cogito,ergo sum

アクセスカウンタ

zoom RSS 緋弾のアリア−Another DA− Bullet02 セカンド・ミッション

<<   作成日時 : 2012/10/30 22:22   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

「本日より、このクラスの担任を務める、アマデオ・マリネッティだ。専門は捜査過程。」
 入学式後の最初のSHRで、30代にさしかかろうかという男が、自己紹介をする。
『捜査課程か。決定だな。』
 ADISは、生徒たちが自分で考えて、カリキュラムを組む。
 捜査課程は、様々な情報を基に、プロファイリング等を駆使して、犯人を特定する技術を習得する課程である。
 ゲオルク自身、今まで、幾つもの事件で犯人を逮捕してきたが、それでも、一度、自分の技量を測り、その上で担当教師の技術も習得する為に、専攻することにした。

『関連する科目も、組み込んでと。後は、どうするかね?』
 プロファイリング、射撃、狙撃、CQB、CQC等、テロから普通の窃盗、詐欺に至るまで、様々な事件の犯人を特定し、逮捕する為に必要な科目を、選択してから、他に、何が必要かを、考えていた。

「へえ。いろいろ、やるんだねえ。あんたほどの人なら、そんなにやる必要ないと思うけど。」
 スタイルのいい、金髪の少女が話しかけてくる。
「初心忘れるべからず。日本には、そういう諺がある。そういう事だ。」
「あ、そうか。どうみても、日本人じゃないけど、れっきとした日本人だもんね。あんた。あ。あたしは、アビー・C・ジェーン。アビーでいいよ。」
「鈴木・F・ゲオルク。ルークって呼ばれてる。」
 互いに自己紹介をして、握手をする。

「そう言えば、入学式の日、派手にやったねえ。全治3ヶ月。その間は、警察病院のベッドの上だって。ツェルベロス、ドイツの魔犬、ベルリンの番犬。二つ名は伊達じゃなかったか。」
 入学式の日、ルークがバスジャック犯を逮捕したことは、ADISの生徒達の間にも広く伝わっていた。
 ルークのことは、アビーも噂では聞いていたが、本人にはあったことがなかったので、興味津々だった。
「警察病院のお世話になりたくなければ、悪さをしなけりゃいいんだよ。自業自得だ。」
 そう言って、再び、カリキュラムを組み始める。
「いっそ、鑑識関系もやれば?」
 事件現場の遺留品や遺体から、犯人の手がかりを得る技術を習得するのが、鑑識過程である。
 アビーの言うとおり、やっておいて損はないという見方もできる。
「やめとく。」
「どうして?あんたなら、やれるって。」
「専門性が、高すぎるからな。俺、医師免許持ってるから、法医学の知識もそこそこあるけど、だからこそ、鑑識や法医学の類は、専門にやらないと駄目だって事を断言できる。」
「そうかなあ?でも、あんた、ハッキングや盗聴の類もカリキュラム選んでるよね。そっちは大丈夫なの?」
「今の世の中、学生レベルでも、ペンタゴンのメインサーバにハッキングできるからな。俺だって、それくらいは楽勝。盗聴器を作るのも仕込むのも得意だよ。」
 アビーにそう言って、ルークは再び考え込む。
 シャーペンを、バトンのように回していたが、最後の課程を決めた。
 特殊部隊訓練課程。
 各国の特殊部隊の訓練課程を参考に、テロリスト等を逮捕する為の訓練を、受ける過程である。
 内容が非常に厳しいために、生徒の中でも、特に、腕に自信がある者しか
選択しない。
「さてと、なんか依頼は来てるかねえ。」
 AIDSに限らず、武偵校は授業だけでなく、依頼をこなすことで単位を取る。
 故に、武偵校では様々な依頼が来る、

「ところで、自己紹介だけが用事か?アビー。」
 ルークにそう言われて、アビーは本当の要件を思い出した。
「あ、そうだ。あたしさ、パーティーを、組もうと思ってるんだ。それで、まず、ベルリン武偵局最強のみならず、欧州でも5本の指に入る、あんたに声をかけたってわけ。」
 武偵は、必ずしも、単独で依頼を解決するわけではない。
 解決に必要な専門知識を持つ武偵同士が、パーティーを組むことも少なからずケースがある。
 アビーも、入学したら各種専門的な知識を持つ武偵を集めて、パーティーを作ろうと決めていた。
「悪い。今はそういう気ないんでね。ちょっと、忙しいんだよ。じゃあな。」
 今日はSHRだけなので、ルークは鞄を持つと、寮に帰る。
『仕方ないわね。次の機会を見つけるとするわ。』
 一度や二度断られたところで、あきらめる気はなかった

「完成だな。」
 下校してから、ルークは寮の自室のある部屋にいた。
 様々な工作機械があちこちにあり、何台かのパソコンに各種資材、その他、精密な重量計等、武偵の部屋とは到底見えない。
 そこは、寮のルークの部屋にある工房である。
 
