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zoom RSS コードギアス−反撃の騎士− NORTH06 動き出した世界

<<   作成日時 : 2012/12/20 23:51   >>

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「力ある者よ!我を恐れよ!力無き者よ!我を求めよ!世界は、我ら黒の騎士団が、裁く!」
 日本で開催されたサクラダイト配分会議で起きた、日本最大の反抗勢力、日本解放戦線が起こした人質を取っての立てこもり事件は、劇的に解決した。
 ある男の手によって…。

 その頃、第5特殊師団を核として、新たに編成を進めている第8軍団の司令部で、様々な会議を行っていた、アーダルベルト達は、スクリーンを見ていた。
「黒の騎士団か…。」
 中将に昇進したアーダルベルトが、腕を組んで、黒の騎士団のリーダーの演説を聞いていた。
 仮面の男ゼロ。
 その男の手によって、事件は解決され、人質も無事に解放された。
「一体、どんな手段を使ったのやら…。ビルに入った途端に、下のフロアを爆破。そこからボートで、人質を逃げさせる。話が出来過ぎている。」
「初めから知っていたとしたら、説明もつくが、無い気がするな。」
 アランとアンジェルが、今回のゼロの解決手段について、意見を交わしていた。

「しかし、皮肉ですね〜。テロリストが、騎士団を名乗るなんて。」
 言っている事とは裏腹に、ロイドは楽しそうだった。
「自分たちを、正義の味方にしたいんでしょ。力無き者の味方って言ってるんだから。だったら、助けられる力無き者たちにとっては、騎士団ね。」
「確かに、そういう見方もあるな。」
「そうですね。」
 アリスの意見に、オールセンとセシルが同意する。

『力無き者の味方か…。だが、日本に駐留するブリタニア軍にとっては、さほど、大きな勢力とは言えない。向こうがその気になれば、すぐに潰される。何を考えているんだ…?』
 彼我のパワーバランスを考えないで、これだけ派手なパフォーマンスをした以上、ブリタニア軍が黙っているとは、スザクには到底思えなかった。
 スザク達が、聖ガブリエル騎士団を壊滅させたことは、報道管制を掻い潜って日本に伝わり、抵抗運動はさらに激化している。
 総督を務める、第二皇女コーネリア・リ・ブリタニアは、かなりの武断派と情報が回ってきている。
 元々、自ら最前線に立ち、各地で戦い続けてきた武人でもある。
 麾下の軍を率いて、徹底的に抵抗勢力を叩き潰すことは明白で、却って、自分の首を絞める行為と、スザクには映った。

「とにかく、今は新編成される、軍団の詳細を詰めましょう。規模が大きくなると、基本戦術は自然と変化せざるを得ません。」
「その通りだな。軍団の編成に当たっては、本営直属の2個連隊にナイトメア1個大隊と最前線の部隊に分ける所までは決定されたが、最前線の部隊をどう編成するかだ。大所帯になると、今までのように迅速な作戦行動をとるとなると、難しくなる。」
 ゼロの件はひとまず置いて、軍団編成の会議が再開された。

「自分の構想としましては、アリス、アラン、アンジェルにそれぞれ1個連隊を率いさせるつもりです。幸い、ソティラスは様々なバージョンに分けて生産することも、当初から設計構想に組み込まれていますから。そうですね?ロイド博士。」
「ええ。もう、既に、いくつかバージョンの案は、作成が終了していますよ〜。」
 ロイドが、ディスクを端末に読み込ませて、スクリーンに表示させる。
「長距離支援戦闘能力を高めたタイプ、機動性を増したタイプ、突破力を増したタイプ、総合性能を増したタイプか。成程、4人の部隊に合わせているな。」
「はい。他にもですね〜。」
 ロイドが、さらにいくつかの案を示す。
 検討の結果、ロイドが最初に示した4つのバージョンが採用され、タリスマンは砲兵部隊に配属されることが決定した。

