはいかないんだから。」
「どうかしら?慢心していると、痛い目を見るわよ。鳳さん。」
「へえ。面白い事言うじゃない…。生憎と、油断するほど腑抜けた精神構造じゃないの。安心していいわよ。」
 何だ?鈴と霧島さんの間に、火花が見えるぞ。
 疲れてるのかな?
 それども、目の病気か?
 後で、医務室に行ってみるか…。
「2年生第2試合、始め。」
 おっと。始まる始まる。

「行くわよ!」
 鈴が、百龍を発射する。
「予測済みよ!」
 霧島さんが、サイレントベルの主兵装のレーザーライフル「スターライトMk.U」を発射する。
「でしょうね!」
 回避しつつ、百龍の偏向射撃で霧島さんを狙う。
「くっ!」
「はああっ!」
 直撃だけは避けたが、だいぶダメージを喰らう。
 その隙に、イグニッションブーストで鈴が接近し、追撃しようとする。
「甘い!」
 腰部サブマシンガン「アイアンニードル」で、霧島さんが鈴に反撃する。
「意外にやるわね。でも、この程度はウォーミングアップにもならないわよ。」
 回避して、龍王を振り下ろす。
 霧島さんも、近接ナイフ「グラディウス」で防ごうとするが、一撃必殺の青龍刀である龍王相手では、無謀だ。
 多少は、防いだがシールドエネルギーをごっそりと削られる。
「このままでは、いないわよ!」
 肩部多連装レーザー「ミーティアシャワー」で、仕切り直そうとする。
 鈴が回避しつつ、距離を開けて銀漢で反撃するが、霧島さんがミーティアシャワーを連射する。
 成程。相殺して、ダメージを減らす手で来たか。
 ある程度相殺できれば、回避で何とかならなくもないからな。
 1年間の訓練の成果。しっかり出てるな。
 でも、代表候補で1学期から亡国企業との実戦経験が豊富な鈴が相手だと、やっぱり劣勢か。

「劣勢なりに、よくやっているな。霧島は。」
「ええ。決して勝負を捨てない。精神的に大きく成長していますね。」
 1年間、連携戦の基礎を含めて鍛え上げてきた生徒の成長を、真耶は喜んでいた。
「だが、そう長くは持つまい。鳳とは実戦と自主訓練で培われた地力の差が、大きいからな。」
「ええ。鳳さんとの差は、霧島さんも良く自覚していると見ていいと思います。それでも、準専用機持ちに選ばれた生徒としての意地があるでしょうから。」
 勝負の行方が見えていても、由香里は最後まで戦う気力を失う様子を見せていなかった。

「まだよ!!」
 機動力を活かしながら、兵装を一斉に発射する。
 伊藤さんの射撃スキルは中々の物だが、それでは鈴に通用する筈も無い。金翅蜂の攻撃を受けて確実にシールドを削られていく。
 ちょっとここまで来ると、ISの性能の差を技量では埋めようもないな。
 そもそも、実力が違いすぎるし。
 そんな事を考えていると、最後の意地を見せようとした伊藤さんの攻撃を回避した鈴が龍王で止めを刺す。
 鈴の勝ちだけど、伊藤さんも本当によく頑張ったな。
 あれなら、もう少しスキルが伸びれば代表候補にも手が届く確率大だな。
 元々、一般生徒の中ではスキルは高いし。
 まあ。IS学園の専用機持ちの2年生以上は、亡国企業の事があって母国で訓練するよりずっとハードな訓練を積んでいるし、何より多くの実戦経験を積んでいる。
 訓練と実戦。
 どちらが経験値を蓄積して、技量を伸ばすかは自明の理だ。
 そこがもろに出たな。

