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zoom RSS ヨルムンガンド二次創作 第25話 フィースト・オブ・ザ・ウィッチ Phase5

<<   作成日時 : 2013/04/10 23:59   >>

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『よくもまあ、こんな危険なのを、駒にしたものだね。一体、何を考えているやら…。CIAとの関わりが世間に暴露されたら、下手をすれば自分と上司。果ては、大統領の首まで飛びかねない…。』
 ヘックスに関しての経歴を、改めて見ていたソフィは思わず顔を顰めた。
 ソフィ自身も傭兵として、人を殺し続けてきたが、傭兵たちの暗黙のルールを破ったことは決してない。
 偽善と言われようとも、無差別殺人者になる程、ソフィの趣味は悪くなかった。
 ホルスターに収めているM96A1の感触を確かめて、マガジンを確認する。
 さらに、アタッシュケースにも、仕掛けをした。
『やれやれ…。アンダーシャフト。オペレーション・アンダーシャフト。ココさんは、前々からマークされていたのか…。放っては置けないな。唯、守られるのも性分じゃないし、この頃、少々、運動不足だからね。』
 新しく入った、CIAの極秘作戦に関しての情報を見て、ソフィは自分も戦う事になると、確信に近い物を得る。

「ヘックス。マドリードに到着。」
「5.56mm及び9mmパラベラム計3000発を、現地で受け取った模様。」
 CIAのオペレーションルームで、ブックマンは部下からの報告を、聞いていた。
「戦争でも、始める気か…。後処理の準備も、始めておかなければな。」
 ブックマンは、小さなため息をつく。
『まあ、いい。それで、しばらく大人しくなるのならな…。』

「ヘックスが、マドリードに入ったとの情報を得ました。こちらに着くのは、商談の日です。」
 ソフィが、アトランティック号で、全員に得られた情報を話す。
「最悪のタイミングだな。で、どうする?取引を伸ばした方が、良くないか?」
 トージョが、ガードを固めることを提案する。
「その場合、ヘックスは、こちらを炙り出すために何をしでかすか、見当がつきません。エリさん。資料を皆さんに。」
「はい。」
 エリが皆に資料を配り、それを読んだ全員が顔を顰める。
「イカれてるぜ…。」
 バリーが、深いため息をつく。
「俺が、故郷にいた時でも、こんな、ネジが吹き飛んだ奴は、見た記憶ないな。」
 ミロが、信じられないという表情になる。
「CIAじゃなくて、精神病院にいるべきだな。鉄格子付きの。」
 あまりの所業に、ヴィリーが呆然とする。
「イスラムの過激派でも、まだ、まともだ…。」
 アーサーが、天井を見上げる。
 レーム達も、うんざりしていた。

「それから、今回のヘックスのターゲットですが、ココさんではありません。」
 全員が、驚いてソフィを見る。
『まさか…。』
 アールは、嫌な予感をしてソフィを見上げる。
「ソフィ、それってひょっとして…。」
 ココは、ショックを受けて放心しかけていた。
「ココ、落ち着いて…。」
 バルメが、近くにあったコップに水を汲んで、ゆっくりとココに飲ませてから、船医に連絡して、精神安定剤を持ってくるように言う。

「事の発端は、ブックマンです。アンダーシャフトという名に聞き覚えのある人は、居ますか?」
 全員が考え込む中、ココの部隊の中で一番の読書家であるワイリが何かに気が付く。
「バーナード・ショーの小説の中に、そんな名前の武器商人が出てきたな。ひょっとして、それに関係があるのかい?」
「その通りです。オペレーション・アンダーシャフト。ココさんを取り込んで、HCLIが持つ海運網と情報ネットワークを、アメリカの為に利用する。それが、ブックマンの計画です。それで、ココさんは、ずっと注目されていたんです。」
「ちょっと、待ってください。それでは、ソフィは無関係…。成程…。ヘックスはココを狙っている。代わりに差し出される生贄が、あなたですね?ソフィ。」
「正解です。おそらくは、今回の取引自体、罠である可能性もありますね。そちらの方は、時間がなくて、調べようがありませんが…。」
 レーム、ワイリ、バルメと言った、古株たちが顔を顰める。
 嘗ての仲間である、エコー。
 エコーが死んだのは、ヘックスに襲撃された時だった。
 それ以後、ココは常に笑顔という仮面をかぶり、誰にも素顔を見せなくなった。
 ヘックスも、自分達を襲わなくなったので、もう会う事はないと考えていたが、因果の糸が繋がっていた事に、溜息をつきそうになった。

