cogito,ergo sum

アクセスカウンタ

zoom RSS 機動戦士Zガンダム〜ネオ・ジオン戦役〜 第35話 ロンドベル隊結成

<<   作成日時 : 2013/01/25 22:58   >>

面白い ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 6

「よいか。我々は、ハマーン様に忠誠を誓った身。グレミーが如何にザビ家の正統な血筋を引いていると宣言しても、それには何の証拠もない。惑わされるな。我らは、ミネバ様をお支えし、成人なさる日までお守りする。その為に艱難辛苦に耐え、連邦打倒を誓ったのだ。断じて、火事場泥棒のような卑劣な真似をするグレミーに、敗れるためではない。偵察部隊が、グレミーの部隊を確認した。ハマーン様のお手を煩わすまでもない。我らが、奴に、正義の鉄槌を下す。」
 プロヴィデンスのブリッジから、マシュマーは麾下の部隊に檄を飛ばす。
「イリア。今度の戦いは、私も出る。負けてはならぬ戦いだ。サイド1のキャラをサイド3に合流させることから、目を逸らすという意味もあるが、負けてはならぬ戦いだ。解るな?」
「はっ。ハンマ・ハンマは、既に我が体のように、駆る事ができます。お任せを。」
「うむ。頼んだぞ。」

「マシュマーが、こちらにか。」
「はっ。接触まで、後、52時間です。」
「2日といったところか。早いな。」
 執務室でデスクを、人差し指で叩いていたグレミーは、ある事に気づく。
「ハマーンの差し金か。この事態を予期して、マシュマーに、密かに命令を伝えていたと見える。強化をほどほどにしておいたので、精神面は安定している。面倒だな。最初の戦いで、どれだけ、こちらの戦力の消耗を抑えられるかが鍵だな。」
「こちらも、相応の駒は用意しております。マシュマー達が出なければ、数において勝る我々の勝利は確実です。」
「そうだな…。」
 グレミーは副官ほど、事態を楽観視してはいない。
 確かに、マシュマーの艦隊と比べれば、数において勝る。
 MSも、新兵でも扱いやすい物を用意している。
 だが、練度では同等で、さらにサイド4での戦いにおいて、手痛い損害を出したとはいえ、サイド3に駐留している守備艦隊に、サイド1を攻略中のキャラ・スーンの艦隊を合わせれば、グレミーの艦隊を大きく上回る。
 そうなれば、敗北は必至である。
『自給自足が可能で、MSの生産・整備の設備が整い、設備が整った軍用港がある根拠地。それがあれば、また、話も違ってくるのだが…。』
 考えている内に、グレミーはある事に気が付いた。
「あれがあったか…。幕僚を集めよ、作戦会議を開く。」

「我が部隊は、数において劣る。正面からぶつかり合えば、犠牲は大きいだろう。そこで、別働隊を組織し、本隊がグレミーの艦隊と全面衝突している間に、敵旗艦を撃破。その間は、本隊はひたすら守りに徹する。私の命令が出るまで、全面攻撃は厳しく禁じる。部隊の秩序が維持されるか否かで、この戦いの勝敗は決まる。全軍は、私の命令に決して背くな。小さなミスが、部隊の全面崩壊に直結する。それを、頭に入れるように。」
「「はっ!!」」
「マシュマー様、別働隊の指揮を、このイリアにお任せいただけませんでしょうか?必ずや、グレミーを葬って御覧に入れます。」
「よかろう。任せる。部隊も必要なだけ連れていけ。但し、無理をし過ぎるなよ。片腕がないと、何かと困るのでな。」
「はっ!」
『ここまで、安定しているとはな…。』
 強化されたマシュマーの精神が、いたって安定していることを確認すると、安堵すると同時に、驚きを感じる。
『これならば、後顧の憂いはあるまい。』
 会議が終了した後、イリアは必要な部隊の編成を考え始めた。

