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zoom RSS ヨルムンガンド二次創作 第32話 What birds do you think? Phase5

<<   作成日時 : 2013/11/08 21:42   >>

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「さて、どうなりますかね…。」
 ARX−160の手入れをしながら、ソフィは日野木の出方を考えていた。
「なる様にしかならねえだろ?お前にしちゃ、妙に急いているっつーか。落ち着いてねえな。何か、気になるのか。」
 バリーが、ソフィの様子に違和感を覚えて訊ねる。
「日本に拠点を持たない以上、パーキングエリアで話し合いをする。ここまではいいんです。ここまではね…。」
「で?」
「わざわざ、トージョさんを呼んだ理由。引っかかるのがそれです。もし、僕の予想が正しければ…。」
「まあ、正しければ。このままじゃすまないだろうな。」
 ソフィは日野木の思惑について自分の予想を皆に話しているので、部隊のメンバーは既に知っている。
 それを考慮すると、ソフィの取り越し苦労とは思えなかった。

「ソフィの予想。大当たりだね。日野木一佐が電話に出ない。」
 ココは日野木が本当に話し合いをするかどうかの確認の為に、一応電話を入れていたが、日野木が出なかった。
 それを聞いて、全員が戦闘準備に入った。

「もしもし、ココさん?」
「トージョ。今すぐ戻ってこい。トラップだ。」
「解った。先に行ってくれ。俺とアールは後で合流する。」
 電話を切るなり、トージョは駐車場に全力疾走する。
 が、その前に、1人の男が立ちふさがった。

「久しぶりですね。東條さん。」
「何か用かよ。俺は、今はお前とは無関係だぜ。鏑木。」
「そりゃそうですよね。裏切り者ですから。」
 鏑木と呼ばれた男は、手提げ袋からIMI マイクロウージーを取りだして、トージョに向けて引き金を引く。
 紙一重で交わしたトージョは、ベレッタを胸元に立て続けに命中させる。

「何?映画。」
「でも、血、出てるじゃん。」
「日本で、んな事ありえねえよ。映画かドラマの撮影だろう。」
 一般人は、目の前の殺し合いを殺し合いとは考えていない。
 それが、トージョを何とも言えずに、複雑な気分にさせていた。

「う、ら、切、者…。」
 そう呟いて、口から血を吐きながら鏑木は死ぬ。
「裏切ってねえ!てめえらが勝手に喧嘩売ってきて、勝手にくたばった!それだけだろうが!!寝ぼけんのも大概にしやがれ!!」
 やりきれなさと共に、トージョは怒声を物言わぬ死体に叩き付ける。
「トージョ。無事か?」
「ああ…。」
「大丈夫そうだな。良くない知らせだ。お嬢たちが襲われている。」
「車パクッて、後追っかけるぞ。アール。」
 返事を聞かずに、トージョは再び駐車場に向けて走っていく。

「一佐。鏑木死亡。ですがプランに支障はないと判断し、第二段階に移ります。」
「承認する。作戦成功を祈る。」
「はっ!」
 部下からの復唱を聞いて、日野木は携帯を切る。
「死者を止める者なく…。止められる者なく…。忘れ去られるのみか…。」
 何かを嘆く様に、日野木は空を見上げる。
「忌々しいほどの、青空だ…。」

 一方その頃。
 ココ達は、SR班の襲撃を受けていた。
「AK使ってくるあたり、荒事やるにも慎重ってのは本当らしいな。」
「ですね。それにしても、固いですね。よくもまあ、防弾車を持ち込んだものです。」
「それを言うなら、俺らだってそうじゃん。」
 喋りながら、レームとバルメはSR班の襲撃部隊を一つ退ける。
 しかしながら、1台や2台ではなく巧みに隠れながら後続が続く。
 今回SR班が使用しているのは、5.45mm×39mm弾を使用するAK−74のバージョンの一つで、フォールディングストックを備えたAKS−74にマウントレールを取り付けACOGを装備しているタイプである。
 ジャカルタではM4を使用していたが、旧共産圏で大量に使用され一般人にはAK−47とほとんど見分けがつかないAK−74系を使用するあたり日野木の用心深さが窺がえた。

「ルツ。MG42だ。マオは援護しろ。」
「「了解。」」
 ルツがMG42を用意し、マオが支援体制を整える。

「ココさん。」
「トージョか。無事か?」
「ああ。こっちは問題ない。車をパクって、後を追っている。状況は?」
「後ろから、追っかけられてる。今は、トンネルの中。川崎方面に向かっている所。連中、妨害するかもしれない。気をつけろ。」
「飛ばせ。トージョ。連中、バリケード敷こうとしていやがる。」
 アールの声を聞いて、トージョはアクセルを踏み込む。
「今、トンネルに入った所だ。敵の戦力は?」
「数はウジャウジャ。おまけに防弾車。5.56mmじゃキツイね。」
「この仕事終わったら、6.8mmSPC考えるか?」
「この場を凌いだら、考えるよ。」
「OK。後ろから、連中をつつく。それまで堪えてくれ。」
「解った。聞いての通りだ。援軍が来るまで堪えろ。」
「ラジャー!」
 ルツがMG42のトリガーを引くと強力な8mmマウザーが発射され、防弾車の防弾ガラスとフロント部分を貫通しSR班の隊員をハチの巣にしてエンジンが炎上。
横転しトンネルの壁面に、激突する。
 ソフィの部隊も、1台仕留めていた。

「どうやら。また来そうですね。」
「連中。好き勝手やってくれるぜ。防弾プレートは?」
「どうにか持ってるが、長くないな。」
 フェリの質問に、アーサーが答える。
「トージョさん達が、間もなく来ます。挟撃すればこちらが有利。持ちこたえて。」
「はいよ!」
 バリーが、マガジンを交換したアサルトライフルのトリガーを、引く。

「見えた。連中だ。」
「相手は防弾仕様だ。タイヤを狙って壁面に叩き付けろ。」
「解ってる。」
 アールに言いながら、トージョは携帯を取り出す。
「出ろよ。日野さん。あんたには、説明義務があるだろう。」

「喰らいな!」
 アールが引き金を引くと、弾丸がSR班の車のタイヤをパンクさせ、壁面に叩き付ける。
「次は、横からぶちかます。ちょい危険だが、寄せてくれ。」
「おう!」
 車から出てきたSR班の隊員に止めを刺したアールが、トージョに指示を出す。

「牽制射撃。片車線に追い込め!」
 レームとバルメの射撃で、追いすがるSR班の防弾車が片車線に追い込まれる。
「喰らいやがれ!!」
 至近距離から、弾丸を叩き込まれた車の中は血で真っ赤になり車はトンネルの壁面にぶつかって、炎上する。
「くそ!まだ来やがる!!」
 あまりの執念深さに、アールが激しく舌打ちする。
「もうすぐだ。もうすぐ首都高湾岸線。逃げ切れる。トンネルを抜けたら、MG42を派手にプレゼントしてやれ。」
「おう!」
 トンネルを抜けるまでの、僅かな間。
 その間でも、激しい銃撃戦が繰り広げられる。

「よし、抜けた。ルツ!」
「ラジャー!」
「こっちもです。アーサーさん。」
「了解!」
 ルツとアーサーが、MG42を撃ちまくり後続を殲滅する。

「まだ来るかもしれない。気を抜かないでね。」
「はいよ。」
 不意打ちの経験は、デルタ時代に何度もあるだけにレームは警戒を怠っていなかった。

「結構。冷や汗物だったな。」
「ああ。」
 その時、携帯から声が聞こえた。

「もしもし、日野さん?」
「すまんな。立て込んでて、出るのが遅れた。」
 軽い口調が、トージョの怒りを誘った。

「あんた。どういうつもりだ!?SR班は戦闘部隊じゃない。こうなるのは…。」
「解りきっていたさ。俺は。そして、おそらく彼らも…。」
 予想外の解答に、トージョは何と言えばいいか解らなかった。
「それでも、選んだ。戦いを…。理由は言わん。聞きたければ、俺の居場所を探せ。そして、直接会いに来い。そうしたら、話してやる。」
 そして、通話は終わった。

 携帯を切った日野は、しばらく黙って床を見ていた。
「亡霊は、所詮は亡霊…。そういう事だ。東條。」
 搭乗口に向かって、日野木は歩き始めた。

「直接会いに来い。か。」
「どうする?ココさん。」
「決まってるでしょ。会いに行くよ。」
 トージョから話を聞いて、ココは即決する。
「ジャカルタは無いな。もっと遠い所だ。もう、東南アジアにいる意味もないだろう。育て上げた物。SR班はもうない。1人でもやっていけるが、日野さんはもうやる気がしないように思えてくる。何故かは解らないけどな。」
 複雑な表情で、トージョは空を見上げる。
「日野さんの居場所は、俺が突き止める。昔のつてを頼れば、ある程度は察しが付くからな。」
『聞かせてもらうぜ。日野さん。あんたの真の目的ってやつをな…。』

後書き
ヨルムンガンドの最大の見せ所の一つは、アクションシーンだと思います。
ですが、細かな心理描写も見ていて面白い。
ところが、SR班と日野木の話では日野木やトージョ達の心理描写が今一つ不十分な気がしましたので、自分なりに書き加えました。
何故、SR班が戦いを求めたのか?
私には私なりの解釈があるので、それを日野木を通して言葉にしてみました。






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