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zoom RSS 緋弾のアリア−Another DA− Bullet08 香港に立ち込める硝煙(前編)

<<   作成日時 : 2013/01/08 23:43   >>

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 香港。
 嘗ては、イギリスの植民地であり、20世紀後半に中国に返還されたが、民主主義国家のイギリスの植民地であったことから、特別行政区になった地である。
 その地に、ルークは降り立った。
「逗留時間的?(滞在期間は?)」
 パスポートを確認しながら、入国管理官が、訊ねてくる。
「大約一個月。(約1か月。)」
 答えた後、ルークは身分証と、さらにある書類を見せる。
 それを見た後、管理官は黙々と手続きを済ませる。
「所以、要小心。(では、お気をつけて。)」
「謝謝。(ありがとう。)」
 パスポートを受け取ったルークは、タクシーを呼びとめる。
「香港偵局武。(香港武偵局まで)。」
「是。香港,直到我的偵局武。(はい。香港武偵局までね。)」
 料金メーターをセットした、運転手が車を走らせる。

「這罕見的。武歐洲的間諜先生在這裡工作。(珍しいね。ヨーロッパの武偵さんがこっちで仕事するのは。)」
 普通、その国で起きた事件は、現地の武偵が解決するのが一般的である。
 武者修行として、各地の武偵校を渡り歩きながら経験を積むことを差し引けば、ベルリン武偵局所属であるルークが、香港で仕事をするのは稀な例である。
「事件,並已被固定在出國留學,似乎有關。此外,做工精細,它似乎很有可能的。無論如何,我什至可以窺探武,不知道好。(留学先で解決した事件と、関連があるらしくてね。しかも、結構、大変そうらしい。それにしても、俺が武偵だって、よく解るな。)」
 武偵局に行くだけでは、武偵だとは限らない。
 司法関係者も、出入りする。
 にも、関わらず、自分が武偵だと。しかも、ヨーロッパの武偵だと解ったことに、ルークは軽く驚いた。
「背著一個人亞軍的出租車司機是很多人的工作。然後,直覺所做的工作。(タクシードライバーは、いろんな人間を乗せて走るのが仕事だ。すると、勘が働くようになる。)」
 雑談をしている内に、香港武偵局に着く。

「最近,香港也變得危險。K手黨我想分區的香港,也是謠言。如果我是真實的,並粉碎我們不能壞了。(最近、香港も物騒になってきてね。マフィアが、香港を仕切ろうとしているって噂も、ある。もし、本当だったら、叩き潰して、二度と悪さができないようにしてくれ。)」
「哦。離開這一點。打了起來,我會在監獄裡薩。(ああ。任せとけ。纏めてぶちのめして、刑務所行きにしてやるさ。)」
 香港の治安が悪くなり始めていることに、危惧を覚えているタクシーの運転手にそう答え、ルークは武偵局に入る。

「よく来てくれた。まあ、座ってくれ。」
 九龍駅近くにある、香港武偵局。
 香港武偵局局長、アラディン・ユェンが、ルークに席を薦める。
 ルークが来客用のソファに座ってから、コーヒーが出され、資料が渡される。
「見てもらえばわかるが、大陸マフィアらしい連中が、香港で暗躍しているらしい。日本で暴れた超能力を持つ武偵襲撃犯だが、彼らの密入国の手引きをしたのは、その連中らしいな。」
「成程。スタート地点はウクライナですけど、その組織が現地にダミーカンパニーを設けて、手引きをしたわけですか。これだけ巧妙だと、金の流れやら、なんやら、ピースをいろいろ集めないと、パズルは組みあがりませんね。」
『東大を初めとする六大学の卒業生や、その他の一流私立大学の卒業生が、ヤクザになるご時世だからな…。こっちでも似たようなのがいても、おかしくないか…。』
 最近のギャングやマフィアの主な潮流として、名門大学を出た組員にヤクザだと気付かせないように、真っ当な会社を設立させて、ビジネスをし、警察も気づかないように資金を集めるという手段がある。
 結果、やり方は非常に巧妙になり、各国の司法機関も苦戦を強いられている。
 会計、税務、流通、IT。
 様々な分野で高度な知識を持った組員たちが、若くして幹部クラスの組員になり、組織に司法機関の手が届かないように、知恵を働かせる。
『つうか、苦労して大学に受かって、いろいろ勉強したんだから、まともに働けよな…。』
 今の現状に、ルークはため息をつく。