 寮は、10畳ほどのリビングルーム、寝室、食堂兼キッチン、洗面所、バスルーム、トイレ、6畳間と物置が2つ。
 そして、フリースペースとして18畳の最も広い部屋が2つ。
 ルークはそこを工房としており、銃のカスタマイズや弾薬の作成に、オリジナルの銃や弾薬の開発をしている。
 そして、工房には、1丁のブルパップ式のアサルトライフルと2種類の弾薬があった。
 アサルトライフルは、VG31と名付けられている。
 VGはVIELSEITIG Gewehr 31inchの略称で、CQBから狙撃まで様々なミッションに対応できる銃として、名付けた。
 MP5と同様の伸縮式ストックを装備し、狙撃時にはより姿勢を安定させることができる。
 銃身もアサルトライフルとしては長く、狙撃を想定し、ストッピングパワーが強い、専用の弾薬として開発した、6.76×46mmK3を使用。
 マイクロロッキングラグ使用の、ターンロックボルト方式を採用し、機関部にもポリマー素材を積極的に使用。
 キャリングハンドルを兼ねた、1.5倍から9倍まで倍率変更が可能な光学照準器を標準装備している。
 キャリングハンドルは上部がピカティニーレールになっており、ダットサイト等の装備が可能な上に、取り外しが可能で、代わりに状況に応じた照準器の装備が可能と、非常に汎用性が高く、重量も標準で3.55kgと軽量である。
 予備のマガジンを2個持ち、もう1種類、新たに開発した弾薬。7.62mmNATOを小型にした7.62mmShortを込めたマガジンと、それに合わせて改造したHK45Tと、予備のマガジンを2個持って、部屋を出る。
 緊急の依頼が、受けた為である。

『やれやれ、アサルトライフルと弾丸、その他諸々の武器をトラック丸ごとかよ。洒落じゃすまねえな。おまけに、防弾装備一切なし。経費ケチりすぎだっつうの。』
 文句を言いながらVG31のストックを最大まで伸ばし、サイレンサーをつけて、奪われたトラックを待ち構える。
「ぼちぼちか…。」
 スコープを覗くその眼は、獲物を狙う猛禽の目になる。

「へへっ。相手がケチってくれて、感謝感激だぜ。」
「まったく、馬鹿な連中だぜ!」
 トラックを強奪した2人組は、運転しながら笑っていた。
 銃と弾薬の運搬を請け負った、運送会社はコストカットで有名だったが、最近は、車両まで可能な限りコストカットする対象にしていた。
 防弾仕様にしていても、強奪される時はあるが、今回の場合は、盗んでくれと言わんばかりだった。
 二人は、これを売りさばいて、大金を手にする夢を見ていたが、その先に、悪夢が待っていることを知らなかった。

『来たか…。まずは…。』
 車体の前部を、レティクルの中心に捉える。
「止めるか。」
 それぞれ狙いをずらして、トリガーを2回引く。

「な、何だ!?急に止まりやがって。」
 銃口から発射された、6.76mmK3弾がエンジンを撃ち抜き、トラックは急に止まる。
「くそっ!狙撃か!」
「でも、発射音は聞こえなかったぜ。そうか!サイレンサーなんざつけやがって!!」
 トラックから降りて、二人はAK47を構える。

『入学前に、ロシアンマフィアを3つばかり、ブッ潰したのに、まだいるのかよ。ゴキブリじゃあるまいし。』
 ルークはAKを見て、ロシアンマフィアが入手先だとすぐに理解した。
「ぶっ放されたら、たまらんね。さてと…。」
 再び引き金を引くと、4発の銃弾が二人の掌を捉える。

「痛えぇぇぇ!!痛えぇぇぇよぉぉぉ!!」
 強力なストッピングパワーが、強奪犯の手に凄まじい激痛を与える。
「こ、こんなとこいられっかよ…。」
 痛みを必死にこらえながら、一人が逃げ始めもう一人が続く。
「逃げすかよ馬鹿が…。」
 再び発射された4発の弾丸が、ふくらはぎに命中し、犯人は泡を吹いて倒れる。
「ミッションクリア。」
 ルークは狙撃ポイントから、身軽に飛び降り、常識では考えられない速さで犯人のところに行き、応急処置を始める。
 とある、能力を用いて…。

