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zoom RSS ヨルムンガンド二次創作 第37話 Requiem to the past Phase4

<<   作成日時 : 2014/05/23 00:01   >>

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「それじゃあ。作戦内容の最終確認ね。今、私達がいるのはここ。クケス南方のクロム鉱山がある山地から東に30km程度の、マケドニアとアルバニアの国境地帯。連中の訓練場は、この山地に隠れるようにある。そして近くには、連中のボスの邸宅がある。国内最大の、アルバニアンマフィアの本拠地でもある。ボスは邸宅の周囲に、見張所を作っている。まず、この見張所を制圧。狙撃ポイントにする。アーサーとトージョのバックアップを受けつつ、的確に狙撃。」
「「了解。」」
 ココの作戦概要を受けながら、狙撃役のルツとミロが返事をする。

 全ての装備を整えてから、ココ達は密かにパリを出発。
 マケドニアに入国していた。
 ブックマンが指揮する、アメリカ特殊部隊はイタリアとギリシアを経由して密かにアルバニアに入国することが決定している。
 ココ達の方が準備が先に整ったので、ブックマン達の行動街になっているのが現状だった。

「ここからは第二段階で本番。チェキータ達が裏の壁をぶち破って内部に潜入。奇襲を掛けて橋頭保を作る。これが完了次第、レーム達本隊が入れ替わる形で内部に侵入。ボスと幹部を拘束するか始末する。ま、ブックマン曰く、面倒だったら殺していいそうだけどね。状況判断は、レームに任せる。但し、ボスは殺しちゃ駄目だよ。ルツの仕事だからね。それまで、ルツとミロは援護に徹する。その間、下ではデルタやデブグルーが暴れまわる。つまり陽動。こちらの動きにも気を配ってね。連携した方が、事は効率よく進むから。いずれにしても、一晩で終わらせるよ。武器商人の私が言うのもなんだけど、こんな連中、世の中にいるだけでも虫唾が走るからね。とっとと潰すよ。」
「「「「了解。」」」」
 今まで苦楽を共にし、優れた頭脳で時に部隊の大きな助けになってきたソフィを少年兵に仕立てた組織を長続きさせる気は、ココだけでなくレーム達にもなかった。

「よし。これで、作戦の最終確認は終わり。チェキータさん。一つガツンと頼みますよ。」
「任せておいて、念入りに地獄に送ってあげる。」
 タクティカルナイフの研ぎ具合を確かめながら、チェキータが物騒な笑みを浮かべる。
 既に、全員が準備を終えていた。

「ブラック課長。部隊展開まで、後2時間とのことです。」
 ギリシア経由でアルバニアに入国したブックマンは、部下からの報告を聞いていた。
「連中に気づかれていないよね?」
「無論です。」
「OK。」
 部下に確認を取ると、ブックマンはメールを送る。
 それは、ココ達へのゴーサインでもあった。

「OK。ゴーサインが来たよ。全員搭乗。トージョ、アーサー。プレデターの準備は?」
「いつでもいけるぜ。」
「先行して、偵察を開始。」
「「了解。」」
 トージョとアーサーが操作するプレデターが、目的地に向けて飛び立つ。
 少しして、全員がリトルバードに乗り込む。
 今回は、HCLIの人間がパイロットを務めている。
 私兵部隊を、全て投入するためである。
 持てる全ての戦力を投入して、組織を潰す。
 ココとソフィは、その事だけを考えていた。
 全ての準備が整って、リトルバードが飛び立つ。

「ブラック課長。時間です。」
「チーム2は?」
「プレデターを先行させた後、部隊が出発しました。タイムスケジュール通りに現地に到着する模様。」
「OK。」
『さすがに、お嬢さんと若様の私兵達だ。それに、キャスパーの私兵もいるんだったよね。動きに無駄がない。』
 戦闘は始まってはいないが、ブックマンは作戦成功の手ごたえを感じていた。
「オペレーション・レクイエム発動。状況開始。」
「了解。オペレーション・レクイエム発動。」
 ブックマン率いる部隊も、行動を開始した。

「ココさん。ブックマンが動き出した。こっちより、チョイ早めにお祭りを始めるようだ。」
「偵察はどうなってる?」
「見張所に兵隊が詰めてる。AKS−74装備。ただ、RPGくらいは持ち出してくる可能性あるな。制圧したら、要警戒だ。」
 プレデターのセンサーから送られてくる情報を分析したトージョの報告を聞いて、ココはイリジウム電話を手にする。