 その頃、ハマーンはサイド3に帰還し、ランス、ニーら、主だった幕僚を集める。
「ここで、皆に言っておきたいことがある。グレミーの妄言に惑わされるな。正統なるザビ家の血を引かれるお方は、我らがお守りする、ミネバ様御一人。身の程知らずの叛徒たるグレミーを成敗し、どちらがジオンを名乗るにふさわしいかを、示す。皆、覚悟を決めてもらいたい。奴とて、何の策も無しに、戦いを挑みはしないだろう。」
 ハマーンはコンソールを操作し、サイド3周辺の宙域図を表示する。
「グレミーは、サイド3に向かってきている。これ自体は、当然なのだが、後方から、マシュマーが奴を追っている。そして、サイド1を攻略中だった。キャラの艦隊が、密かに我らと合流すべく、向かっている。基本戦略としては、サイド3に、幾重にも防衛線を形成。戦力を削る。この際、防衛線を形成する部隊は、決して無理をするな。ある程度戦ったら、我らと合流。補給と整備を受け、戦列を担え。これを繰り返し、奴を疲労させる。最後の防衛線は、予備兵力とする。正面から衝突している際に、マシュマーの部隊と、我ら本隊で奴を挟撃。殲滅する。グレミーは数の不利を、当然、承知しているだろう。最大限に、麾下の部隊を活かすのは明白だ。故に、こちらも遊兵を作ってはならぬ。戦闘に大きな支障が出た艦は、直ちに後方で補修を受け、完了次第、戦列に復帰せよ。前線と後方の連携が、この戦いの勝敗を決する。その事を、決して、忘れるな!」
「「「「はっ!」」」」
「直ちに、準備に掛れ!!」
 ハマーンの命令で、直ちに準備が開始される。
「ハマーン様。アーガマの動向です。フォン・ブラウンに戻ったとの情報が入りました。」
「厄介な時期に、厄介な所に来てくれる…!!」
 ハマーンは、苦虫をグロス単位で噛み潰した表情になる。

「成程。よく、解ったわ。」
 フォン・ブラウンに戻ったアムロは、ベルトーチカにプルとマリーダの事を説明していた。
 最初は、アムロが少女嗜好に変わったと思い込んだベルトーチカだが、周囲とアムロの懸命の説明が続くこと3時間。
 ようやく、納得したのである。
「それでだな。この子たちの将来を考えると、保護者が必要だ。」
「あなたと、私でしょ。そうね。それがいいわね。」
 アムロが言いたいことをベルトーチカは見抜き、賛成する。
「賛成してくれてうれしいよ。ベル。」
「まあ。きちんと説明してくれれば、私も理解するもの。物わかりの悪い女でも、嫉妬深い女でもないのだから。」
「どの口で言うかね?」
 ヤザンがぼそりと呟いたのを、ベルトーチカは聞き逃さなかった。
「何か、言ったかしら?」
「いえ。何も言って無いッス!」
 ベルトーチカの視線に怯んだヤザンが、その矛先を必死に躱そうとする。
「とにかく、今は、戦いを早く終わらせよう。2人とも勉強は年相応に出来るようだから。この戦いが終わったら、地球か、フォン・ブラウンにある、アナハイム系列の学校に通わせよう。」
「そうね。」

「さて、片付いたところで、作戦会議だ。全てのMSパイロットは、第3会議室に集合してくれ。今後の作戦を立てる。」
 ブライトが各員に、これからの予定を伝える。

「命拾いしましたね。アムロ大尉。下手したら、殺されてましたぜ。」
「他人事のように、言うな。」
 茶化すように言う、ヤザンを、アムロは睨む。
 まさか、ベルトーチカが誤解するとは、夢にも思っていなかったのである。
「で、これから、どうみるかね?アムロ大尉。」
「そうだな。情報によると、コロニー攻略部隊が、全て撤退したと聞いている。」
「総力戦ですね。ハマーンも必死ですか。」
「ここで負けるわけにはいかんのは、グレミーもハマーンも同じだ。それを考えると、我々がここにいるのは、双方にとって頭痛の種だ。戦力を温存している我々が、内紛が終了した後に、仕掛ければ、一大事だからな。」
「漁夫の利を占められては、堪らんだろうからな。ハマーンもグレミーも、出来る限り犠牲を少なくし、かつ早期に戦いを終わらせ、我々に備えなければならんわけだが、楽にはいくまい。」
 このままいけば、エゥーゴは大した労力を必要とせずに、ジオンを駆逐できる。
 そうさせない為にも、ハマーンもグレミーも知恵を絞る必要があった。

