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zoom RSS コードギアス−反撃の騎士− NORTH04 決戦

<<   作成日時 : 2012/12/06 23:55   >>

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「よく、ここまでの数が揃ったな。」
 マンネルヘイムは、報告書を見ながら、感心していた。
 参謀会議において、第5特殊師団の制式機、ソティラスを北欧同盟の制式機にすることが決定。
 各地に生産ラインを敷き、大増産に入った。
 結果、聖ガブリエル騎士団と睨みあう部隊のタリスマンとの更新が進み、アーダルベルト達の奮戦もあって、順次、機種転換訓練も終了している。
『これで、ナイトメアの質においては、ほぼ、五分。』
 決断を下したマンネルヘイムは、アーダルベルトとスザクを執務室に呼ぶ。

「ようやく、対ナイトメア戦の陣容が整ったな。スザクにも、苦労を掛けた。いくら、スザク達のナイトメアがワンオフ機であるとはいえ、楽ではなかったろう。」
 アーダルベルトとスザクは、参謀本部の別室で、今までの戦況を踏まえた上での、今後の策を考えていた。
 機種転換訓練の穴を埋めるのは、第5特殊師団に任され、スザク率いる、第1連隊は、連日激しい戦闘を繰り広げていた。
「兵は、きちんと休ませながら戦っていました。問題ありません。今は、ブリタニアも、疲弊した騎士団の戦力を回復するのに専念しておりますので、しばらく、戦闘はないと考えます。念の為、監視もつけておりますし。」
「相変わらず、ぬかりがないな。スザクは。」
 敵味方の疲弊度を見極めながら戦い、常に、敵の動向を正確に調べ上げるスザクのおかげで、アーダルベルトも作戦指揮の際は大分楽ができる。

「閣下。総参謀長閣下が、お呼びであります。」
 いよいよ、本題に入ろうとした時に、兵の一人が、マンネルヘイムに呼ばれたことを知らせに来る。
「解った。すぐに行く。」
 アーダルベルトが兵に告げると、敬礼して、兵は外で待つ。
「これから、本題だったんだがなあ。」
「いえ、むしろ、ちょうどいいでしょう。決まった後で報告に上がるなら、マンネルヘイム閣下と作戦を協議した方が、手間も省けます。」
 溜息をついたアーダルベルトに、スザクがそう言う。
「成程、確かにそうだ。しかし、スザクはポジティブだな。時々、羨ましくなる。」
「これまで、幾度も、死線を越えていくうちに鍛えられましたので…。」
 スザクの言葉を聞いて、アーダルベルトは楽しそうに笑った。

「失礼いたします。アーダルベルト少将と枢木大佐をお連れしました。」
 執務室に行くと、兵がマンネルヘイムに、2人を連れてきたことを申告する。
「ご苦労。2人とも、入ってくれ。」
「「失礼いたします。」」