「アリスは大佐に。アラン、アンジェルは中佐に昇進している。連隊を率いる条件は整っている。問題は、スザクの部隊か。3人が抜けた後の戦力低下は、否定できない。これを、どうするかだ。」
 軍編成に当たっての最大の問題は、副司令官にして、准将を飛び越えて少将に昇進した、軍の要であるスザクの部隊をどうするかだった。
 今までは、アリスたちを麾下に収めて作戦を指揮し、勝利を掴んできたが、これからはそうもいかない。
 3人とも正式に1個連隊の指揮官になった以上、それぞれが軍の一翼を担う事になる。
「中将、よろしいでしょうか?」
「どうした?アリス。」
「私たちの部隊から、1人ずつ、見込んだ者を転属させて、副司令官の部隊に転属させて補うというのはいかがでしょうか?ナイトメアも、通常の機体をチューンして、性能を向上させれば、完全とは行かなくても、それなりに穴は埋められるはずです。」
 アリスの提案について、アーダルベルトはしばし考える。
「そうだな。それでいくのがよいか…。それでスザクの部隊だが、2個連隊を通常戦力として、遊撃部隊として1個連隊。さらに、直属の1個ナイトメア大隊を配属する。この大隊は、選び抜いたパイロットと、限界までチューンしたソティラスで編成する。このソティラスは本営直属の1個ナイトメア大隊にも配属するものとする。聖ガブリエル騎士団の団長を討ち取ったスザクは、間違いなく標的にされるし、スザクの損失は、軍団へ計り知れない影響を与える。」
 アリスたちは、賛成の意を示し、スザクの部隊の編成に関しては、早速人選が進められた。
 こうして、第8軍は通常編成の8個連隊に、本営とスザクの部隊直属のナイトメア2個大隊で編成される事となった。
 ロイド達は、バージョンごとのソティラスの生産を管理し、アーダルベルトは軍団の編成に必要な様々な事務処理を行い、それぞれの部隊では、連日演習が行われ、各連隊の練度も向上していった。
 だが、1つ大きな問題が生じていた。

「今日も駄目だったな…。すでに1か月探しているのだが…。」
 執務室で、アーダルベルトは重い溜息をついていた。
 第8軍では、師団時代、作戦を立案し、実質的に参謀長も兼ねていたスザクに替わる、参謀長に相応しい人物が見つからないことが、大きな問題になっていた。
 副軍団長となり、遊撃戦力を含む3個連隊と直属のナイトメア1個大隊を率いるスザクに、今まで通り作戦立案を任せては、身が持たない。
 アーダルベルトはそう考え、参謀長候補のリストを作り、面接を行っていたが、眼鏡にかなう人物がいなかった。
「閣下。見つからない場合は、これまで通り、私が作戦を立案します。」
「そうはいかん。お前は、我が軍の要。最前線での戦いに集中してもらわないと、困る。今まで通りという手も、ある。だが、それでは、如何にお前でもいずれ倒れる。そうなれば、戦わずして、我が軍は、瓦解の危機に直面する。必ず、見つけてみせる。聖ガブリエル騎士団を壊滅させたことで、ブリタニアもどの軍を当てるか考えあぐねている。しばらく、時間が得られる。何より、ブリタニア皇帝直属の帝国最強の騎士、ナイトオブラウンズが派遣された場合は、お前の軍が最強の剣であり、盾だ。だからこそ、見つけねばならない。何があっても、見つけなければならないんだ。」
 聖ガブリエル騎士団を壊滅させたことで、自分たちには今まで以上の強敵が立ちはだかる。
 それを考慮すると、どうしても参謀長が必要だと、アーダルベルトは考えていた。