「ルツ、ミロ、バルメ、エリ。ココからの連絡だ。見張の装備はAKS−74。だが、RPGを持ち出してくる可能性もあるから、充分警戒しろ。」
「了解。ルツ?」
「聞いてる。トリガーに指が触れる前に、脳幹ぶっ飛ばせばいいだけだ。」
 ルツの声は、今までにない程冷たく怒りに満ちていた。
『何としても、奴らのボスを地獄へ叩き落とす…。今までもそうだった。ド汚え犯罪者。テロ野郎。そいつらの脳幹を正確にぶっ飛ばすために、俺の狙撃は磨かれてきたんだ。そいつを、奴らのボスに思い知らせてやる。ソフィの為にも、あいつの人生を滅茶苦茶にしたクソ野郎共を地獄に落とさねえと、俺は俺を赦せねえ…。』
 武器商人であるココの私兵になったとはいえ、ルツの根本的なパーソナリティーが変わった訳ではない。
 犯罪者やテロリストに対して、ルツはこれ以上ない程強烈な憎悪を抱いている。
 それを糧にして、ルツの狙撃技術は磨かれてきた。
 そして、研ぎ澄まされた牙は獲物を食いちぎる時を、今か今かと待っていた。
「よし、見えたぞ。ルツ達は、狙撃の準備に入れ。」
 ルツは、MSG90を。
 ミロは、M76を取りだして狙撃の準備を整えた。
 それから少しして、ブックマン率いるデルタ、デブグルーが攻撃を開始していた。

「ボス!どこかの軍が、いきなり!」
「落ち着け!相手の正体を確かめろ。」
 一喝して部下を落ち着かせた、胸にタトゥーを彫った50台後半の男。
 ソフィを兵士に仕立てたアルバニア国内最大規模のマフィアのボス、イズマイル・サンクレアが指示を出す。
 しかし、その間にも、訓練場と邸宅を守る部下たちは次々と射殺されていた。
『どこの連中だ?政府の軍か?いや。奴らにしては手際が良すぎる…。』
 部屋においてある、AKS−74にマガジンを装填し、幾つかのマガジンを持ったサンクレアは今の状況から襲撃してきた相手の正体を考える。
『ヤンキー共だな。これだけの事を出来るのは、連中以外にいない。』
「全員。銃と弾をありったけ持って行け!奴らを皆殺しにしろ!」
 部下に檄を飛ばして、部屋を出る。

「ふうん。相手も意外に頑張るね。ま、そろそろ息切れするだろうけど。」
 デルタフォースに、デブグルー。
 世界でも最強クラスの特殊部隊に奇襲を掛けられては、アルバニア国内最大のマフィアでも有利に戦うのは不可能といえる。
 まして、今は夜。
 デルタフォースとデブグルーの装備は、夜戦を想定した完全武装である。
 マフィアもサーチライトで米軍を照らして数を減らそうとするが、後方の狙撃手にライトと操作するマフィアを次々と狙撃される。
 訓練に訓練を重ねた狙撃部隊は、プレデターからの情報を基にした支援を受けて的確に相手の要所を制圧し、前衛は一気に圧力を掛けてマフィアの抵抗力を削り取る。

「駄目です!相手は夜間戦闘を想定したフル装備で、凄腕のスナイパーもずらりと揃えています。体勢を立て直そうとしても、余裕がありません。」
「RPGも持ち出せ。気づかれるなよ。」
「解りました。」
 国内最大のマフィアであり、少年兵の供給先だけに様々な重火器も数多く揃えている。
 火力に物をいわせて時間を稼いで、訓練用の対地攻撃ヘリも持ち出す。
 その為の時間を、サンクレアは欲していた。
『いざとなったら、商品も出すか…。当面の利益は得られねえが、ガキはいくらでも連れてこられる。』
「ボス!海外から、連絡です!ガキの調達ラインが片っ端から抑えられているらしいです。」
 思いもよらぬ凶報に、サンクレアは愕然とした。

「役に立ちましたか。それは何より。」
「済まないね。君はNSAの仕事が専門なのに、いろいろ手伝ってもらっちゃってさ。」
「お気遣いなく。あの若様は、私も好きですからね。これぐらいはやりますよ。それでは、失礼します。」
 バハマの自宅で、日野木はブックマンと電話をしていた。
 今回の件で、仮にサンクレア率いるマフィアを潰しても少年少女の誘拐ネットワークが残っていては、第二第三のサンクレアが現れる可能性がある。
 それを防ぐ為に、日野木はブックマンに連絡を取りネットワークを潰すアイデアを持ちかけ、ブックマンは極秘裏に準備を進めていたのである。
『俺からの援護はここまでだ。上手くやれよ。東條。』
 アルバニアにいる、嘗ての部下の武運を日野木は祈った。