「わざわざ、済まなかったな。これからの作戦立案に関して、2人の意見が聞きたくてな。」
「いえ。お気になさらないでください。我々も、同じことを考えていましたので。」
 そうか。というと、マンネルヘイムは、スクリーンに最前線の地図を映す。
「ブリタニア軍の主力、聖ガブリエル騎士団は、現在、大きく下がっている。戦力の疲弊が、限界に達したのだろう。」
「監視をつけておりますが、戦力の補充を受けているそうです。どうやら、総数は今まで以上になるとの事です。」
 スザクの報告を聞いて、マンネルヘイムはしばし考える。
「少将。どう思う?」
「雌雄を決する、つもりかと。四大騎士団の一つというプライドが、嫌でもそうさせるのでしょう。われら北欧同盟など、苦も無く潰せると思っていたようですが、予想以上に損害を出し、戦闘にも支障が出る始末。このままでは、名折れと、団長のバークワースは考えていると、小官は予想します。聞くところによると、名家の長女とか。ならば、なおさらでしょう。」
 アーダルベルトの意見は、正鵠を得ている。
 マンネルヘイムは、そう判断した。
「大佐は、どう思うかね。もっとも、戦闘の激しい戦線で活躍した、君の話を聞きたい。」
「自分も、少将と同意見です。ブリタニアは、激しい競争社会。能力がないと判断されれば、豪邸から、寒風吹きすさぶ路頭に叩きだされるのは、珍しくもない事。尚更、この戦いで、戦線を押し上げ、我が国攻略への、弾みを、つけたいところでしょう。その際、わが師団は抑え込まれ、その隙に、他の戦線を崩した上で、全軍で包囲殲滅。これが、敵の基本構想と考えます。」
 スザクは、聖ガブリエル騎士団の戦術構想を予想する。
「だろうな。貴官たちに、散々、煮え湯を飲まされたのだ。また、同じ思いをするのは、御免被りたいだろう。おそらくは、団長も、己が去就をかけた戦い。大敗を喫すれば、左遷どころでは、済むまい。」
「大佐も同じことを、言っておりました。とすると、我が軍に差し向けられる兵は、精鋭にして、死兵ともいえる可能性は、高いとみます。策が必要となりましょう。」
 マンネルヘイムに自分の意見を言いながら、アーダルベルトは頭痛を覚えた。
 これまで、自分の指揮と、スザク達の活躍で、味方を救い勝利をもたらしてきたが、それが理由で、多少の策を粉砕してしまいそうな兵が差し向けられる可能性があるのだから、当然と言えば、当然だろう。
 一方、スザクは何か考え事をしていた。
『死兵と化した精鋭。ただ、我が軍の撃滅を指示されているのだとすると…。』
 ソティラスは、十分にブリタニアのナイトメアに対抗できるが、そこに兵の士気という不確定要素が入ると、勝敗の行方を予想するのは、難しい。
 どれだけ、屍を築こうと、それを踏み越えてくるのが、死兵の死兵たる所以だからである。
「勇猛と言えば聞こえはいいが、見方を変えれば、猪突猛進…。」
 呟きながら考えを進めるスザクに気づいた、アーダルベルトとマンネルヘイムは、スザクを見る。
「ならば、それを逆手に取るまで…。」
 少しして、初めてスザクは、アーダルベルトとマンネルヘイムが自分を見ていることに、気づいた。
「あの、自分の顔に何かついているでしょうか?」
「いや。今、君が考えていたことを、話してほしいのだよ。何か、策があるようなのでね。」
 スザクは、自分が考えている作戦を話し始めた。
 それを元に、第5特殊師団を抑え込むであろう敵に対する対抗策を立案し、最終的に、聖ガブリエル騎士団を破るための作戦の立案に取り掛かる。
 3人が共同で立案した作戦は、参謀会議で正式に承認された。

「まさか、自分のアイデアが正式に承認されるとは、思ってもいませんでした。」
 司令部で、スザクが呟いた。
「アイデアそのものが、理に適っていたからね。私にしても、相手の団長が、冷静な心理状態でいられるとは、あまり思っていないんだ。その点からも、スザクのアイデアは使えるんだよ。」
 国境に展開している、第5特殊師団を含めた、7個師団の展開状況を見ながら、アーダルベルトはスザクに話す。
 第5特殊師団は中央に位置し、先鋒として、敵陣を切り崩すことを任務としている。
 この戦いで、聖ガブリエル騎士団に壊滅的な打撃を与えるべく、マンネルヘイムは、現在、ナイトメアを主力とした戦闘で、最精鋭たる第5特殊師団に白羽の矢を立てたのである。

「総参謀長閣下が期待してくれるのは、嬉しいけど、相手も必死でしょうね。文字通り、命と誇りをかけて立ち向かってくるのは、目に見えているわ。」
 フレイのチェックを行いながら、アリスは溜息交じりに言う。
「けど、ここでやつらを徹底的に叩けば、後は楽になるな。リスクはあるけど、それに見合うリターンもある。」
 アランが、リラックスした声で言う。
「いずれにせよ。どこかの部隊が、先鋒を務めなきゃならない。もし、ここで鼻っ面に強烈なパンチを食らったら、その後の戦局にも影響が出る。立て直すやり方がないわけじゃないだろうけど、犠牲は大きくなる。なら、俺は自分が先鋒をやる事を選ぶね。」
 アンジェルが、戦いを前に高ぶる自分を落ち着かせながら、言う。
「皆、聞いてくれ。今回の戦いは、今までのように、本国に攻略の橋頭保を築かせない為だけじゃなく、四大騎士団の一つ、聖ガブリエル騎士団を徹底的に叩くことによって、精神的にも大きなダメージを与える事も、目的だ。相手も、名誉挽回の為に必至だ。けど、そこに、活路があるんだ。逆手にとって、強烈な一撃を加える。アリスは後方から、援護して。僕とアンジェルが、道を切り開く。アランは敵を引っ掻き回してくれ。」
 スザクは、皆に支持を与えながら、オーディーンをマグニの横に並べる。
 ソティラスは、アサルトカービンではなく、対ナイトメア用の高初速ガトリングガンや、低圧砲を装備していた。
 ヘイムダルはマグニの後ろに。
 最後尾に、フレイがつく。
 後方には、自走砲部隊の他に、通常装備のタリスマンが集結する。