 って。あれって、辻島重工の宇田専務だな。
 伊藤さんに、興味を持ったか。
 そう言えば、芝崎インダストリー、倉持技研にIS関係で後れをとっている事に危機感を持って、第三世代ISを開発してロールアウト間近だって話だな。
 今の鈴相手にあそこまでやれたら、第三世代を任せても問題ないだろう。
 それに、機密保持に関しても、IS学園より安全な所はないからな。
 もし、専用機持ちになったら、2年生は全クラスに専用機持ちがいる事になる。
 う〜ん。それはそれで、面倒なんだよな〜。
 装備業者が、必死に売り込もうとするから…。
 そう考えていると、伊藤さんが放送で呼ばれる。
 的中か?
 そして、俺も呼ばれる。
 的中だな。

 一方。海中深くを無音航行中のケートス艦内で、スコール達はクラス対抗戦の映像を見ていた。
「まだ、前座のような物だけど。専用機持ち達の技量はさらに伸びているわね。2年生以上は格段に。」
「新入生で、1月から織斑一夏が指導していたのも、侮れん技量だ。いちいち面倒な事をしてくれる。」
 スコールは溜息をつき、エムは顔をしかめる。
「各国が提供したISを使用している生徒も、無視できないわね。選抜に当たっては、厳しい基準を設けたのは疑いない。こっちも厄介よ。」
 スノーが、頭痛を堪えるような表情になる。
『何とか、映像を確保する特別仕様のディースは確保できたけど、精度は高いとは言えないわ。データも思ったよりかは入手できていない。無いよりはましだけど、困った物ね…。』
 一夏が施したIS学園のガードの固さに、スコールは辟易していた。
「仕掛けるのは、予定通りでいいとしてデータを取って離脱と簡単にはいきそうもないわ。引き際を見極めるのが予想以上に難しい。」
 スコール、エム、スノー。
 それぞれのISの実戦データは、一夏達に比べて著しく少ない。
 特に、白式は世界でただ1機、宇宙空間での実戦を経験したIS。
 多様な環境での経験に於いては、他の機体の追随を許さない。
 一夏自身も、経験を糧に格段に実力を増している。
 作戦を立てたはいいが、予想以上の困難さを重い、スコールは溜息をついた。

「さあ。いよいよ第3試合。最大の注目は、何と言っても2年生。現IS学園生徒会長にしてビッグ3の頂点に立つ学園最強の織斑一夏生徒会長。こちらの情報では、既にブリュンヒルデの領域に至ったという事。対するは、生徒会書記。整備科専攻でありながらも、専用機持ち。しかも織斑会長が直接設計を手掛けた第三世代IS 不知火を駆る布仏本音さん。こちらも学園では有数の実力派。非常に興味深いカードです。ブッフバルト先生は、第3試合をどうご覧になりますか。」
「2年生にどうしても注目が集まりますが、1年生の試合にも私は注目しています。あの織斑君をして準第三世代と言わしめたアルパクティコを駆るカラマンリスさんと、デュノア社が生み出した名機。ラファール・リヴァイブに最新技術を投入した改修型がどこまで迫れるかも注目したいですね。」
「成程。確かに、興味深いですね。では、2組代表のコリーナ・カラマンリスさん。5組代表の鈴木麻衣さんが、入場です。」
 それぞれのピットから、リニアカタパルトを使ってアリーナ中心に降り立つ。
「1年生第3試合。始め。」

「先手必勝!」
 5組代表の鈴木さんが、レイン・オブ・サタデイを実体化させて連射する。
 リヴァイブは、イリュジオンのデータを導入して改修されたことでFCSも強化されているが、射撃精度では、代表候補のコリーナにはさすがに勝てない。
 となると、標準装備のアサルトライフル「ヴェント」にアサルトカノンのガルムじゃ分が悪いと踏んだかな。
 レイン・オブ・サタデイはショットガン。
 発射されてから、散弾が広範囲にわたって散らばる。
 これなら、射撃スキルの低さを結構補えるからな。
 考えたな。
「その程度じゃ、私には当たらないわよ。麻衣。」
 高機動ユニットを駆使して回り込むと、シールド内臓のガトリングガン「スフェラ」で、確実にダメージを与える。
 第三世代ISじゃないけど、ユニットを駆使することにより総合性能は第三世代とも渡り合う事が可能なアルパクティコは、厄介な相手だ。
 さらに、ハードポイントにはチェーンガン「フィズィ」2基が搭載されているので、さらにダメージを喰らう。
 物理シールドで防ぐ体勢が整った時にはその場所にいないで、左のハードポイントに搭載された4連装ミサイル「オルカ」が襲い掛かる。
 ISの性能ではそんなに差はないんだが、入学してそんなに日が経っていないので代表候補のコリーナとの差がもろに出てるな。
 しかも、学園に来てからめきめきと頭角を現している。

