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zoom RSS 緋弾のアリア−Another DA− Bullet12 モスクワでの再会

<<   作成日時 : 2013/02/12 23:37   >>

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 ドモジェドヴォ空港。
 乗客数及び取扱い貨物数が、モスクワ市内の空港では最も多い空港に、アビー達は降り立った。
 どこの国でも共通するが、武偵は武偵証を提示し、持ち込む武器と弾薬の種類、数を正確に申告する。
 それらを含めて、ようやく入国許可が下りる。

「まさか、ロシアとはね。この国の地下経済の水脈が、東欧まで来てるとは思わなかったわ。」
「嫌な意味で世間は広い。そういう事さ。」
 アビーのぼやきに、アランが肩をすくめる。
「とりあえず、宿を取って、武偵局に顔を出しましょう。情報収集の下準備も必要だし。」
「そうね。」
 マルチナの意見で、まずは宿探しとなった。

「何だ、この複雑さは。フェイクが混じってるのは確実だが、それを差し引くのも一苦労だぞ。」
 マフィアに奇襲を掛け、膨大な証拠資料を手に入れ、地下経済の分析に入ったルークだが、その複雑さに鼻白んでいた。
「ええっと。これと、これ。これもフェイクだな。」
 次々とフェイクと見破った物を差し引いていくが、既に4時間が経っていた。
「これじゃあ、今日、徹夜して、2日か?きっついなあ。おい。でも、やるしかねえか。」
 作業を再開した。

 アビー達が向かったのは、FSBだった。
「遠路はるばるご苦労だったな。まあ。掛けてくれ。」
 ソファに座った、アビー達にロシアンティーが出される。
「最近になって、マフィアの掃討作戦が、我がFSB特殊任務センターのAチームと鈴木武偵が、鎮圧作戦を行い、幹部を逮捕。多くの資料が押収された。現在、鈴木武偵は、探していた資料を基に、絞り出しを行っているはずだ。しばらくは、ホテルに缶詰めだがね。」
 チーホノフの言葉を聞いて、これからのどうなるか、アビー達は予測がついた。
「君たちの東欧での任務について、資料を見たが、今回の任務でも大丈夫ではないかと思っていてね。今回も特殊任務センターのAチームが参加することになるだろう。例の紙、すでに国内で押収されているからな。そして、日本でも、広まる可能性があるらしい。水際で止める必要がある。いずれにせよ。鈴木武偵の力が必要になる。彼には、渡しから話しておく。それから、チューリヒ武偵局と三重武偵局から、これを預かっている。」
 茶封筒に入った書類を、マルチナと康永に渡す。

「これもフェイクかよ。勘弁してほしいぜ。」
 ボルシチとピロシキを全て平らげ、再び資料の分析に入る。
 始まって、既に5時間が経っていたが、解ったのはフェイクの情報だけだった。
「今日、寝られるのかね?俺。」
 天井を見上げながら、ルークは呟いた。
「と言っても、しょうがない。やるしかないか。」
 再び、ペンを手に資料と向き合う。

「あやつ。そろそろ、嗅ぎ付けそうだな?」
「だろうな。どこかに移るか?」
「すまんが、殺してくれ。移っても、追いかけてくるだけだろうて。」
「解った。こちらが抱えているのを、全て出す。いいな?
「無論。」
 ルークが資料と睨みあいをしている間に、密かにルークを迎え撃ち、殺すことが決まっていた。

「やっと、見つけたぜ。ウラジオストックかよ。考えてみれば、貿易港だし、偽装が完璧にできれば、ヤバイ物を持ち込むにも大量に持って行けるからな。」
 2日間、寝ずに、資料と睨みあいをした結果、ルークは遂に大元に辿り着いた。
『ついでに、こんなヤバイ物まで、広まろうとしていたとはな。』
 それは、アビー達が見つけた物と同じ、覚醒剤に類するものだった。
 非常に特殊な繊維でできた付箋状の紙に、アンフェタミン系をベースに手を加えた、各主成分を混合して、脳神経系に、非常に強い刺激を与え、ヘロイン等とは比べ物にならない程、強烈な快楽感を与える事と代償に、深刻な多臓器不全を引き起こし、やがて、死に至る。
『どこの馬鹿だ?こんなヤバイ成分を、作り出した野郎は。』
 医師でもあるルークは、薬剤の説明書についている化学式は当然読めるので、含まれている成分がどんなものかは、一目見ればわかる。
 非常に、危険極まりない物で、これが世間に広まったらと思うと寒気がしてくる。
『が、それ以外に、何かある気がするな…。』
 成分から、起きる症状を考えたが、他に何かが加わらないと完成しないと、ルークは考えた。
『この手の事となるとだ…、南米のシャーマンか、ヨーロッパの魔術師だな。調べるか。』

 ビーカーや試験管等を手に入れ、冷蔵庫にあるミネラルウォーターを取り出し、ビーカーと試験管に満たす。
 まず、ビーカーに、調査用に渡された、覚醒剤を入れる。
 そして、ノートを破り、魔方陣を描き、その上に置く。
「Wer ist an der Stelle deiner Ta”uschung.Thy, der Ort, das Wasser Mutter.Wer zeigt uns, zu dir.Diejenigen, die das Wasser zeigen sollte, Mutter.(汝、偽りの場所にいる者。汝の、場所は、母なる水。我、汝に示す者。いるべき、母なる水を示す者。)」
 詠唱が終わると、しみ込ませている成分だけが分離し、紙とは完全に分離する。
 それをピンセットで、慎重に試験管に入れる。
 次に、別の魔方陣を2つ描き、片方はビーカーを。もう片方は試験管を乗せる。
 その前に、ボールペンと紙を置く。
「Um eine uns ein gro?es Geheimnis zu beantragen.Vor mir ist das Geheimnis.Es Wegweiser, um das Geheimnis zu lo”sen.Down to vor mir stehen.(我、大いなる神秘を求めし者。我が前に、神秘あり。神秘を解く道標よ。我が前に降り立て。)」
 詠唱が終わると、ボールペンがふわりと浮いて、何かを紙に描き始める。
「やはりか…。」
 それは魔導の知識だった。

『マフィアと、魔術師がグルになって、新型の覚醒剤を作ったってのか?状況証拠からは、成立すると言えばするが、どこか、違和感を感じるな。』
 しばらく考えて、ルークはある事を考え始めた。
『そもそも、相手はマフィアなのか…?もし、違うとしたら、辻褄が合うんだが。どこの連中だ?何かが、引っかかる。』
 中々、解答が導き出せずに、ルークは苛立たしげに、テーブルを叩く。
 しばらくして、ある事が頭に浮かぶ。
『香港と同様だったら…。』
 しばらく考え込み、確信を得た。
『思い出したぜ。欧州の魔術師がロシアに来たっていう噂を耳にしたな。それに、付き従った、殺し屋がいたとも聞いている。そいつらが、一大勢力を築こうとしているとしているなら。全ての辻褄が合う。』
 ルークは、持って来たノートの電源を入れ、ユーロポールのライブラリにアクセスする。
『こいつらか…。』
 40代の少しやせ気味で、やや暗い印象を与える目を持つ男と、体操選手のように引き締まった肉体を持つ、30代前半の男の写真があった。
『リヒャルト・フリードリヒ・アグリッパ。魔術の研究家だったが、行き過ぎて、犯罪を犯すのも辞さぬようになった、大馬鹿野郎だったな。』
 様々なジャンルの魔術を研究、融合させて独自の魔術を使い、幾人もの魔術を使う超偵を返り討ちにしてきた男である。
 ルネサンス期の魔術師ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパの、子孫である。
『先祖は、悪人じゃなかったはずなんだがな…。先祖が泣くぜ。まったく…。』
 先祖であるハインリヒは、神学者であり、法律家であり、軍人であり、また、医師医者でもある。
 他の派閥に非難されたりはしたが、悪行を働いたことは無い。
『やれやれだぜ。』

『シュヴァリエ・ド・バツ=カステルモール。またの名を、シャルル・ド・バツ=カステルモール7世。ルイ14世の元で、銃士隊の隊長も務めたダルタニャンの子孫か。殺し屋に身を落としたのかよ…。何やってんだか…。』
 銃士隊の隊長を務めた後、フランスのリール総督も務め、後にオランダ侵略戦争で戦死している。
『先祖の代わりに、一旗上げようってか?やり方が、間違ってるだろうが、この馬鹿は。だが、あらゆる剣術の達人。油断はできないな。』
 本人は、呆れるような男だが、その実力は侮れない。
 ルークも剣術には優れているが、激戦になる事は、容易に想像できた。
『後は、元いた連中か。こいつらの情報が無いのがキツイな。休暇の延期を申請するか。もう、3週間ばかり。』
 中国本土にも足を延ばす必要があると判断したルークは、早速、申請をして、受理を確認した。
 事件の捜査は、単位取得とみなされるので、受理されない理由もなかったからである。

『さて、どこで情報収集するかだな。ウラジオストックからだと、やっぱ、日本か。北海道だな。確か、ロシアからの合成麻薬の類を扱っている、暴力団があったな。ついでに、潰すか。』
 室蘭武偵局と、北海道武偵局、そして、ウラジオストックのデータベースにアクセスして、この所の、合成麻薬や覚醒剤の検挙の記録を調べる。
『メールのやり取り?文房具の取引?既に、準備は始まってたか。』
 記録から、どちらに向かうかを考えている時、ドアがノックされる。
『始末に来たかな?』
 VSP32と、ミニウージーMSPのセーフティーを解除して、ドアの近くに行く。

「誰ですか?」
「あたし達よ。こっちの仕事の関係で、モスクワに来て、FSBに行ったから、会いに来たの。」
 気を張り詰めていたのが馬鹿馬鹿しくなって、溜息をついて、ドアを開ける。
「どう?進んでる。」
 アビー、マルチナ、康永、アランの4人がいた。

後書き
ようやく、真相に近づいてきました。
2日の徹夜は、無駄にならずに、済んだという所でしょうか?
いよいよ、終盤戦。
ステルス強盗に関係する者は、未だ姿が見えませんが、何としてでも潰さねばならない状況です。
現状で回っている覚醒剤の数倍の効果となると、出回るのを防がねば、社会問題程度ではすみませんからね。
止められるでしょうか?


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