「バークワークス卿。敵は、例のナイトメアを全軍に配備しております。数は、7個師団。」
「こちらと、戦力は互角か…。向こうも、ここで我が軍と雌雄を決するか…。いいだろう。私もそのつもりで出陣してきた。よいか。此度の戦いは、我が栄光ある、聖ガブリエル騎士団の誇りと名誉が掛った戦い。命を惜しむな。惜しんだときは、命と共に、騎士の名誉も失われると知れ。勝利は、視線の向こうにのみ、ある。私も、この一戦に、全てを掛ける。騎士団の総力を挙げて、勝利を掴むぞ!!」
「「「オール・ハイル・ブリタニア!!」」」
 ナイトメア用のランスを掲げて、ナイトメアに騎乗する騎士たちは、祖国を湛える。
『あの者らを、何としてでも抑えねばならぬ。選りすぐった精鋭をぶつけるが、どこまで通じるか。当然、向こうも読んでおろう。だが、奴らを抑えねば、全軍が瓦解する。他に道はない。それでも駄目ならば、その時は…。』
 コックピットのアントワネットは悲壮な覚悟を、秘めていた。
 二度の敗北は、騎士団の名誉を大きく損ねている。
 これ以上の負けは、許されなかった。
 それ故に、必勝の策を立てたが、指揮官として泰然自若としているとは、お世辞にも言えなかった。
 簡単に言えば、余裕がないのである。

「ふむ。攻撃的な陣形だな。予想通りだ。」
「しかし、どこかちぐはぐと言いましょうか、統制が取れていないような感じを覚えます。」
 参謀の一人が言うように、全体として、聖ガブリエル騎士団の陣形は、整然としているとは言い難いところがあった。
 中央、両翼、それぞれが、先走りをする印象を与えるのである。
 アーダルベルトの予想通り、アントワネットの心理状態は、冷静とは言い難かったのである。

『そろそろか。』
「自走砲部隊、砲撃用意。タリスマン隊は、所定の行動通り、一撃離脱で敵に砲撃を加えろ。深入りはするな。」
 騎士団の動きを観察していた、スザクはそろそろ、動き出すころと考え、部隊に指令を出す。
『まずは、最初の難関。ここを突破しないと、打倒ブリタニアも、日本を取り戻すのも、夢のまた夢。絶対に勝つ!』
 必勝の信念を持ちながらも、スザクは冷静さを保っていた。
 聖ガブリエル騎士団を徹底的に叩く為の、今回の作戦立案に際し、監視からの情報を徹底的に分析し、活かしている。
 ほぼ筒抜けの状態になっている敵に負けるとは、スザクは思っていなかった。

「敵部隊、進軍開始!!」
「よし、第一段階、用意!」
 北欧同盟と、聖ガブリエル騎士団の雌雄を決する戦いが、始まった。

後書き
遂に、聖ガブリエル騎士団との最後の戦いです。
競争社会であるブリタニアでは、貴族は常に貴族でいられるとは限らない社会です。
今回は、それが元ネタです。
騎士団はかなり苦汁を飲まされましたし、団長の立場もあります。
小国の連合を落とせなかったとあれば、無能と思われどうなるか解りませんからね。
少なくとも、ブリタニアの社会ではそう見られるのが、大変なところです。
一方、その心理状態を、スザクは逆手に取る様子。
戦いの行方は、どうなるでしょうか?


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