 資料を読み進めると、既に5人の武偵が死亡していることも、記載されていた。
 いずれもAクラス。
 内1人は、SクラスとAクラスの中間程度という、腕利きだった。
『連中が来ていなくて、良かったぜ。今度こそ、間違いなく死体決定だからな。』

「我が香港武偵局にも、Sランク武偵はいますが、他の捜査にあたっていてね…。そこで、欧州のSランクの中でも、屈強と名高い、君に白羽の矢を立てたわけだ。武偵校での勉強も忙しいだろうが、一つ、よろしく頼む。」
「全力を尽くします。」

「さて。相手はどう出てくるかね?」
 近くのホテル、ダブリュ・ホンコンに着いたルークは、今回の敵の出方を考えていた。
『俺が言うのもなんだけど、悪名高いから、当然、早めに潰しに来るだろうな…。』
 荷物から、携帯性に優れ、威力も高い武器を出す。

 その時、発射音と共に、ドアに弾丸が当たる音が聞こえる。
「早速、おいでなすったか。休む暇ぐらいあたえろっつーの。」
 小型のサブマシンガンとVSP32を取り出す。
 IWI ミニウージーMSP。
 イスラエル製の傑作サブマシンガン、ウージーの小型モデルであるミニウージーを、全面的に再設計したバージョンの一つである。
 マグナム弾の使用に的を絞って開発され、223WMR、357マグナム、44マグナムの3種類のマグナム弾が、使用できる。
 命中精度に難があった機構を、ドイツ製傑作サブマシンガン H&K MP5シリーズと同様の物に変更。
 素材をアルミ合金とポリマーフレームに変更し、スライドも伸縮式に変更。
 バレルに、マグナポートタイプのマズルブレーキを追加。
 命中精度をさらに高めている。
 さらに、ピカティニーレールを装備することにより、各種照準器やタクティカルライトを追加して様々な状況に対応することが可能である。
 様々なオリジナルの装備を作るルークだが、既存製品の改良に関しての情報もチェックは欠かさない。
 ウージーが再設計されると聞き、実際に確かめ、購入したのである。
 さらに、ブレスレットをはめる。
 VSP32を持った手のブレスレットを天井に向けて、軽く触る。
 そっとドアに近づいて、ドアを開けると、ウージーの標準型の再設計モデル ウージーSRを持ち、覆面を被った男たちが部屋の中に入る。

「まず、1勝。」
 44マグナムを装填しておいた、ミニウージーMSPで侵入者たちを昏倒させる。
 如何に防弾装備を着込んでいても、衝撃までは防げない。
 まして、マグナム弾でも屈指の破壊力を誇る44マグナムとなると、衝撃によるダメージは強烈である。
 動きを止めた後、下に降りながら、VSP32で手を狙って、ウージーを手放させ、何とか立ち上がって、ファイティングナイフを抜いて立ち向かってくる侵入者を、すべて倒す。

「いきなり役に立ったな。」
 腕にはめたブレスレットを見る。
 中には、特殊な超高分子量ポリエチレン素材と炭素繊維を使用して作った、極めて細いが非常に強度の高いワイヤーが仕込まれており、先端には刺さった時に抜けにくくする機構を仕込んだ、槍の穂先のような形のナノダイヤが結び付けられている。
これを天井に差し込んで体を持ち上げ、奇襲をかけたのである。

 一息つこうと思ったら、今度はヘリコプターに乗り、ゼネラルエレクトリック社製 M134ガトリングガンに、徹甲弾を装填し、防弾ガラス製の窓を粉々にして、立ち去った後、胡蝶刀と呼ばれる、中国の南の地方に伝わる短刀を両手に持った刺客らしい男達が12人乱入してくる。
「やれやれ。マジにいるな。大陸マフィア。あとでじっくり吐かせるか。」
荷物の中から、西洋風の短剣と、少々大ぶりのフォールディングナイフを取り出し構える。
「さあ。来いよ。俺を殺しに来たんだろ?」
 ルークの挑発的な口調に乗せられる形で、戦いが始まる。
「何?スズキ武偵が、襲撃されている!?解った!」
 ユェンは電話を切ると、武偵局にいる何人かの武偵に、救援を依頼し、香港の警察機構にあたる香港警務処にも連絡を入れる。