「今回も、派手だな。両手の第2、第3中手骨粉砕。両足の腓骨の3分の1を粉砕し、脛骨の半分を削る。そのショックで気絶。が、応急処置は完璧で、しばらく、警察病院に入院。」
 咥え煙草で書類を見た、射撃と狙撃担当の教官であるジョン・ギブソンは、ミッション成功に対する賞賛と、相変わらずの容赦のなさに対して肩を竦めたい感情をミックスしてそう言った。
「ドイツ武偵法では、殺害対象です。日本なので、随分自重したつもりですが。」
 武偵法では、いかなることがあっても、武偵は犯人を殺すことは認められていない。
 だが、凶悪犯罪が日本より遥かに多い欧州では、武器の強奪やテロリスト、マフィアやギャング等の凶悪犯に対しては、この規定が当てはまらずに、殺害しても、一切、罪に問われない。
 しかし、日本では武偵法9条でも、そう言った凶悪犯は例外だが、それでも、日本の武偵は犯人を殺害することを、極力避ける。
 ルークは、それを考慮して一切の反撃手段、逃走手段を封じて、応急処置を済ませて逮捕し、所轄の警察署に引き渡している。
「まあ、お前さんはベルリン武偵局所属だから、殺害してもどうこうは言われんが、確かに、自重しているな。ま、その方が、こっちも面倒がなくていい。人権団体から、どうのこうのと言われることもないからな。それで、学園生活がこれからという所で、すまんのだがな。コロンビア政府から、直々に依頼が来ている。」
 最後は、かなり言いにくそうにしているギブソンを見て、ルークはだいたいの事情を察した。

「関係書類に目を通して、向こうに返事をします。」
「すまんな…。」
「いえ。では、失礼します。」

「麻薬組織の、壊滅か…。やれやれ。」
 寮の自室の工房で、ルークは書類に目を通していた。
 コロンビアは、政権と左翼勢力との争いが継続している国だが、それ以上に問題なのが、麻薬組織による政治家や裁判所の判事の買収であった。
 麻薬組織自体は、政権獲得に興味はないが、影響力は強く、無視できる存在ではない。
 コロンビア各地の武偵局も、軍と共に撲滅の為に活動しているが、なかなかうまくいっていないのが現状である。
 そこで、世界各地から腕に覚えのある武偵に依頼して、大規模な壊滅作戦を行おうと計画していた。
 その一環で、ドイツで犯罪者を震え上がらせる、ルークにもお呼びがかかっていた。
「凄え報酬だな。1年間、サボっても、進級できるクラスの依頼じゃねえか。」
 依頼によって単位を取るのが、武偵校だが、今回の依頼達成の報酬は破格で、さらに、1年分の単位を修得することができるほどだった。

『さ〜て、どうしたもんかね〜。』
 魅力的な依頼だが、その分、リスクは非常に高い。
 Sランクのルークでも、死亡する危険は少ないとは言えなかった。
「が、やらなきゃ、向こうの麻薬が、日本でも売りさばかれる。ぞっとしないな…。」
 結局、受けることにし、ルークは準備に取り掛かかり、1週間後、コロンビアの玄関ともいえる、エルドラド国際空港に降り立った。

後書き
入学してからも、また事件です。
主人公が、独自に武器や弾丸等を作ることができる設定は、前から決めていましたので、最初から使っています。
今回の話で、焦点を当てたのは、武偵法9条です。
緋弾のアリアを初めて知ったのは、アニメででしたが、後に、原作を読んで、正当防衛でも犯人の殺害を禁ずる武偵法9条には、首を傾げました。
相手を逮捕しないと報酬が貰えないから、殺さないというのは話が別ですが、例外があるとはいえ、正当防衛も認められないという設定には、「ちょっとな〜。」と思いました。
そこで、「他国の武偵局に登録している武偵には、適用されない。」という設定を付け加えて、話を書いていこうと思った次第です。
現実の日本でも、警察が銃を使うと、マスコミは物凄く批判的に書きます。
どうみても、使用しないと警察官が死んでいた可能性があろうとも、暴走車を止めようとしてもです。
専門家に、銃を使わずに済んだ方法を聞いて記事に載せるなら話は別ですが、それもしない。
そういうことがあるからか、私はマスコミには行為は全く持てません。
ひょっとしたら、それも影響しているのかもしれませんね。




緋弾のアリアXIII (MF文庫J)
メディアファクトリー
2012-08-23
赤松中学

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 緋弾のアリアXIII (MF文庫J) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



緋弾のアリア (6) (MFコミックス アライブシリーズ)
メディアファクトリー
2012-05-23
こよかよしの

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 緋弾のアリア (6) (MFコミックス アライブシリーズ) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



図説 銃だもの―拳銃編
幻冬舎コミックス
銃ドットコム

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 図説 銃だもの―拳銃編 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



図解 ガンファイト (F-Files No.034) (F‐Files)
新紀元社
大波 篤司

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 図解 ガンファイト (F-Files No.034) (F‐Files) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル






ブログ村のランキングに参加しております。
来てくださった方は、よろしければクリックをお願いいたします。
励みになりますので。

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ

相互リンクはいつでも大歓迎です。
リンクをしてくださる方は、コメント欄にお書き下さい。
リンクの設定をした後に、お知らせします。

目次へ戻る。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
ブログランキング・にほんブログ村へ
緋弾のアリア−Another DA− Bullet02 セカンド・ミッション cogito,ergo sum/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる