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zoom RSS ヨルムンガンド二次創作 第36話 Requiem to the past Phase3

<<   作成日時 : 2014/05/14 23:57   >>

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「へえ。CIAと一時的に組むのかい。」
「まあね。て言うか、兄さん。何で、こんなタイミングでそういう話し切りだしてくるわけ?」
 準備の最終確認をしていると、キャスパーから連絡が来た。
「フフーフ。僕の勘の鋭さを、舐めて貰っては困るな。ココが情報集めてたのは、知ってた。そしてどういう訳か、SEALSに関係する装備の調達を始めた。答えは一つだ。」
 的を射た解答に、ココは舌打ちしそうになるのを堪えた。
「で。それを聞いて、どうするの?兄さんには、関わりないでしょ。」
 話は終わったとばかりに、ココは電話を切ろうとする。
「話はここからだ。確かに、僕らには関わりない。けど、僕もチェキータさんもソフィを気に入っている。」
「だから?」
「多分ボス狙いだろ?とすると、最上階からの奇襲。手助けぐらいするよ。突入口を作る小部隊がいた方が、何かとやり易い。そう思わないかい?ああ。報酬はいらない。」
「まあ…。そりゃそうだけど。」
 キャスパーの言う通り、事前に突入口を開く小部隊がいればやり易い。
 だが、レーム達も百戦錬磨の傭兵だ。
 その程度は、自分たちで可能だ。
「ていうかさ。何を考えているわけ?そこが解らないと、手を借りたくないね。私たちは互いに仕事を助け合ってきたけど、これは仕事とは違うよ。」
「気に入った人間の手助けは、誰だってしたくなる。言っただろう?僕もチェキータさんも、ソフィを気に入っている。彼を少年兵にした組織なんて、こっちで潰したいくらいさ。でも、これはそっちがケリをつけるのが筋。その程度は、理解している。だから、せめてささやかな手伝いをと思ってね。」
 指で太腿を叩きながら、ココは少しの間考える。
「解った。こっちに来て。作戦の立てなおしを、しないといけないし。」
「すぐに行くよ。」
 話が済むと、キャスパーは電話を切る。

「話は済んだの?キャスパー。」
「ええ。済みましたよ。但し、僕たちは突破口を作るだけ。作ったら、早々に撤退です。」
「できれば、暴れたいんだけど。それで我慢するわ。」
 やれやれと言いたげに、チェキータは肩をすくめる。

「チェキータさん達が、ですか?」
 話を聞いたソフィは、少し驚く。
「はっきり言って、押し売り同然だけどね。戦力が多いに越したことがないのは事実だし。」
「確かに、突入口が事前にあった方がやり易いな。」
 組織の本拠地の見取り図を見ながら、トージョが頷く。
「つうか。それくらい、俺達でも余裕だぜ。なんだか、馬鹿にされてるみたいでいい気がしないな。」
 ヴィリーが、少し気分を害したような表情になる。
「別に、皆を過小評価しているわけじゃないよ。兄さんは、結構気分屋的な所があるからね。で、ソフィを気に入っているから手を貸す気になった。そういう事だよ。」
 ヴィリーに、ココはキャスパーの動機を説明する
「成程。キャスパーらしいな。」
 嘗て、キャスパーの部下だったトージョはすぐに納得する。
「ま。そう言う訳。と言う事で、突入口を作るのはチェキータ達。突入が終わったらすぐに撤退する。後は、こっちでやる。」

「キャスパー・ヘクマティアルも、一枚噛みそう?」
「はい。ココ・ヘクマティアルと接触を図ろうとしていることから、そう考えられます。」
 大きなハンバーガーを大量に平らげた後、ミネラルウォーターを飲んでブックマンは席を立つ。
「皆、集めてくれ。」
「はい。」
 部下が同僚を呼びに行く。
『さてさて、どうなるか。これだから、この兄妹からは目が離せない。お兄さんの私兵も、相当な凄腕だしね。』
 会議室に向かいながら、ブックマンはこれからどうなるかを考えていた。

 2日後。
 キャスパーは、ココと合流した。
「やあ。ココ。待たせたね。」
「たいして待ってないよ。じゃ、作戦は2日後だから本題に入るよ。」
「了解。」
 ココは、本拠地の図面を広げる。

「表から、デブグルーとデルタが陽動。裏からは、チーム2に化けた我々が突入か。素早く行動だな。」
「これなら、問題ないわ。スモークを投げ込んで制圧。その間に、中に入ってもらう。私たちは撤退。」
 チェキータが何でもないように言うが、キャスパーの私兵はチェキータ、エドガー、アラン、ポーの4人である。これで突入口を確保できると確信している事からどれだけの強さかが窺がえる。
「で、装備はどうするの?」
「今回は、MP7でいくわ。」
「ああ。SEALSが導入進めてたね。」
 H&K MP7。
 チェキータ達が普段使っている、FN P90のライバルともいえるサブマシンガンである。
 拳銃弾を使用するサブマシンガンでは、防弾ベストに防がれてしまうために新しいカテゴリーの武器としてPDW(Personal Defense Weapon:個人防衛火器)が誕生した。
 最初に世に知られたのは、1996年。
 在ペルー日本大使公邸占拠事件で、ペルー軍特殊部隊を中核とした突入部隊がP90を使用している。
 その後、H&Kが MP7を開発。
 ロシアやアメリカでも、開発された。
 特にMP7は、サイズも重量も大型拳銃並みで取り回しが良い事が評価されている。
「必要な物は全部手配済みだ。迷彩服に部隊章もね。」
 パリに向かう前に、キャスパーはほとんどの準備を終えていた。

 キャスパーと合流後。
 訓練は、最終段階に入っていた。
 アーサーとトージョが、プレデターの情報を基に部隊を後方より支援。
 ルツとミロは、狙撃手。
 バルメとエリが、観測手を務める。
「SCARに、M203A1グレネードランチャー、EOTech553ホロサイト、AN/PEQ−15レーザーサイト、AN/PVS−10昼夜両用スコープ、AN/AVS−6ナイトビジョン。そして、P226にMP7。迷彩服にヘルメットその他諸々も揃った。これで、どう見てもSEALSチーム2。フフーフ。」
 使用する装備を前にして、ココは笑みを浮かべていた。
「にしても、他の部隊に化けて作戦てのは、奇妙な気分だぜ。ま、今回ばかりは仕方ねえがな。最初で最後のCIAとの共闘か。面白い事があるもんだぜ。」
 訓練を終えて、レームがココの所に来る。
「訓練の状況は?」
「問題ねえよ。相手がスペツナズでも、十分いけるぜ。」
 いつでも作戦行動が開始できると、レームはココに伝える。
「じゃあ。明日は英気を養って。本番に備えようか。」
「賛成。」

「で、この作戦の後。CIAはどう動くと思うんだ?ココ。」
「さあね。スケアクロウは、相変わらず私を付け狙うだろうけど。」
「ブックマンは、読みづらい。図星じゃないかい。」
 キャスパーの言った事は正解だったので、ココは何も言わなかった。
「要するに、僕ら武器商人を操ろうとしてるわけだろ?ちょっと、考え方が甘いと思うけどね。」
「兄さんがそう簡単に操り人形になるなんて、思ってないよ。だから、私をターゲットにしてるわけだから。けど…。」
「けど…?」
 キャスパーは、楽しげにココの顔を見る。
「世の中は、そんなに甘くないよ。兄さん。みんな。夕食だよー。」
「「「「うぃーす。」」」」
 レーム達を連れて、ココはホテルに戻る。

『何かやろうとしているな。最近、本社にも近づかないし。ま、それは僕も同じ。けど、今回は違う。正確には本社に立ち寄る暇がない。かな?』
 ブックマンにターゲットにされながらも、ココは何かを進めている。
 キャスパーは、そう確信していた。

「人の事、心配してる場合?私たちの周りも、騒がしいわよ。」
 チェキータがいつもどおりに、話しかけてくる。
「そっちは、ブックマンとは別ですよ。指揮を執っているのはブックマンには劣るようですし、問題ありませんね。今回の手伝いが終わったら、大口の取引が待っていますのでよろしく。」
「はいはい。あなたはいつも変わらないわね。」
「フフーフ。それが、僕。キャスパー・ヘクマティアルですから。」
 キャスパー達も、ホテルに戻った。

