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zoom RSS IS<インフィニット・ストラトス>二次小説 第61話 後の備えと、転校生

<<   作成日時 : 2013/08/04 00:27   >>

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 3学期に入って、1週間。
 とりあえず、俺の峠は越えたな。
 すっかり慣れた。
 サイクルにも、慣れた。
 何より、バックアップが嬉しいな。

 クラスの方は、俺が自習の分の授業のポイントを、纏めてくれてるし、千冬姉たちは、フィジカル面等でバックアップしてくれる。
 おかげで、俺は、やるべきことに専念できる。
 白式のフルオーバーホールも、終わったしな。
 終わったんだが…。

 好き勝手に、進化しないでくれ…。
 メインフレームに駆動部の強度が、異常に高まっている。
 加速性能、機動性、運動性。
 全ての面で、大幅にスペックアップしている。
 他にも、何かやっているらしい…。
 千冬姉とブッフバルト先生が、原因だな。
 絶対に。
 さすがに、嘗てのブリュンヒルデ。
 一撃が、ありえないくらいに重い。
 白式を使っていても、骨まで響く。
 最近は、2人とやりあう時の衝撃を、うまく逃がすコツを掴んだとはいえ。
 やっぱりキツイ。
 近接戦闘は、俺の十八番だが上には上がいるな。
 医務室の先生と相談して、トレーニングメニュー見直すか。

 さてと、4人の方は面白いな。
 蘭とコリーナの伸び方が、大きい。
 ツートップだな。
 コリーナは、アルパクティコのコンプレックスが心から無くなった分、伸び伸びとやれているみたいだな。
 蘭はルームメイトだから、刺激を受けているか。
 他の2人も含めて、みんなで試行錯誤する自主性も芽生えてきているし、偶に俺がアドバイスすると、それが一気に伸びる。
 通常の訓練も一生懸命だし、俺も頑張らないとな。

 後は、亡国企業か。
 お縄にした産業スパイは、全体の6割に迫ろうとしている。
 それはいい。
 だが、一番の問題は、それで追いつめる可能性も、あるって事だな。
 ゴーレムシリーズの制御システム自体は、ジェームズ・グレイのやり方じゃ、もう、どん詰まりなんだが、それでも諦めないんだから、性質が悪い。
 となるとだ。
 強烈な心理的一撃を与えるか、相手の改良を先読みするか。
 それに関しては、千冬姉たちとも話しあおう。
 あまり思い詰めると、また、皆を心配させるからな。
 それだけは、冗談抜きで勘弁だ。
 そろそろ、ジェームズ・グレイが表舞台に出てきそうだしな。
 それも、考慮する必要がある。
 あれば、あればで、局面に応じた戦いができるが、こちらの手札を明かしての戦いは、できればまだ先にしたい。
 亡国企業にしても、ジェームズ・グレイに反感を持っている勢力はあるはずだ。
 それを考慮すると、ゴーレムシリーズのデータをベースにした、全く別のアプローチを試みた兵器が出てこないなんて、言えない。
 他国が妙な欲を出さないような楔を打つことは、済んでいるけど、有利とは言えないな。
 俺も頑張るけど、セシリア達にも踏ん張ってもらわないと。
 とにかく、1秒でも早く亡国企業を潰す手を考えて、委員会に提出しよう。
 奴らを潰せば、万事解決だ。
 そう考えていると、メールが来る。
 束さんか…。

『やっほー。いっくん。元気かな。例の2機。すごいねー。日々成長しているようで、束さんは鼻が高いよ。というわけで、お願い。学園の戦力を補充するために、第4世代ISを1機、来週中に開発して。勿論、束さん直々に話はつけているから、安心していいよ。パーソナルデータは添付ファイルにあるから、コアの調整もお願いね。ばいびー。』

 何の為に、陽炎を第3世代として開発したんですか?
 揉め事、起こさない為でしょうが…。
 束さんなりに考えているとは思いますけど、もうちょっと、国際関係考えて下さいよ…。
 とはいえ、ケイシー先輩と虚さんが卒業しての戦力ダウンを考えると、かなり厳しいのは事実。
 問題は、パイロットだな。
 とりあえず、そっちを見てから考えるか…。