「行くぜ!」
「おう!」
 ルツとミロはそれぞれ見張りを瞬時に制圧し、狙撃ポイントを確保する。
「随分。慌ただしいですね。」
「それだけ、アメリカの奇襲が見事だったって事でしょう。」
「でしょうね。ルツ。馬鹿が飛び出してきましたよ。」
「確認済みだぜ。姉御。」
「ミロ。」
「解ってるって。」
 夜間での狙撃なので、AN/PVS−10スコープを装着し、観測手であるバルメとエリも同じものを使用している。
 このスコープは、観測手用スコープとしても十分使用できるのでうってつけだった。

「見張りが始末されました。狙撃で次々と始末されています!」
「慌てるな!奪い返せ。出来なけりゃ、吹っ飛ばせ!」
 その時、爆発音がサンクレアが移動した最上階に響き渡る。

「アラン。ポー。スモーク。」
「「了解。」」
 部屋からマフィアのメンバーが出てくる前に、アランとポーがグレネードで破壊した壁から発煙手榴弾を投げ込む。
 手榴弾から噴き出した煙で、マフィア達は視界を失う。
「じゃあ。行くわよ。」
 ガスマスクを装着して、AN/PVS−14 赤外線暗視スコープを装備したMP7A1を手にチェキータ達は、邸宅の中に潜入する。
 煙幕の中でも必死に反撃しようとするマフィア達だが、視界不良の中、装備と練度に決定的な差があるチェキータ達の前には手も足も出ずに1人、また1人と狩られていく。
 MP7A1の弾丸が命中し、先陣を切るチェキータのタクティカルナイフに喉笛を切り裂かれ最上階は死体が積み重なり、血の川が出来ていた。
「恨むなら、ソフィを誘拐した自分たちの馬鹿さ加減を恨むのね。」
 呟きながらも、次々とマフィアの喉笛を切り裂きチェキータの迷彩服は血まみれになる。
 その間に、レーム達が潜入する。

「じゃあ、後は任せるわ。私達は下で、もう少し遊んでいるから。」
「好きにしな。」
 ルツ達を狙うマフィア達の掃討に、移る。
 予定にはなかったが、起こりうる事態に対して作戦を変更し対処する柔軟性をチェキータ達は十二分に持っている。
 それはレームも十分に理解しているので、そう答えた。
「中に入った。ルツ。ボスが出てきたら、きっちり始末しろ。」
「誰に向かって言ってんだよ…?おっさん…?」
 レームの声に答えるルツのスコープを覗く瞳は、これ以上なく冷酷だった。
『出てきたら、てめえ主演の地獄のショータイムの始まりだぜ…。』

後書き
ソフィを少年兵にして、地獄の戦場へと送り込んだアルバニアンマフィアへの鎮魂曲が、遂に演奏開始です。
デルタフォース、デブグルーといった世界有数の特殊部隊を率いるブックマン。
凄腕の傭兵揃いの、ココとソフィの部隊の連携の前に劣勢に立たされ、さらに日野木によって子供の誘拐ルートも壊滅。
日野木は好きなキャラクターなので、もう少し活躍させようと思いましてこの役割をあてました。
そして、チェキータ率いるキャスパーの私兵が橋頭保を築いてさらに独立行動をする模様。
時が経つごとに劣勢となるマフィア達に、今度は怒り心頭のルツの爪と牙が襲い掛かります。
血なまぐさい鎮魂曲の演奏は、まだ続きます。








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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
遂に(少なくともソフィにとっては)最終決戦ですね、DEVGRUにデルタフォース、完全武装(+マジギレ?)モードのココとキャスパーの凄腕の私兵達、・・・うむ、マフィアにとっては勝てる気がしないし、ソフィ達にとっては負ける気がしない戦いですね。

さあサンクレア!貴様の罪を数えろ!


そういえば誤字でこの話で出てくるデルタフォースの部分が全部デルタフォールになってましたよ?
X兵隊元帥(曹長)
2014/05/25 11:53
X兵隊元帥(曹長)さん。
コメントありがとうございます。

>遂に(少なくともソフィにとっては)最終決戦
 ようやく見つけた、ソフィを少年兵に仕立て上
 げたマフィアのアジト。
 ココもキャスパーも潰す気満々。
 特にルツは、ブチキレてますから、結末は見え
 ていますね。

>さあサンクレア!貴様の罪を数えろ!
 多すぎて数えきれないでけでなく、ルツがそん
 な時間をやる事はないでしょう。
 次回で、どんな最期を迎えるやら。

 誤字の指摘どうもです。
 気を付けているのですが、どうしても無くなら
 ないなあ。
CIC担当
2014/05/28 18:29

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