「アレクサンデル・ゴットリーブ・ユーティライネン?」
「ああ。参謀長が、中々見つからないって耳にしたんでね。そいつは向いてると思って、経歴データを持って来た。」
 アーダルベルトとは、士官学校の同期で、北欧同盟軍人事部門に配属されているフェリックス・ラインフェルト中佐が、アーダルベルトの自宅を訪ねていた。
「あまり。というか、ほとんど聞かない名前だな。」
「それはそうだろうな。何しろ、保身の亡霊の呪いで、国境方面に飛ばされた男でね。」
「参謀本部のビルト准将か。とすると、相当に有能そうだな。」
 参謀本部のヨハン・ビルトは、40代の少将だが、優秀な若手に自分の地位を脅かされないように、様々な手を使って、左遷させる事で悪名をとどろかせていた。
 マンネルヘイムとしても、このような男を参謀本部から叩きだしたかったが、自分が左遷されないように手を打っているので、中々、チャンスがなく、隙を伺っているのが現状である。
「国境方面軍第52連隊付参謀か。国境警備の中でも、相当の冷や飯食いだな…。なるほど、奴が飛ばしたくなるわけだ。」
『だが、会うとなると、奴がどう出てくるか、気にならなくもないな…。』
 例え、左遷するよう仕向けても、返り咲いてお礼参りをされては、目も当てられない。
 それを防ぐために、ビルトは人事部や政治家に太いパイプを持っているので、一筋縄ではいかない。
『スザクと相談してみるか…。』
「ありがとう。参考にさせてもらう。」
「そうか。役に立つことを祈ってるよ。」
 その日は、久方ぶりに会ったことで、2人は旧交を温めていた。

「悪霊退治をしましょう。ついでに、悪霊を利用している、邪悪な祈祷師たちもね。」
 翌日、ユーティライネンの事を話すと、まるで、部屋の掃除でもするように、スザクはそう言った。
「そんなに簡単に、行くのか?」
「実は、この男、密かに軍需産業とも通じています。退役後の再就職先の確保というわけですが、この企業が不正を働いているという確たる証拠が、グループの情報網に掛りました。意外に思われるかもしれませんが、企業の戦いは情報戦です。如何に早く、有益な情報を入手し、ビジネスに活かすか。それが勝敗を分けます。そうしていると、時にこういった情報が掛る事もあるんです。」
「なるほど。」
 軍人としては優秀だが、企業活動については完全な素人であるアーダルベルトは、スザクの話の内容を聞いて、驚いていた。
「マンネルヘイム閣下も、亡霊には悩まされているでしょうし、二、三日中に、資料が司法や憲兵関係に行くように、手配を済ませます。その後、お会いになられるがよろしいでしょう。」
「そうさせてもらう。ついでに、有益そうな人材を発掘して、我が軍に加えよう。」
「それがよいと考えます。ところで、聖ガブリエル騎士団壊滅の影響について、色々とお話ししておきたいことがありまして。」
 スザクは持って来た資料を基に、アーダルベルトに色々と世界情勢について話す。

「思ったより、影響出てるのね。」
 ビルトが憲兵に逮捕され、国境からユーティライネンを呼んで、アーダルベルトが面接をしている間、スザクは現在の世界情勢について、アリスたちに説明していた。
「だいぶ鎮静化していたエリアでも、抵抗運動が再び激化してるな。」
 アンジェルが、考え込むような表情になる。
「一番強烈なのが、スザクの故郷か。あちこちで大火事になって、消す方もオーバーワークだな。」
 コーネリアが治める、エリア11は数ある属領の中でも、最も抵抗運動が激しいエリアで、コーネリア自ら度々出陣しては、力でねじ伏せてきたが残党が新しい組織を立ち上げたり、他の勢力に合流するなどして、収まる気配を見せなかった。
 スザクが、聖ガブリエル騎士団を壊滅させた戦いで、一番の功労者であり、父が日本最後の首相であることも重なり、各地の抵抗運動はさらに激しさを増し、コーネリアも、随分と手を焼いているのが、現状であった。
 何より、正体不明の男、ゼロ。
 彼の指揮下にある組織。黒の騎士団が、抵抗勢力に水面下で様々な協力をして、各地に配備されている軍の司令官では、手に余る事態になっていたのである。
 結果、コーネリアが、自ら出陣しなければならなくなっている。
 そうなれば、総督としての執務が自然と滞り、抵抗組織の探索もままならない状況になる。
 既に、泥沼になりつつあった。