「まだ、終わらないわ!」
 ヴェントを実体化して、反撃する。
 レイン・オブ・サタデイを回避した瞬間を狙って、ヴェントで攻撃を仕掛けるがやはり射撃精度の差が出て回避されてしまい、プラズマ放射メイス「イフェスティオ」のプラズマ砲でシールドエネルギーを著しく削られる。
 残り40%か。
 それにしても、コリーナだいぶ余裕を残してるな。
 準決勝は、レイラとの試合。
 スピードを持ち味とするルミ・リタリを駆るレイラは、パイロットの家系という事もあってか高機動戦に於いては天賦の才を持つ。
 体力は温存しておきたいよな。普通に考えて。

「スペック面では、それほど差はないはずですが…。」
「技量の差が諸に出ているな。入学までの3か月間。一夏がみっちり鍛えて大分仕上がっているから当然と言えば当然だが、鈴木もなかなか頑張っている。タッグマッチはさらに白熱するな。」
 真耶と千冬の目から見ても、改修されたリヴァイブとアルパクティコの性能の差はさほどない。
 だが、乗り手の差が出てコリーナが圧倒していた。
「1年生の準決勝の相手は、ウィンドか。継続戦争におけるフィンランド空軍ナンバー2のエースを祖父に持つウィンドは、素質をしっかりと受け継いでいる。初戦での消耗は避けたいのだろう。カラマンリスもそこを計算しながら戦っている。去年は散々だったが、今年は決勝まで消化できそうだ。」
「各学年の優勝者は、誰でしょうね。」
「2年は一夏。3年は楯無が妥当だろう。だが、1年は予測が難しい。準決勝、決勝共に、相当な激戦になる。」
 蘭達は、一夏が指導して技量は著しく伸びている。
 それを考えると、誰が優勝してもおかしくない。
 千冬も、予想が困難だった。
「その後は、連中が騒動を起こしてくれそうだな。今の内に準備を進めてくれ。」
「はい。」
 真耶が、真剣な表情で頷く。
『懲りん奴らだ。何度痛い目に遭っても、まだ来るとはな…。だが、好きにはさせんぞ。』

「これならどう!?」
 麻衣は、タレス社の新型12連装ミサイル「ウェスタライズ」を両脚部のミサイルポッドから発射して、一気にダメージを与えようとする。
 改良型や派生型が各国で採用されている個艦防空ミサイルの傑作「クロタル」をISサイズに小型化して高性能追尾システムを搭載したウェスタライズは、回避するコリーナをどこまでも追尾する。
「そう簡単には、逃げられないわよ!」
「でしょうね。」
 腰部6連装リボルバー式グレネードランチャー「エクサルファ」を発射して、何発かのミサイルに命中させるとその爆発に他のミサイルが巻き込まれて、追尾機能に支障が生じる。
 その隙に、残りを撃破すると、コリーナはイグニッションブーストで接近して、一気に勝負を決める。

「勝者。コリーナ・カラマンリス。」

 初めに比べて、本当に伸びたな。
 体力を温存しての、貫録勝ちか。
 次の相手は、レイラ。
 向こうも、気合入ってるな。
 こりゃ、面白い試合になりそうだ。
 さて、定時報告の時間だ。
 やれやれ、またかよ…。
 懲りないな。
 でも、サイレントゼフィルスを使っている奴が来たなら、この機会に奪い返すか。
 いずれにせよ。来たら一般生徒は逃がす必要があるし、ごまかす必要もある。
 今のセシリアなら、そこらの奴に引けを取ることもないだろう。
 さて。俺の出番か。