「よーし。今日は、これまでだ。明日が本番。全員ゆっくり休むぞ。」
 作戦を明日に控えての総仕上げの訓練は、順調にいっていたこともありレームは早めに切り上げた。
「はーい。みんな注目。いよいよ明日が本番。ソフィの人生を目茶目茶にした、屑どものお掃除です。で。それが終わったら、北欧に出かけます。」
「北欧?取引か?お嬢。」
 ルツが訊ねる。
「はずれだ。日野さんからの追加情報だ。当たっていれば、ソフィが誘拐される直前に住んでいた土地だ。」
『えっ…?』
 トージョからの思わぬ知らせに、ソフィは目を見開く。
「と、言う訳で。明日は必ず屑どもを地獄送りにするように。弛んだ奴は容赦なく減俸するよ。以上。全員。明日に備えて英気を養うように。但し、アルコールは控えめに。じゃあ、夕食ね。」
「「「「へーい。」」」」
 全員が、食堂に向かう。

「どうだい?ココ。仕上がり具合は?って、聞くまでもないか。」
「当たり前でしょう。私とソフィの部下は優秀なのが、ずらりと揃っているんだからね。総仕上げの訓練も、問題無しだよ。」
 キャスパーからの電話に、ココは心外そうに答えた。
「そりゃ、失礼。こっちも、問題ないよ。チェキータさんが、すっごい気合入っているからね。相手は、たっぷり不幸な目に遭って地獄行き決定だな。」
「私としては、地獄行きでも生温いけどね。まっ、他に叩き落とす場所無いから、しょうがないけど。」
「フフーフ。さしずめ、暴力者の地獄に落ちるといった所かな?似合いじゃないか。煮えたぎる血の河で苦しみ続ける様を見れないのは、残念だけどね。」
 ダンテの神曲から引用して、キャスパーが楽しそうに言う。
「私としては、コキュートスが希望なんだけどね。あっちは裏切り者が落ちる場所だから無理っぽいね。じゃ、明日。」
 ココは電話を切って、寝室に向かった。

「眠れない?」
「少し眠気が来るのが、遅いだけです。すぐに眠りますよ。」
 答えるソフィの声には、複雑な感情が込められていた。
「ちょっと、待っててね。」
 少しすると衣擦れの音が聞こえてくるので、何かと思ったソフィが見たのは、全裸になったココだった。
「ちょっと。ココさん。わぷっ!」
 呆れた様な口調のソフィを、ココは愛おしそうに胸に抱きしめる。
「いろいろ思う所があるんだろうけど、とにかく寝よう。知ってる?女の暖かさってね。男を落ち着かせる事も、出来るんだよ。愛は偉大なんだから。」
「言っている意味が、よく解りませんが…。」
「いいから。目を閉じて寝る。私が傍にいる。あなたを包んであげる。これからも、ずっと…。」
 しばらくすると、ソフィが静かに寝息を立て始めた。
「お寝すみ。ソフィ。明日で全部が終わる。そうしたら、歩こうね。」
 囁くように言って、ソフィの唇に自分の唇を重ねてココは眠る。
『それにしても、何でこんなふうにソフィの事を思うようになったのかなあ…?自分でもびっくりだよ…。フロイドさんが聞いたら、どう思うかな。』

後書き
いよいよ決戦かと思いきや、ソフィを気に入っているのでキャスパーが無報酬で協力を申し出てきます。
ただより怖い物はないと世間では言いますが、今回は完全な気まぐれ。
事、キャスパーには、世間の常識はあまりあてはまらないようです。
チェキータ達を加えて、再度作戦が練り直されます。
早い話が、チェキータさん達が最初に突入。
チェキってから(ナイフで相手を切り裂くのをヨルムンガンドの動画のコメントでは、こう言うようです。)、橋頭保を築いてレーム達が突入。
ボスを仕留めます。
これで作戦は、いよいよ完成。
前日の最終訓練も、ばっちりです。
しかし、ソフィはどうにも思う所があるのか心中は複雑のよう。
そんなソフィを優しく包んだのが、ココ。
弟のように慈しんでいましたが、どうも心境が変化した様子。
本人も、戸惑っているようです。
そして、遂に、決戦です。









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