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zoom RSS ヨルムンガンド二次創作 第20話 New Face

<<   作成日時 : 2013/03/06 23:53   >>

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「いい加減に、そんな顔をするのはやめてくださいよ…。」
 ソフィが、溜息をつきながら、ココを見る。
「だって、ソフィが自分で部隊を持って、独立して、私から離れちゃうんだよ…。こんな悲しいこと、ないよ〜。」
 しくしく泣いて、ココはソフィに抱きついたままだった。
「へっへっへっへ、珍しいもんが見れたな。」
 レームは、面白そうに、にやにやしていた。
「笑い事じゃありませんよ。レーム!」
 それに対して、バルメはどうにかしようと、対策を考えていた。
「にしても、この展開は、意外だよな〜。」
「お嬢のボディガードだったのに、何でディーラーとして独立しちまうんだかね?お嬢の親父さんは、何、考えてんだか…。」
 ルツはこの事態に、少なからず驚いており、アールもココの父であるフロイドの考えが、理解できなかった。
「おっさんは、ココさんの親父さんの護衛してたんだから、何で、こうなったか、解らないのか。」
「フロイド・ヘクマティアルってのはな。どうにも、理解しがたい人間だったよ。何年か、傍で護衛していたが、どんな人間か、さっぱりだったからな。」
 トージョの質問に、レームが、肩をすくめて答える。

「来たみたいだぜ。ソフィ。」
 金髪をオールバックにした、40代前半の男がソフィに話しかける。
 それが合図かのように、1人の女と、3人の男が、ソフィを守るような位置について、拳銃を取り出し、セーフティーを外す。
「エリさん。あれは、敵じゃありませんよ。」
 苦笑しながら、肩にかかるくらいまで黒い髪を伸ばした、女に言う。
「もう、職業病です。出身が、出身ですから。」
 エリ。
 フルネームは、エリカ・ビューロー。
 ドイツ警察の特殊部隊、ドイツ地方警察特別出動コマンド(SEK(Spezialeinsatzkommando))出身。
 要人警護のエキスパートである。
 それ故か、何か危険がありそうだったら、メンバーに目配せで指示をする。
 グリーンベレー出身の、バリー。
 フルネーム、バリー・マンセルをリーダーとする、ソフィの部隊におけるサブリーダーとして、残りの3人に様々なアイサインを伝えており、即座に、ソフィの警護ができるようになっていた。

「で、これが、俺らの船か。でかいな、ボス。」
 色がやや薄めの金髪が少々纏まりのない、30代前半の男。
 セルビア特殊対テロ部隊(Specialna Antiteroristika Jedinica:SAJ)出身の、ミロシュ・ビエリツァ。
 通称ミロが、コンテナ船を見上げる。
「ノルウェー船籍の、コンテナ船「セイレーン」。俺らの拠点で、本社ってとこか。」
 濃いめの青い瞳に、赤毛の持ち主。
飛び級で医大を卒業し、医師資格を取った後に入隊した為に、応急処置から外科手術まで、幅広く医療行為を行う事が可能な、オーストリア陸軍コマンド部隊「ヤークトコマンド」出身。語学に堪能で、あらゆる戦闘をこなす。部隊でも一番変わった経歴を持つ、ヴィリー・カーフェン。
通称ヴィリーが、何やら嬉しそうに、セイレーンを見上げる。
「何か、面白いことが待ってそうだな。」
 アメリカ海兵隊武装偵察部隊(United States Marine Corps Force Reconnaissance、通称: Force Recon フォース・リーコン)出身。
各種機器を使用しての、情報収集のエキスパートでもあり、爆発物についても、豊富な知識を持つ、筋肉質で、部隊で一番の大男の、アーサー・ベルナップ。
 通称アーサーが、子供のように、わくわくした表情になる。

「じゃあ、乗船しますよ。」
「「「「「了解。」」」」」
 しかし、ココはソフィを離そうとしない。
『参ったな…。』
 ソフィは、妥協案を考えた。

「じゃあ。こうしましょう。仕事がある時は、僕は僕の船にいますが、それ以外は、そちらにいる。これで、どうです?」
「不満がないわけじゃないけど、受け入れる…。お風呂は一緒に入ってね。」
「はいはい。」
 ソフィは、小さな子供をなだめるような顔で、苦笑する。
「ソフィ。これ、私たちからのプレゼントです。スーツ一式と、ワイシャツに、ネクタイを少々。それに、新しい腕時計です。」
 バルメが、包装されて、リボンが結ばれた物を、数個渡す。
「ありがとうございます。」
 受け取ってから、ソフィは、嬉しそうに礼を言う。
「まあ、これからも行動は一緒だけど、一人立ちだからな。頑張れよ。」
 ルツが、就職して一人暮らしを始める弟を見るような表情で、ソフィを励ます。
「ええ。見ていてください。」
 それに応えて、ソフィは笑う。
「じゃあ、お決まりだけど、記念撮影な。」
 皆との記念撮影をして、ソフィは自分の船である、セイレーン号に乗り込む。
 目的地は、マダガスカル。
 ココは、海軍と哨戒艇等の小型艦艇の取引。
 ソフィは、陸軍と各種装輪装甲車両の取引。
 それぞれの取引を、済ませる為である。