「警護を厳重にした方がいいな。車は防弾性能トップの物にしているが、さらに、人数を増やす。ココの車は、ウゴがいつも通り運転手を務めて、バルメとアールが警護につけ。」
「ソフィの方は、俺とヴィリーが護衛だ。ヴィリーは、運転手も頼む。アーサー、UAVでの監視と、情報伝達頼むぞ。ミロは狙撃の用意。エリは観測手と現場のバックアップだ。」
 レームとバリーが、それぞれ指示を出す。
「それとソフィ。専属の運転手を、できる限り早く雇ってくれ。できれば、特殊部隊出身者が、望ましいんだが…。」
「いきなり言われても…。」
 メールのチェックを始めたソフィは、あるメールを読み始めた。
「人材の売り込みが、来ました。高速での、自動車の運転に長けているそうです。且つ、特殊部隊出身。」
「渡りに船とは、この事だな。で、どこの出身だよ。」
「GEO(Grupo Especial de Operaciones)の出身者だそうです。」
「スペインの、国家警察特殊作戦部隊かよ。」
「ええ。人材紹介をしている知り合いからの推薦で、信頼の面では、問題ないでしょう。バリーさん。あってみますか?」
「勿論だ。」

「フェリチアーノ・カスケーロだ。部隊じゃ、フェリって呼ばれてた。バイクからコンボイまで、何でも運転するし、戦闘でも役に立つぜ。切り込み役だからな。もちろん、護衛もお手の物だ。」
 目の前にいる、黒髪で青い目の男。
 フェリの経歴を、タブレットで確認して、印象を見たソフィはどうするか決めた。
「では、今日からよろしく。フェリさん。この口調は、癖みたいなものなのでよろしく。」
「こちらこそ。期待以上に、働いて見せるぜ。若。」
「リーダーやってる、バリー・マンセルだ。お前を入れて、部隊は6人。よろしくな。」
「こちらこそ。」

「そうか。気に入ったか。」
「ええ。運転手としてのスキルが高い、特殊部隊出身者を探していたので。」
「そりゃ、良かった。仲介料は確認した。ま、使いこなしてやってくれ。実力は保障する。」
 紹介者との電話を終えて、警護の打ち合わせを終えたばかりの、自分の部隊のメンバーの所に行く。

「状況は解りましたか?」
「ああ。かなり、ヤバそうだな。けど、運転手役も、護衛もきっちりやって見せる。トチ狂った奴らに、若を殺させないぜ。任せてくれ。」
『大した胆力だ。』
 パラミリの中でも、危険さではトップクラスと言っていいヘックスとカットスロートを相手にするのに、フェリは臆してはいない。
 テロ組織やテロ技術についての訓練も受け、その他の厳しい訓練を1日当たり12時間行い、1グループあたり5人で構成される、24のグループの内、半数は24時間の警戒態勢を敷くGEOの出身者だけあって、他のメンバーにも実力は決して劣らず、胆力もある事を確認して、ソフィは全幅の信頼を寄せられるメンバーが増えたことを、喜んでいた。

「よし。フェリは運転手。俺とヴィリーは、護衛に専念できるな。後は、打ち合わせ通りだ。パラミリ共は、何してくるか、解らねえからな。ミニミは7.62mmのヤツを頼む。」
 フェリが加わったことで、護衛に専念できるバリーは、エリと細部を詰めていく。
 その頃、アールに意外な人物からの電話が、入っていた。

「久しぶりだな。レナート。」
「あんたの声を、また聞くとは思わなかったぜ。ソー。シチリアで渡した忠告は、無視か?」
 会計を済ませたブックマンに、アールはメモ用紙を渡すように店員に頼んでいた。
 そこには、「Hexe」と書かれており、ほぼ特定したことを知らせ、「下手な手出しをしてきたら、そっちが痛い目に遭うぞ。」と釘を刺しておくことで、アールはブックマンの動きを封じるつもりだった。