「いよいよ。最大の注目カード!我がIS学園最強の現生徒会長織斑一夏と、整備科を専攻する6組の生徒ながら専用機持ちである布仏本音さんの対戦です。ブッフバルト先生。この試合。どうご覧になられますか?」
「第二代ブリュンヒルデアンジェリカ・マルヴェッツィさんに、ヴァルキリーを卒業しているとのお墨付きをもらって、ブリュンヒルデクラスの実力を持つ織斑君ですが、布仏さんの腕前も見事な物。どんでん返しの可能性も無きにしも非ず。そこでしょうね。」
「成程。それは注目ですね。」
 まあ、いつもはあれだけどISに関しては凄腕だからな。のほほんさん。
 でも、最強たるIS学園生徒会長としては、そう簡単に負けないぜ。

「2年生第3試合。始め!」

 おっと!
 ほんのついさっきまで、俺がいた空間の温度がいきなり急上昇する。
 いきなり、不知火か。
 ひるませて、有利に持っていきなかったんだろうがそうは問屋が卸さないぜ。
 不知火が発動したポイントから、のほほんさんの軌道を予測して銀蘭の荷電粒子砲を発射する。
「ええ?何で、解っちゃうの!?」
 いや。その場所で不知火を発動したら、そのポイントを通過することは解るだろうに。
 俺は心の中で突っ込みを入れつつ、式神を半数の12基射出して攻撃する。
「ちょっとー。少しは手加減してよー。」
 のほほんさんが、涙目になる。
 いや、それなりにしてるって。
 不知火のシールドエネルギーを順調に削りながら、心の中でツッコミを入れる。
 けど。優勝しないと、死亡フラグが立ちそうな気がするから、それにも限度があるんだよ。
 だから、手加減しつつも勝たせてもらうぜ。
 一気に間合いを詰めて、エネルギーブレードモードの末那識で不知火に一撃を加える。
 次に、再度式神の攻撃を加える。
 閃電壱型丙で雨月を発射しつつ、シールドで攻撃を防ぎ可能な限りダメージを抑えようと試みながら、撃針と雷電で俺に攻撃を加える。
 こういう器用さはさすがだな。
 ビット兵器は上下左右あらゆる方向から攻撃が可能だから、防御しつつ攻撃するのは難しい。
 さすがにスキルが高い。
 それを、もうちょっと生徒会の仕事に活かしてくれればなあ。

「さすがに強いわね〜。一夏君。ちょっとした準備運動ね。本音の技術もかなりの物なんだけど。」
「そりゃ、1学期に剣一本でお前に勝ったんだ。こうなるのが自明の理ってやつだろ。布仏はよくやってるぜ。もう、持たないけどな。」
 楯無とフォルテが、一夏と本音の戦いを見ながら感想を言う。
 確かに、一夏の実力を考えれば本音は善戦している。
 だが、実力の差があり過ぎた。
 不知火は近接戦闘能力を重視しつつも、射撃兵装もバランスよく装備し汎用性の高いハイスペックなISで、展開装甲を抜きにすれば総合性能は第四世代クラスだが、白式は第五世代。
 さらに、乗り手の差があまりにあり過ぎる。
 一夏が性能を抑えて、手加減をしようともその差は埋めようがなかった。
 イグニッションブーストで迫る一夏を、本音は射撃兵装で何とか止めようとするが、全て回避され不知火もポイントを読まれる。
 結局、零落白夜を使わないまま一夏が圧勝した。