「どうぞ。」
 セイレーン号の執務室で、取引に関する書類に目を通していた、ソフィにエリがコーヒーと、バームクーヘンを持ってくる。
「小休止になさったら、いかがですか?専務。」
 扱う商品の種類と量、動く金額から、ソフィは、HCLI社ヨーロッパ・アフリカ兵器販売部門の専務に、就任していた。
「そうですね。書類のチェックも、一通り済んだことですし。」
 軽く、筋肉をほぐして、ソフィは、コーヒーに、クリームと砂糖を入れる。
「で、どんな感じですか?コンテナ船を預けられての、初めての商談は?」
「緊張してないといえば、嘘になりますよ。けれど、たかだか元少年兵を、海運の巨人と呼ばれる人が、こんな大きなコンテナ船を任せてビジネスをさせてもいいと、評価してくれてるみたいですから、それには、応えるつもりですけどね。だから、いつもと変わらずにいくだけです。」
 エリの質問にそう答えて、コーヒーを一口飲んで、バームクーヘンを食べる。
「後は、周辺ですね。どうなることやら…。」
 只でさえ、スケアクロウに狙われている。
 自分のビジネスが、成功し、より大きな取引をすることになれば、CIAの上層部も黙っていない可能性は、否定しきれない。
 彼らからすれば、自分たちのような武器商人は、世界戦略を崩しかねない、危険な要素だからである。

「その為に、私たちがいます。大丈夫です。」
 エリが、必ず守ると宣言する。
「期待していますよ。いざとなったら、僕も戦いますし。後は、どういう障害が出るかですね…。多少は、予想しておきましょう。ツテもありますし。」
 すでに、ソフィは、自分たちを狙っている組織がないか、情報収集を始めていた。

「さて、仕事に戻るか。あのお嬢さんの周辺は、目を離せないからね。」
 アメリカ合衆国バージニア州マクレーン。
 CIA。
 アメリカ中央情報局の本庁で、メガネを掛けた肥った男が口元をナプキンで拭いてテーブルを立った。
 席には、チーズを乗せた、ボリュームたっぷりのハンバーグの皿が3つあった。

「マダガスカル陸軍に、ローイカット戦闘偵察車10両、XA−203装甲兵員輸送車20両を納入しています。」
「へえ。やり手だね。ここ最近、随分、噂になったディーラー。B国のUAV受注競争でも、nEUROnを抑えて、リーパーが導入されたけど、お嬢さんじゃないんだろう?実質的に、相手をやり込めたのは。」
「はい。フェイクを仕掛けつつ、彼らを締め上げて、手を引かせています。詳細はお手元の資料に。」
 会議室の一つで行われている会議で、その男は、資料に目を通していた。
「なるほど。巧妙だな。本当に、元少年兵かい?」
 たかだか、元少年兵にしては、機転が働きすぎるし、まだ経験もそんなにないはずなのに、手並みは鮮やかの一言に尽きる。
 会議に出席している他のメンバーも、訝しんでいた。

「それについては、裏付けが取れています。ですが、どうして少年兵になったかは、現在も不明です。」
「そっちも、調べておいてくれ。気になる。」
「承知しました。ブラック課長。」

『お嬢さんは、少女時代から、凄腕のボディーガードと共に、経験を積んだから理解出来る。だが、この少年に関しては、どうにも解らない。情報が少なすぎるな。しかも、医師でもある。訳が分からんな。』
 ブラックと呼ばれた男は、休憩の間でも会議の内容について、考えていた。
『最近は、大型コンテナ船を与えられて、自らも私兵を集めている。つまり、立ち位置的には、お嬢さんと、ほぼ、同じか…。』
 しばらく考えた結果、ブラックはある行動に出る事にした。
「行くか。確か、お嬢さんはシチリア島だったな。しばらくは。」
 翌日、ブラックは、シチリア島に向かった。

後書き
ソフィが、ディーラーとして独立。
自分の部隊も持ちます。
しかも、元グリーンベレーを筆頭に、要人警護のエキスパートに、対テロリスト戦闘のエキスパート、潜入偵察や破壊工作のプロと、凄腕揃い。
そこらの連中では、手を出そうものなら、墓場行き決定です。
一方、CIAでは、ココだけではなくソフィにも、注目し始め、ブックマンことジョージ・ブラックも動き出します。
CIAの目的は?


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
初めまして、何時もこの二次創作を楽しみにしながら見ています!今回初めてコメントを書いてみました。
しかしこりゃまた護衛の面々が凄い面々ですねww
それにしてもこれから一体どうなるんでしょうか。
そして主人公はアールの悲劇を止められるのか?
続き期待してます。
X陸軍最先任上級曹長
2013/03/08 00:51
X陸軍最先任上級曹長さん。
コメントありがとうございます。

>しかしこりゃまた護衛の面々が凄い面々で
>すねww
 少数精鋭で行こうと初めから決めていまし
 たので、各国の特殊部隊出身者にする事は、
 初めから決めていました。
 リーダーはグリーンベレー。
 サブリーダーは、要人警護のエキスパート。
 殺し屋にとっては、点滴みたいな部隊です
 な。

>主人公はアールの悲劇を止められるのか?
>続き期待してます。
 アールの立ち位置は、先のお楽しみです。
 ソフィは部隊を率いていますけど、戦わな
 いわけではありませんから、仕掛けてこよ
 うものなら、躊躇わずに銃を取って戦うで
 しょう。
 CIAがどう動くかがキーでしょうね。
 続きをお楽しみいただければ幸いです。
CIC担当
2013/03/09 14:14

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