「お嬢さんには、手出しはさせん。だが、代償が必要になる。そういう事だ。」
「オペレーション・アンダーシャフトがあるからか?」
 アールの口から、その作戦名が出た途端、ブックマンは、一瞬周囲の時間が止まったように、感じた。
「大したものだな。若様は。よくそこまで、調べ上げたものだ。だからこそ、興味があっても危険だと考え、代償にすることを黙認した。それ以上は、手出しはさせん。ヘックスとカットスロートは、監視しているからな。」
 ソフィが、ヘックスの生贄になる事に、何の感情も抱いていないことを知り、アールの忍耐は限界に達した。

「ふざけるな!!いいか、よく聞け!!この、鋸野郎!!生贄を差し出した代償として、あんたの手には何も残らないんだぞ。それからな。こっちは既に、ヘックス達が、マドリードに入ったことも、確認している。迎撃態勢も敷いているぞ。最初で最後の忠告だ。もし、ソフィの髪の毛一本でも切り落としたら、ヘックスもカットスロートも、生きていたことを後悔するようなしっぺ返しを喰らって、地獄へ落ちる!!そして、お嬢は裏で黙認したあんたを、絶対に許しはしないだろう。理由は言わない。今のあんたは、明確に俺の敵だからな。もし姿を現したら、俺は躊躇うことなく、引き金を引くぞ!!葬儀屋と棺桶、墓地に墓石を用意するんだな!!ソフィの部隊は、全員が特殊部隊出身者の、凄腕揃い。パラミリだからって、たかをくくるのは、やめとけよ。もう一度言っておくぞ。ソフィには、手を出すな!」
 アールは、乱暴に電話を切った。
『そんな事をさせるわけには、いかない。お嬢にとってソフィは、誰よりも特別な存在になっている。誰よりも、自分の本心に近い部分を、見せてるんだ。なのに、ソフィが死にでもしたら、最悪、お嬢の精神は壊れる。それだけは、させてたまるか。ソー。イタリアの男はな、オッサンより、美人を大事にするんだぜ。あんたが、どうしてもソフィをヘックスの生贄にするのなら、それを阻止するだけだ。』
 ココは、いつでも笑みという仮面を被っているが、その仮面の下は、年相応の若い女性であることを、アールは見抜いていた。
 ソフィが死にでもしたら、年相応の若い女性という部分に、どれほどのダメージがいくのか、想像がつかない。
 雇い主というのもあるが、ココには笑みでなく、本音を見せてほしいと思っている。
 故に、アールは今回のヘックスの企みを、断固阻止する気だった。

『オペレーション・アンダーシャフトの存在を突き止め、ココ・ヘクマティアルが特別に思い。そして、あのレナートが、あそこまで感情的になる。興味津々だね。』
「ヘックスとカットスロートが、バレンシアに入ったら、監視の目を、最大範囲に広げる。動きを注視しろ。」
 事と次第によっては、方針を変換することを、ブックマンは決めた。

後書き
遂に、ヘックスの事が皆に語られます。
プライド、愛国心。
それらは、いったん歪むと碌な事になりません。
国の為といい、国際法スレスレで、テロリストを駆り続けるヘックス。
いかに、フィアンセの死があったとはいえ、この歪みはもはや狂気に足を踏み入れたも同然。
一方、アールはブックマンから、ソフィをヘックスを鎮める為の生贄にすることを知らされて、激怒。
仮面の下の、ごく普通の人間の部分を最も見せて、愛おしんでいるソフィを殺されたら、取り返しがつかないことになり兼ねない。
それを知っている、アールはブックマンに事実上の宣戦布告。
ヘックスの動きを完全に把握し、ココがこれ以上なく特別な思いを寄せ、オペレーション・アンダーシャフトの情報までつかんだソフィに、ブックマンは強い興味を持ちました。
どう動くでしょうか?
そして、UAVでの情報収集も含めた迎撃作戦を立案して、新たなメンバーも加わり、万全の状態で待ち受ける、ココ&ソフィ部隊とヘックス率いるカットスロート。
勝敗の行方は?


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