「勝者。織斑一夏。」

 のほほんさん。さすがだな。
 予想より、手こずった。
 もう少し楽に行くかと思ったけど、甘く見過ぎたか。
 体力は、充分に温存できてるからいいけど。

 3年生の第3試合は、機動力と面制圧力を重視したロシア製第二世代IS グロムイムペラートルを専用機とする5組の準専用機持ちの人と、近接戦闘能力、火力、燃費を重視したイタリア製第二世代ISオリオーネ・ドゥエを専用機持ちとする6組の準専用機持ちの人のカード。
 面制圧力を最大限に活かして勝ちに行く5組のクラス代表の人に対して、6組のクラス代表の人は的確な読みでダメージを最小限にして火力と近接戦闘力を活かして展開はほぼ互角。
 けど、燃費の面で勝るオリオーネ・ドゥエを駆る6組のクラス代表の人が終盤に優位に立ち勝利。
 けど、双方共に技量は流石だった。
 さすがに最上級生ともなると、準専用機持ちでもハイレベルな試合になる。
 蘭達や2年の準専用機持ちにとっても、いい勉強になったな。

「それでは、1時間の休憩の後、準決勝となります。」
 アナウンスの後、俺は定時報告に目を通す。
『山田先生。織斑です。きな臭さが増しました。』
『そのようですね。』
 定時報告は、武装教官にも行っているので今の状況は当然理解している。
『織斑。コンディションオレンジ。第二警戒態勢に移行しろ。いつでもコンディションレッドに移行できるようにな。』
『解りました。他に、手を打っておきます。』
『任せる。』
 通信を終えると、俺は学園の防御システムの警戒レベルを引き上げて各種兵装にいつでも防衛体制に入れるようにコマンドを入力する。
 それから、ある場所に連絡する。

「相変わらず、画像が荒いな。映像処理ソフトはマシなのはないのか?」
「使っても、これが限界よ。」
 苛つき気味のエムに、スコールが答える。
「それでも、相当に技量を増しているのが解るわ。準専用機持ちはバックス。専用機持ちはフォワードだろうけど、学園その物にも相当に厳重な備えがされているのは、明白。でも、対人システム以外は、解らない。正直、戦力の振り分けが難しいわね。」
 スノーが、親指の爪を噛む。
「フォワードに戦力を集中。バックスはIS学園の防御システムがある程度解る程度でいい。バックスであっても、防御システムを構築したのは、織斑一夏である以上は、深入りしすぎると大火傷よ。準専用機持ちも3年生となると、ゴーレムでも対抗できるかはあまり期待できないし、防御システムとの連携次第ではディースでも骨が折れる。繰り返すけど、慎重に、引き際を間違えないように。これが基本構想よ。」
 対人システムでも、亡国企業の特殊部隊は全滅させられたために、対ISシステムではどれ程の物かを考慮すると、嫌でも慎重にならざるを得ずスコールの作戦は消極的と言えなくもなかった。

後書き
順調に進んでいるように見えるクラス対抗戦ですが、やはりというか当然というか、亡国企業が何かをしでかそうとしているようです。
しかし、一夏もそれは予想済み。
千冬達と連絡を取りつつ、備えは怠っていません。
今回のメインは、専用機持ちとそうでない生徒達の試合です。
いかにも、第三世代機の方が強そうに見えますが、乗り手がその強さを引き出さないと何の意味がありません。
鈴達が圧勝しているように見えるのは、その為に訓練を積み実戦を経て経験を蓄積しているからです。
1年生の第3試合は、改修されてさらに性能が向上したリヴァイブと、第2世代のアルパクティコ。
リヴァイブは、元々初期第三世代に匹敵する性能を持つ機体。
それを改修すれば、当然性能は現在試験されている第三世代に迫ります。
アルパクティコは、ユニット換装の潜在的可能性から一夏が準第三世代と考えています。
この2機を比較した場合、総合性能はほぼ互角と考えました。
その2機を戦わせた場合、物をいうのは乗り手の技量と経験。
ガンダムのシャアではありませんが、機体の性能が全てではありません。
最終的には、乗り手の差が勝負の分かれ目になります。
そして、3学期から一夏の指導を受け、技量に磨きをかけていたコリーナの勝利です。
一夏の方は、ほとんど出来レースといったところでしょうか。
これで準決勝に出場する生徒が、出そろいました。
試合は、さらに激しさを増します。
一夏とのデートという甘い夢を掴むために戦う乙女達は、望む物をその手に掴めるでしょうか?



















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