「個人的に一番気になるのが、中華連邦かな。黎星刻という武官だけど、大宦官に政治が牛耳られて、腐敗しきっている状態を打開しようと、水面下で動いているらしいね。」
「なるほど。大宦官達も、俺たちの勝利の結果に目が向かざるを得ない状態になったってわけか。」
「正解。」
 アランが、現在の中華連邦の状況を即座に理解する。
 たかだか、一人の武官が水面下でクーデターを起こす準備ができる程、大宦官は、北欧同盟に注目している。
 中華連邦で、劇的な変化が起きる可能性を、スザクは示唆していた。
「EUも、強気になってきてるわね。聖ラファエル騎士団が、結構、苦戦しているみたいだし。」
 聖ガブリエル騎士団の壊滅が、EUを勢いづかせ、四大騎士団の一つ、聖ラファエル騎士団が苦戦を強いられていた。

「とどのつまりは、抵抗勢力に各国家とも「やれば、できるかもしれない。」と、思い始めたわけだな。まさかこうなるとはな。勝つ事ばかり考えてたから、こうなるなんて考えもしなかったよ。」
 アンジェルが、肩をすくめる。
「いずれにせよ。世界は動き始めた。ブリタニアといえども、完全に動きを止めるのは、不可能だ。戦略の練り直しが必要になるんじゃないかと、見ている。ただ、その時は、試練の時になる可能性が高いと、僕は見ているよ。」
 スザクは、真剣な表情になって、3人を見る。
「でしょうね。切っ掛けを作ったのは、私たちと見ているでしょうから、潰したいでしょうね。」
 活発な性格のアリスは、望むところだと言いたげな表情になる。
「残りは、聖ウリエル騎士団か。これが出てくる可能性も、5割以上あるな。」
 そう言って、アンジェルは既に戦いの事に思考を移す。
「同感だ。いずれにしても、やるしかない。この変化。うまくいけば、ブリタニアの屋台骨を揺るがすことに利用できる可能性もある。」
 アランは、チャンスが来たと解釈して、嬉しそうに笑う。
『動揺も委縮もしてない。かと言って、自惚れとも無関係か。』
 3人の表情を見て、これからの戦いに不安がないことを感じ、スザクは満足する。

「うん。合格だ。参謀本部からの辞令が下り次第、貴官は我が軍の参謀長となる。これから、よろしく頼む。」
「全力を尽くさせていただきます。閣下。」
 30前後の学者風の士官。
 アレクサンデル・ゴットリーブ・ユーティライネン少佐が敬礼する。

 2日後、ユーティライネンは中佐に昇進し、第8軍参謀長に就任した。
 こうして、第8軍の陣容が完成している間にも、各地では様々な動きがあった。
 その先に何があるかを知る者は、現時点では誰もいなかった。

後書き
早速、世界に変化が現れました。
その急先鋒は、スザクの故郷である日本。
黒の騎士団が公の場で、鮮烈なデビューを飾り、各地の抵抗運動は激化。
コーネリアも大変です。
それだけ、スザクは危険な人間だという事です。
私がブリタニア皇帝なら、探し出して、爵位と領地、莫大な財産を与えて飼い殺しですね。
もしくは、即座に処刑。
日本に影響をもたらす可能性を、断ちます。
第5特殊師団も、軍に昇格して、組織の再編成。
頭痛の種だった参謀長も見つかり、組織は完成。
後は、軍の練度を高めるのみ。
これから、変化する世界は、如何なっていくでしょうか?


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