「残念だったな。こっちの短剣も、フォールディングナイフもそこらの安物とは違うんだぜ。」
 西洋風の短刀は、イングランドの大英雄、アーサー王が所持していたと言われる、カルンウェナン。
 フォールディングナイフは、加工が難しく、専用の砥石でなければ手入れも難しいが、強固なナイフが作成可能なYSS ATS−34鋼が使用されている。
 カルンウェナンだけでなく、フォールディングナイフも、そこらのナイフが及ぶようなものではなく、ルークの高い技量もあり、恐るべき武器となって、刺客達に襲い掛かる。
 さらに、少し時間が経つと、一方的に叩きのめされた刺客達、計20人が、部屋で苦痛の呻き声を上げていた。
「やれやれだぜ。来た早々これか…。小物をプレゼントして失敗だから、そろそろ強烈なのが来るな。」
 ナイフを折り畳み、カルンウェナンを鞘にしまった時、武偵達と警察官たちが到着した。

「身元は?って、明かすわけもないか…。」
「ええ。それどころか、全員、舌を噛み切って自殺しましたよ。」
 ルークは、大きなため息をついた。
 来た早々、襲撃され、部屋をめちゃめちゃにされた挙句、情報を引き出すこともできなかっただけでなく、自殺までされて、気分がいいわけもなかった。
『中ボスか、側近クラスに期待するしかないか…。』
 溜息をついて、修理が済んでいる自分の部屋に帰った。

「小物程度では駄目か…。まあ、解り切っていたが…。」
 リーファは紹興酒を飲みながら、喉の奥で笑った。
「武偵で言えば、あれでもBクラスの上。私自ら、奴を葬りたく存じます。許可を頂きたく、存じます。」
「よかろう。こちらも、雑魚ばかり送っていては埒が明かん。お前が行け、シュェンヂェン。部下も選りすぐった者達を連れて行けよ。」
「ははっ。」
 恭しく一礼して、シュェンヂェンは下がる。

「さて、私は多少なりとも、闇の世界の歴史に名を刻めるか。それとも先祖の様には、行かぬかな…。」
 リーファは、何故か昔を思い出すような目になった。

「準備は整っているか?」
「はっ。」
 黙って頷いたシュェンヂェンは、集った10人の部下を見る。
 Sクラスには及ばないが、Aクラスの中でもかなりの実力者レベルにカウントされる、直属の部下たちで、銃撃戦、ナイフ戦、徒手格闘、あらゆる戦闘術をマスターしている。
「今回の相手は、ツェルベロス。欧州の犯罪者を恐怖のどん底に叩き落とした、強者だ。その事を、胸に刻め!だが、俺がいる以上、奴は必ず葬り去るいいな!!」
『とは言え、やつらでも敵うまい。体力を消耗させたら退かせて、俺が止めを刺す。これしかあるまい…。』
 シュェンヂェンは、この戦いを楽観的には見ていなかった。

「よいな。気づかれるなよ。」
「はっ…。」
 リーファも、ルークを討つ準備を整えていた。

『やれやれ。俺が行くところは、いつも破壊と硝煙が付きまとうのかよ…。』
 武器の手入れをしながら、これからの戦いについて考えていた。
『もう、ちまちま、雑魚は送ってこねえだろうな。Aクラスは確実に来る。ボスはSクラス。腹括らないと、殺られる…。後は、奴らが首を突っ込まなけりゃ、問題ないんだが…。』
 これ以上は、アビー達の死を意味する。
 来てほしくはないが、今までの事を考慮すると、来る可能性をルークは捨てきれなかった。

後書き
子供のころから、ジャッキー・チェンが好きなので、香港を舞台にした話は欠きたいと思っていました。
中国に返還されてからは、治安が悪いことで有名だった、九龍は再開発され、面白そうな所は無いかなと思っていましたが、やっぱり九龍は外せませんでした。
後はネットで調べて、面白そうなところを探しています。
ちなみに、今回出てきた、ウージーは私が考えた架空のサブマシンガンですが、製造元のIMI社がウージープロというリニューアルされた物を市場に出しています。
その内、いろいろ出てくると思いますね。
あちこちの国で採用されていますから、顧客はいます。
YSS ATS−34鋼は、実在する鋼材で、日本で開発されて、ナイフを作る際にも使用されています。
実在の銃もいろいろチェックはしているので、好きな銃は登場させるつもりです。


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