「書類は確認した。しかし、これは少々やり過ぎだぞ。束。」
「まあ。そうなんだけどね。戦力ダウンを、埋め合わせる事の出来るISを作れるのは、私かいっくんだけ。他の国じゃ、心許ないからね。無茶は承知してるよ。それに、パイロットも訳ありだからね。」
「確かに、このIS学園でないと、まずくはある。だが、コアの作成を一夏がやり過ぎると、どこかから情報が漏れないとも、言い難い。そこは、お前にやってもらうぞ。」
 只でさえ、微妙な立場にいる一夏が、パイロットごとに最適なコアの開発ができるとなると、何が起こるか、千冬も見当がつかない。
「大丈ブイ。そっちは、きっちりやってるから。じゃあね。」
 通信を終えると、千冬は気難しい表情で、今後の事を考え始める。

 ヤバいな…。
 事情が特殊すぎる…。
 とはいえ、放置しておいたら科学者の風上にも置けないクズが、何するか見当もつかない。
 万全を期して保護できるのは、IS学園と束さんの所くらいか。
 問題は、ISか。
 この子自身を守れるだけのスペックを持っていないと、話にならない。
 第四世代で、いくしかないか。
 基本スペックは相当に高くするのは、当然として、後は兵装か。
 展開装甲と連携しつつ、攻撃にも防御にも対応できるのが望ましいな。
 とすると、ビット系だけど、固有兵装も強力にしておこう。
 それに、制御システムは、以前から考えていたあれにしてみるか。
 黒鍵の生体同期システムには、まだ及ばないけど、この子には従来のより、合うしな。

「随分、複雑な身の上の子ですね。」
「ケイシー達の卒業に伴う、戦力ダウン。それを補うのは問題ないだろうが、今は、亡国企業の調査も大詰めだ。それを考慮すると、世間から守るには、私と一夏の近くが一番と、踏んだのだろう。あれに手を出せば、ゴーレムシリーズは、資源ごみにされてリサイクルされるのが、関の山だ。」
 今までの解析結果の蓄積から、1体あれば、解析には事足りる。
 しかし、処分するにも十二分に配慮を必要とするのが、ゴーレムの面倒な所である。
 最近は、一夏がコアモジュールを取り除いて、細々とした部品レベルに分解した後に、資源ごみに出せるようにして、誰にも気づかれずに、普通に処分されている。
「亡国企業も、現状を知ったら泣きっ面になるだろうな。」
 千冬が、意地の悪い笑みを浮かべる。
「でも、他の機械の部品に生まれ変わるんですから、いいと思いますよ。一夏君も、兵器としてではなく、人の生活に必要な物として使われてほしいと、思っているでしょうから。」

 最近の一夏を見ていると、将来はより広い分野での技術開発に携わりたがっている傾向が、真耶には強く見られる。
 今まで学んだ知識や技術は、経験を積むに応じて磨かれ、多くの人の役に立っている。
 菫の事を聞かされた時、一夏は、卒業後はISの世界から離れたほうが、その才幹を活かせるのではないかと、真耶は思った。
 ISの世界にいると、却って一夏を縛る気も最近する。
 真耶は副担任として、一夏の将来の事で、その事を、度々考え込むが、未だに結論は出ない。
『一夏君は、どうしたいのかしら…?』
 書類に目を通しながら、真耶はふと考えた。

 よしと。
 制御系は、以前から研究用に作っていたのを流用して、結構進んだな。
 展開装甲も、燃費の改善を含めて、いろいろ改良している。
 ハイパーセンサーを含む索敵系は、いままでにない特殊な物を使用することになる。
 専任の事を考えると、この方がいいと俺は判断した。
 総合的に、第四世代でも、屈指のISと言っていいだろう。
 さて、千冬姉たちの所に行くか。

「凄いですね…。第四世代とはいえ、相当のハイスペック機ですよ。」
 真耶が、一夏が持ってきた新型ISの設計図を見て、目を見張る。
「今回のパイロットに合わせた、かなり特殊な機体だな。だが、今回はこの方が適しているだろう。ロールアウトを急いでくれ。」
「1週間を予定している。それでなんだけど、ファクトリーをこっちに運びたいんだ。」
 時間を惜しんだ一夏は、ファクトリー兼ラボを学園の敷地に移動できないか、聞く。
「解った。私から、理事長に話しておく。すぐに、始めてくれ。もう一つ、並行している仕事もあるから、大変だろうが、頼む。」
「解った。」
 一夏は、準備をすべく特別区画を出て、自室に戻る。