「それから、アーガマに変わる、新造戦艦が与えられることになった。無論、性能はアーガマを上回る。MSの運用・展開能力も上だ。」
「ありがたいな。どれだけ早く部隊を展開させられるかが、戦いの趨勢を分けるのがMS戦だからな。」
 アーガマのMS隊隊長として、クワトロはMS運用能力が高く、高性能な新造戦艦の配備を喜ぶ。
「サイド4のウラキ中佐も、すっかり回復した。戦況次第によっては、ハマーンの側背をつく手筈になっている。」
「そりゃ、不幸なこって。」
 ヤザンが、あからさまに、ハマーンの不幸を笑う。
 巨額の資金と、高度な技術によって改修された、ロベリアとの戦い。
ハマーンはニュータイプではないウラキとの戦いで、新型のNT専用機の片腕を失い、ハマーン自身も著しく消耗し、グレミーの反乱を知って、最後の力を振り絞り、撤退の指揮を執った。
 グレミーとの戦いに専念している時に、完全に回復したウラキが、攻勢に出てくれば、ハマーンにとっては、最大級の悪夢になるだろう。
 事実、ロベリアのミッションレコーダーの記録を見た、アムロ達は、言葉が出なかった。
 それぞれ、歴戦のエースパイロットだが、今のウラキの実力は、全員が、戦うのは絶対に避けたい、レベルに達している。
 さらに、妻のニナはそれを基に、システムを最適化している。
 ソフトウェアで、さらに性能を引き出されたロベリアの脅威を考えると、一瞬だが、皆、ハマーンに心から同情した。

「それから、現在改修中のZだが、回せるスタッフを全て回した結果、明日の最終調整を経て、明後日からテストに入る。改修されたZは、カミーユでも手こずる、凄まじいじゃじゃ馬になるそうだから、覚悟しておくように。」
 現在動ける、ブライトが率いる部隊の中核であるカミーユの愛機であるZガンダムは、象徴的な存在である事も考慮して、さらなる性能向上が施されることが決定し、資金と資材を惜しまない改修が急ピッチで行われている。

「それから、我々の部隊だが、エゥーゴの参謀本部から独自の判断で動くことができる部隊としてのお墨付きと、名称が与えられた。」
「それは助かるな。現場の判断で、最適と思える行動ができるのは、ありがたい限りだ。」
「で、その名前は?」
 喜ぶクワトロに続いて、アムロが部隊名を尋ねる。
「それはだな…。」
 ブライトが、キーボードを操作すると、正面の大型ディスプレイに、部隊名が表示される。

 LONDO BELL

 それが、ブライト達の部隊の新たな部隊名。
テロ等の事態を未然に防ぐために、アースノイド、スペースノイドの区別なく、優れた判断能力を持った指揮官、腕利きのパイロットのみが、配属されることを許され、最新鋭の装備を与えられ、長年にわたって、地球圏の平和を維持に尽力し続けることになる部隊が誕生した瞬間である。

後書き
着々と、グレミー迎撃の準備を進めるハマーン。
初戦は、マシュマーとグレミーの戦いになる模様ですね。
この間に、キャラの艦隊がハマーンと合流し、最初の戦い次第で、グレミーの運命が決まると言っても過言ではないでしょう。
総合的には、グレミーの方が戦力は劣りますから。
エゥーゴの方も、状況を見守りつつ、ブライト率いる歴戦の部隊に、ロンド・ベルという新しい部隊の名と、新造艦を与える模様。
こちらの動きが、ネオジオンの内乱に大きな影響を持つのは明らか、ブライト達はどう動くでしょうか?


機動戦士ガンダムZZ メモリアルボックス Part.I[Blu-ray]
バンダイビジュアル
2009-09-25

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 機動戦士ガンダムZZ メモリアルボックス Part.I[Blu-ray] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル






RG 1/144 MSZ-006 ゼータガンダム (機動戦士Zガンダム)
バンダイ
2012-11-23

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by RG 1/144 MSZ-006 ゼータガンダム (機動戦士Zガンダム) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル









ブログ村のランキングに参加しております。
来てくださった方は、よろしければクリックをお願いいたします。
励みになりますので。

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ

相互リンクはいつでも大歓迎です。
リンクをしてくださる方は、コメント欄にお書き下さい。
リンクの設定をした後に、お知らせします。

目次に戻る。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 5
面白い 面白い
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
とうとうロンドベル隊結成ですか!
新造艦は時代的にはネェルアーガマ、部隊の旗艦とすればラーカイラム・・どちらが来るか他の新たな船か気になりますねρ( ^o^)b_♪♪ラーカイラムだったらνガンダムも出てきたり(笑)
次回が早くUPされるのを待ってます!
ウニ
2013/01/26 01:30
いよいよ、戦いは最終的な局面を迎えそうです。
グレミーが数の不利を打開するのに、あの手を使うのは当然ですが、戦いは兵の数以外にも、何よりも補給が大事。

本拠地から近いハマーンが、まだまだ有利な事には変わりは有りません。
グレミーとしては、短期決戦を望んでいるでしょう。
さて、上手くいくでしょうか?