「全天候型のドクターヘリ。要求も、厳しかったですしね。」
 今、一夏が並行して行っている仕事として、24時間飛行が可能な、ドクターヘリの設計がある。
 現在は、昼間しか運用されていないが、夜間での救急事態に対応できないかという要望が、多数寄せられて、以前から芝崎インダストリーが開発を進めていたが、それに一夏が加わり、現在、大詰めである。
 従来より高速。
 しかし、振動と騒音を抑え、航続距離は長く。
 加えて、夜間でも十二分に、運用が可能。
 できる限り抑えられた、調達及び運用コスト。
 良好な整備性。
 患者2名、救命医と看護師が合計6名。
 救命処置用の各種薬剤、医療機器が搭載可能で、大容量電源を搭載している事。
 話を聞いた時、真耶は呆れそうになったが、一夏は真剣に、要求をクリアする為に、様々な工夫を凝らしていた。
「生まれついての、お人よしだからな。放っておくことが出来なかったのだろう。それに、一夏なら問題ないしな。」
 心配ないという口調で、千冬は言った。

 よし、終わった。
 内部空間は、十分に広くとれた。
 現場の人への聞き取りも、役に立ったな。
 医療機器の小型化は、もう慣れたのでお手の物。
 電源は、HEGの物を小型化したやつだが、十二分に余裕を見ている。
 振動に関しても、オートで修正するようにシステムを組んだ。
 コックピットは、完全なグラスコックピットにしただけでなく、各種モニターの明るさを、パイロットの目の疲労を考慮しながら調節するように、設計した。
 何より、夜間での運用に必要なセンサー群には、特に力を入れている。
 搭載するターボシャフトエンジンも、低燃費で大出力の物にしている。
 航続距離も要求以上にしたし、騒音も可能な限り抑えて、ローターが医師や看護師に激突しないように、十二分に配慮した。
 ローターも、新開発の素材を使用して、寿命が長い物になっている。
 ISの設計では、航空力学や空力に関しては、出来て当たり前だったけど、ヘリコプターは、また、独特な部分があるからな。
 資料を見て、まず、それを頭に叩き込んだ。
 ついでに、航空機とかも頭に入れた。
 これで、仕事の幅も広がるだろう。
 そうしたら、もっと、世の中に立つことができるかな。

 さてと、設計図を入力してと。
 ISの自動組み立てラインが、稼働して、組み上げが始まる。
 今回、メインフレームからして、従来のとは全く別物だからな。
 できる限り、付きっきりになれてよかったぜ。
 同じ第四世代で、最初から、全身に展開装甲を実装している点は、紅椿、舞桜と同じだけど、それ以外は、根本的に違う設計だしな。
 というより、既存のISとは、全く設計概念が異なる。
 紅椿と舞桜にとっては、展開装甲は兵装の一つ。
 白式のプラント装甲も、同じ。
 けど、このISは、展開装甲を自在に制御する為の、システムとデバイスの塊。
 無論、固有兵装でも十二分に戦えるが、そっちはおまけみたいな物。
 いわば、保険だ。
 はっきり言って、異様と言っていいだろうな。
 普通なら、こういう設計はしない。
 けど、今回は事情が事情だ。
 この方が、いい。

「ご苦労様でした。織斑君。」
「山田先生。お疲れ様です。」
 講義を終えて、俺は各人の理解度の整理と今後の課題。
 それと、小テストの準備に入る。
 講義を始めて、2週間。
 ISでの模擬戦闘も、大分、様になってきている。
 全員、努力してるしな。
「まあ。お前の普段の鍛錬を見れば、刺激も受ける。高みに上る道の険しさも、理解できるだろう。」
 最近は、それぞれ自主トレも、盛んにやってるしな。
「織斑君は大変だけれど、各国の目は、正しかったという事ですね。正直、あそこまで伸びるとは、思いませんでしたから。」
 以前、自主トレを見に行った、ブッフバルト先生が、蘭達を評価する。
 セシリア達だって、短期間で大分伸びたからな。
 要は、努力次第だよな。やっぱり。
「ああ。そうでした。織斑君、理事長がお呼びですよ。」
 山田先生が思い出したように、俺に教えてくれた。
 はて?何だ。

「4人の専用機持ち達の指導。ご苦労様ですね。非常に伸びていると、報告を受けていますよ。どうやら、指導者としての適性にも、恵まれているようですね。」
 理事長が、嬉しそうに言う。
「それぞれの、努力の結果です。俺が教えているのは、基礎と活かし方。それだけです。地味に見えて、それこそが、最も大事ですから。」
 どんな分野でも共通するが、基礎こそが全ての奥義だ。
 基礎が出来なければ、応用なんて、到底無理。
 だからこそ、基礎をきちんと固めないと、駄目なんだよな。
「そこです。それをきちんと理解させるのは、中々に難しい。私も、以前は教鞭をとっていた身ですが、苦労しましたよ。」
 そうですか?
 理事長なら、すんなり、言い聞かせることができそうですけど。
 中々の、切れ者で、物事の運び方が上手い人だからな。
「納得が行くまで、理由をきちんと説明しましたから。そうでないと、今後に差支えますからね。その上で、ISを扱う事で、最も基本的で大事な事も教えないと、いけませんし。」
「ほう。それは?」
「どんなに性能が高くても、それを活かすだけの技量が無ければ、何の意味もないという事です。」
「成程。その通りですね。わざわざ呼んで、すみませんでしたね。」
「では、失礼します。」
 さて、小テストか。
 始めてから、成績はいいから大丈夫だと思うけどな。

『徳というやつですかな。ごく自然に、それを持ち合わせている。』
 IS戦闘を見れば、誰しもが、華麗で派手な技術を身につけたがる傾向がある。
 無論、無理な話で、基礎から学ばなければならない。
 だが、それが中々に難しいので、新入生の入学前に職員会議を開いて、対策を話し合う。
 しかし、一夏は短い期間で準備を済ませ、初日で基礎の大切さを納得させている。
 その事に、轡木や武装教官たちは、驚いていた。
『開発に加わった、芝崎のドクターズヘリも来週公開でしたな。考えてみれば、織斑君はIS以外でも、多くの実績を積んでいる。どういった道に、進むのでしょうね。』
 諸外国からの干渉がない、IS以外の道が最良なのかもしれないと思う。
 だが、轡木は、できればIS学園の教官の道を、選んでほしいとも思っていた。

 完成っと。
 手間、食ったな。
 俺の目の前には、アメジストを思わせる装甲を持つ、1機のISがある。
 第四世代型IS エクソルツィスト(祓師)。
 従来のISとは、全くコンセプトが異なる第四世代ISだ。
 主兵装は、重荷電粒子砲と衝撃砲が発射可能で、防御フィールドの展開も可能な、ビット型多目的攻撃デバイス「ガイスト(精霊)」。
 これは、ナノマシンをサンドイッチにしたような、特殊な素材でできているので、それ自体が白兵戦用兵装でもある。
 これと、改良した展開装甲を、如何に効率的に運用するか。
 設計の最重要点は、そこだ。
 結果、ハイパーセンサーを含む索敵系は、従来とは、全く別の物を新規に設計している。
 それが、特殊複合探査システム「ヴォルスパー(北欧神話で、巫女の霊がオーディンに伝えた、世界の創造から終末。再生迄の予言)」だ。
 従来より、詳細な分析データをパイロットに伝達し、それを基にISを運用する。
 勿論、従来と同じ概念のOSじゃ無理なので、以前から研究していたOSをベースに、専用OS「フレイヤ(北欧神話の戦の女神)」を搭載している。
 固定兵装も、充実させた。
 長剣に変形するカービン型多目的攻撃デバイス「レーヴェ(獅子)」、レーヴェと同様で、短剣に変形するサブマシンガン型多目的攻撃デバイス「レオパルト(豹)」が2丁ずつ。
 ガイストと同様に、重荷電粒子砲と衝撃砲が発射可能で、今までの経験を踏まえて、変形スピードは、ずっと速くなっている。
 加えて、この3つは、偏向射撃も可能にしている。
 これで、近中距離に備える。
 遠距離に関しては、拡散・収束が可能で偏向射撃も可能な、長距離複合粒子制圧砲「グングニル(オーディンの投槍)」。
多連装衝撃砲「エインヘリャル(北欧神話で、ヴァルハラを守護する、偉大な戦士たちの魂)」。
 ワン・オフ・アビリティは、兵装強化システム「ヴァルハラ(北欧神話のオーディンの宮殿。)」
 とにかく、第四世代とはいえ、実験的要素の強い機体だ。
 おまけに、今回の専任にしか、使えないシステムだからな。
 これで、十分に身を守れるだろう。
 とにかく、束さんの依頼は終了。
 機体のデータを、送っておくか。

「そうか。完成したか。ご苦労だったな。入学手続きは、済ませている。同じクラスだ。面倒を見てやってくれ。明日はオフの日だし、仕事も全部片付いただろう。ゆっくり休めよ。おやすみ。」
「完成したんですか?」
「ああ。今回のパイロットに、完全に特化したISらしい。データが来たな。」
 届いたデータに、千冬と真耶は目を通す。
「凄いISですね。基本性能が、従来のISとは大分差があります。」
「相当に、特殊なシステムを採用しているな。こんな制御システムは、見た事がない。まあ、今回はかなりの訳ありだからな。こういう風にも、なるのだろうが…。」
 千冬が考え込む。
「戦い方を目にしただけでも、各国は技術を欲しがりますね。一夏君の立場、ますます微妙な物になるでしょうね。」
 今の一夏は、IS学園とIS委員会、国連安全保障理事会の3つを頂点とした、三角形の薄い板の上に、立っているような物。
 根本的な問題が、解決していないので、安定している状態とは言えない。
「各国は、なりを潜めているが、出来る限り早く、亡国企業を潰したいものだ。後は、各国の技術陣に頑張ってもらわなければ、正直、敵わん。一夏の改修の成果を、それなりに物にすれば、各国の技術が上がる。それぐらいは、して当然なのだがな。」
「そうですね…。」
 真耶としても、今までの一夏の改修成果を解析して、各国が独自に発展させてくれれば、これに越したことはない。
 だが、整備するのが手一杯で、それ以上は、ほとんど無理というのが現状だ。
 この状態では、一夏に負担がかかると同時に、余計に不安定な立場になる。
 それだけは、何とかしてほしいと願っていた。

「さすが、いっくんだね。これは、凄いなあ。成程、こういうアプローチで来た訳か。この多目的攻撃デバイスは、束さんも作るとするかな。センサー系にOSも、興味深いね。」
 未だ所在が不明な、自分のラボでエクソルツィストのデータに目を通していた束は、その性能に感嘆していた。
「これなら、問題ないね。いっくん。ありがとうね。」

「どうかしましたか?織斑さん。」
「ああ。いえ。こうして、外の風景を眺めるのも、久しぶりだったので。」
 俺は、最近見つけた、会員制の喫茶店にいる。
 静かに時を過ごす人の為の店なので、周囲に迷惑をかける人はお断り。
 会員になるには、紹介がないと駄目。
 ここは、護衛をしている、楯無さん達以外は知らない。
 まあ、知っていても、入れないけど。
「忙しいと、聞いていますからね。体を壊さないでくださいね。」
「ありがとうございます。マスター。」
 俺は一番のお気に入りの、ミルフィーユを一口食べてお礼を言った。

「3学期が始まって、2週間になったが、転校生を紹介する。入れ。」
「はい。」
 入ってきたのは、最上級の陶器の様に白い肌と、美しい金髪。
 そして、銀色の瞳を持つ、神秘的な美少女だった。
 首には、アメジストのペンダントが掛けられている。
「今日から、このクラスに転入する、クリステル・ブレーメだ。尚、ブレーメは、織斑が新開発した第四世代IS エクソルツィストの専任でもある。仕事は増えるが、織斑が出来る限り面倒を見てやれ。ブレーメ。自己紹介をしろ。」
「今日から、皆さんと勉強をすることになりました、クリステル・ブレーメと申します。どうぞ、よろしくお願いします。」
 遂に、来たか。
 さて、いろいろと大変になるな。
 連中が嗅ぎ付けるかどうか、そこが分かれ目になる。
 俺としても、対策を考えないとな。

後書き
3学期に入って、講義にも慣れた一夏ですが、再び問題が…。
好き勝手に進化する白式に加えて、束から第四世代ISの開発依頼。
しかも、専任は相当な訳ありの様です。
とは言え、3年生の実力者である、ダリルと虚が卒業した分の戦力ダウンを、どうにかしないといけないわけで、高性能のISと優れたパイロットが必要なのも事実。
亡国企業に関しては、未だに全容が明らかになっていないので、備えを怠るわけにもいきません。
転入してきた、専任のクリステル・ブレーメ。
彼女の正体も、気にかかるところですね。
今回登場したISの元ネタは、ゲーム「ギャラクシーエンジェル」の紋章機と魔法少女リリカルなのはの、デバイスです。
なのはのデバイスは、いろいろネタになりますので、重宝していますね。






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