連邦最強のニュータイプも、やはり恋人には弱いと見えますね。説得に三時間ですか(笑)

ロンドベル隊、今度はシャアとカミーユ達も参加しています。!(^^)!どんな活躍を見せてくれるのか、楽しみです。
タケゾウ
2013/01/27 23:55
新年5回目のコメントになります、ZESTです。

先ず、ヤザン中尉に一言だけ言わせて下さい。
「カミーユをブチ切れさせた時みたいに、墓穴を掘っちゃダメでしょ―――!!??(苦笑)」

心の底からの突っ込みはここまでにして、コメントに入らせて頂きます。

この小説でのアムロとベルトーチカは、「ベルトーチカ・チルドレン」における関係の様ですね。
アムロがプルとマリーダを紹介した時、ベルトーチカが勘違いした場面を想像し、思わず吹き出してしまいました。

次に、前話で反旗を翻したグレミーは、ZZ本編と比べ、迷いが一切無かったですね。
恐らく、劇場版Zのバタフライ効果で、ルーと出会わなかった事が影響しているのでしょう。
そんなグレミーが狙っているMS関連の設備が揃っている軍港地は、コンペイトウこと宇宙要塞ソロモンなのでしょうか。

そして、アーガマ隊改め、ロンド・ベル隊誕生。
新たな戦艦は、ネェル・アーガマ(ZZ本編版か、ガンダムUC版)か、ラー・カイラムのどちらになるのでしょうね。

次回の話も、楽しみに待たせて頂きます。
ZEST
2013/01/28 10:07
ウニさん。
コメントありがとうございます。

>新造艦は時代的にはネェルアーガマ、部隊
>の旗艦とすればラーカイラム・・どちらが
>来るか他の新たな船か気になりますね
 今がUC89年、逆襲のシャアはUC93
 年。
 さあ、どっちが来ますかね?

>νガンダムも出てきたり(笑)
 それは、後のお楽しみという事で。
CIC担当
2013/01/28 21:09
タケゾウさん。
コメントありがとうございます。

>戦いは兵の数以外にも、何よりも補給が大
>事。
 古来より、飢えた軍隊が勝った例はありま
 せんからね。
 ナポレオン、ヒトラー、旧日本軍etc。
 軍を率いる者が最優先に考える事とは、兵
 を喰わせる事ですから。

>グレミーとしては、短期決戦を望んでいる
>でしょう。
>さて、上手くいくでしょうか?
 戦力を密かに増強していたところを考える
 と、何かありそうですね。
 さて、何やら。

>連邦最強のニュータイプも、やはり恋人に
>は弱いと見えますね。説得に三時間ですか
 色恋沙汰に、ニュータイプの能力は通用し
 ませんので(笑)。
 絵にしたら、面白そうですね。

>ロンドベル隊、今度はシャアとカミーユ達
>も参加しています。
 独自行動を認められた、歴戦の猛者の集団。
 判断力も確かですし、MS部隊も強い。
 ハマーンもグレミーも、頭痛に悩まされそ
 うですね。
CIC担当
2013/01/28 21:18
ZESTさん。
コメントありがとうございます。

>「カミーユをブチ切れさせた時みたいに、墓
>穴を掘っちゃダメでしょ―――!!??(苦笑)」
 確かに(笑)。
 ボコられなかったのは、恩の字ですな。

>ベルトーチカが勘違いした場面を想像し、
>思わず吹き出してしまいました。
 笑顔のまま、怒ったのか?
 悪鬼羅刹の表情になったのか?
 はてさて、どちらやら(笑)。

>グレミーが狙っているMS関連の設備が揃っ
>ている軍港地は、コンペイトウこと宇宙要
>塞ソロモンなのでしょうか。
 なるほど。確かに申し分ない場所ですね。
 ですが、ハマーンも戦略的要衝である事は、
 解っていますから、守りは固めていると考
 えられます。
 固執すると、戦略が瓦解するかもしれませ
 んね。

>新たな戦艦は、ネェル・アーガマ(ZZ本編版
>か、ガンダムUC版)か、ラー・カイラムのどち
>らになるのでしょうね。
 みなさん、そこが気になるご様子で。
 お楽しみにという所ですな。
CIC担当
2013/01/28 21:24

コメントする help

ニックネーム
本 文
ブログランキング・にほんブログ村へ
機動戦士Zガンダム〜ネオ・ジオン戦役〜 第35話 ロンドベル隊結成 cogito,ergo sum/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる