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zoom RSS 機動戦士Zガンダム〜ネオ・ジオン戦役〜 第5話 アーガマの実力

<<   作成日時 : 2011/10/14 19:37   >>

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「左舷から、敵MS接近。数6。」
「機種は?」
 トーレスが、ライブラリから機種を割り出そうとするが、該当する機種はなかった。
「機種不明。新型と思われます。」
「ヤザン中尉達なら、大丈夫だと思うが…。」

 そのヤザン達は、6機のズサ隊と交戦していた。
 針鼠のように、全身にミサイルを装備したズサは、一斉にミサイルを発射する。
「こっちが、何の備えもしてないとでも、思ったのか?甘いぜ!」
ラオプフォーゲルの両肩のハードポイントには、大型ミサイル2発が搭載されている、キャニスターを装備していた。
 その内の一発が、発射されると、ミサイルのカバーが外れて、中から小型のミサイルが大量に発射される。
 それらが、ズサが発射したミサイルを撃ち落とす。
「ちょっと、奇襲をかけたからって、いい気になってんじゃねえよ。」
 ヤザンはビームライフルで、ズサを1機、撃墜する。
 アマデウスと、アランもそれぞれ1機ずつ、ズサを撃墜する。
「隊長、3機がアーガマに向かいました。まずいですよ。」
 アマデウスが、ヤザンに通信を入れる。
 だが、ヤザンは少しも慌ててはいなかった。
「心配する必要はねえよ。エレオノーラなら、問題ねえ。俺達は、舐めた真似してくれた、母艦を沈める。ついてこい。」

「ラオプフォーゲル隊、3機を撃墜。しかし、3機がこちらに向かってきます。」
「ラオプフォーゲル隊は、どうした?」
 トーレスの報告を聞いて、ブライトはヤザン達の動きを、訊ねる。
「敵母艦に向かいました。」
「少尉なら、支える事が出来ると判断して、自分達は母艦を沈めに行ったか。」
 ブライトは、すぐにヤザンの考えた事に気づく。
「左舷回頭90度。砲撃戦用意。エレオノーラ少尉頼むぞ。」
「了解。」
 ビームライフルとハイパーバズーカを構えて、周囲の気配を少しでもはっきりと感じ取ろうと意識を集中する。

『いた…。』
 まだ、センサーの範囲外だが、エレオノーラには3機のズサの位置がはっきりと解った。
「アーガマを沈ませはしない…。」
 メインスラスターとサブスラスターを、絶妙に使いこなして、ビームライフルとハイパーバズーカで、弾幕を張る。

「何!!」
 3機のズサの指揮を取っていたパイロットは、自らビームライフルから伸びた光の槍に突っ込んで、機体ごと爆散した。
 あるパイロットは。ハイパーバズーカの散弾が、ミサイルに直撃して連鎖的に爆発して、その中に飲み込まれた。
「な、何だ!?何が起こってるんだ!!」
 残ったパイロットは恐怖した。
 まるで、自分達の位置が解っていたかのような攻撃に、思えた。
「じゃあ、俺の事も…。」
 考えている間に、そのパイロットはビームライフルの直撃を受けて、機体ごと爆散した。

「す、凄い…。」
トーレスが、適度な温度に保たれているはずのブリッジで、冷や汗を流していた。
「改装されたとはいえ、これが、Mk.Uか。今更ながら、凄いものだな。サイコミュというのは。」
 ブライトは一年戦争時にも、サイコミュ搭載のMAを見た経験があるので、その性能は良く知っているが、驚かずにいられなかった。
「こちら、Mk.U。エレオノーラです。敵機全機撃破確認。以後も、警戒を続けたいと思いますが、よろしいでしょうか?」
「ああ、頼む。」
「了解。」
 ブライトとの通信を終わらせると、再び、エレオノーラは周囲を警戒し続ける。

「アーガマに向かったズサ隊。全滅した模様。」
「何!?」
 グラントが、驚きのあまり、シートを立つ。
「こちらに先発した、3機を抑えに回ったズサも、やられた…。という事は…。本艦は、丸裸同然…。」
「敵MS、いや、MA接近してきます!」
「全砲門開け!!何としても、落とすんだ!!」
 レンドラの全砲門が、ラオプフォーゲルを落とそうと、砲撃を開始する。
「落ちな!!」
 キャニスターに残っていた、大型ミサイルが発射され、ビームライフルと、機首連装ビームキャノンがあちこちに撃ちこまれて、レンドラは撃沈される。
「うっし。戻るぞ。」

「レンドラが…。ならば、このマシュマーが、アーガマを落とすまで!」
 通信でレンドラが撃沈された事を知ったマシュマーは、ズサを駆り、Zに向かう。
「そんな所にいたら!」
 カミーユのメガ・バスター・ランチャーの射線には、マシュマーのズサとガザD、そしてエンドラがいた。
 放たれた強力な、光の槍は、マシュマー機を掠め、ガザDを飲み込み、エンドラの右舷に直撃していた。
 マシュマーのズサは、直撃こそ免れていたものの、とても戦える状態ではなく、ろくに動きもしなかった。
「くそっ、動け!動かんか!!」
 マシュマーは操縦桿を必死に動かすが、ぴくりとも反応しない。

「ほう。やるな、カミーユ。私も試させてもらおう。新しい百式の性能とやらを。」
 2機のガザDが、編隊を組み、百式を狙う。
 百式。
 正確には百式改だが、両腕にメガ粒子砲、腰部に連装グレネードランチャーが追加され、クレイバズーカにはビームライフルが追加され複合兵装となっている。
 ライフルも、出力を強化されたロングビームライフルになっており、さらに操縦系に限るが、サイコミュが搭載されており、また、コックピットブロック自体が、周囲の脳波を感じ取る一種のセンサーとなっている。
 強化された百式は、クワトロの感覚をいつも以上に鋭くしている。
 右から迫る、ガザDにはビームライフル。左から迫るガザDには、左腕のメガ粒子砲を発射し、同時に撃墜していた。
「成程、たいした性能だ。それにこのシャープな感覚。実戦だとなお鋭く感じるな。」
 百式に搭載されているサイコミュは、カミーユのZ、エレオノーラのMk.U、フォウのMk.Vにも搭載されている。

「終りよ。」
 迫ってくるガザDを、フォウは巧みに機体を操りながら、肩部のムーバブル・シールド・バインダー内蔵ビームキャノンで、2機同時に撃破していた。

「くそっ!今日は屈辱に耐えねばならんか!!」
 マシュマーはコックピットブロックを脱出させる。

「敵MS部隊全滅。前方の敵艦は、本艦の進行方向を避けるコースを取りました。」
「構うな。今はグラナダに向かうことが先決だ。MS隊に帰還命令を出せ。」
「了解。MS隊直ちに帰艦せよ。」

「いよう。お疲れ。」
 ヤザンが、カミーユに声をかけてくる。
「あ、お疲れ様です。」
 ヤザンは、正式にアーガマのクルーになってから、積極的にカミーユに声をかけていた。
 様々な因縁があるだけに、自分なりに距離を縮めようとしているのかもしれない。
「で、どうよ?」
「どうって、何がですか?」
「あの、大砲だよ。したんだろ?試し打ち。」
「メガ・バスター・ランチャーですね?凄かったですよ。ちょっと触れただけで、MSは行動不能。直撃を受ければ、それで終わり、射程内にいれば、巡洋艦クラスでも、無視できないダメージを与えますからね。」
 ヤザンにそう答えて、ロッカーに向かう。
「だから、顔色良くないな。戦争だからって、割り切れねえか。それでいい。」
「え?」
 予想外の答えに、カミーユはヤザンの顔を見る。
「ある程度は割り切らなきゃ、ならねえ。戦う以上はな。けど、完全に割り切ると、よほど、出来た人間でない限り、俺みたいになるぞ?それは、御免だろ?」
 そう言って、ヤザンはカミーユの肩を、ポンと叩く。

「恐ろしいものだな…。」
 ブライトがラウンジに入ってきた時、座っていたクワトロが、ぽつりと呟いた。
「どうした?大尉。」
 怪訝そうに、ブライトが訊ねる。
「サイコミュだよ。百式に乗っていると、時々怖くなる。自分の感覚が鋭敏になりすぎてな。一年戦争の時は、そんな事はなかったのだがな…。」
 ア・バオア・クーで、ジオングを駆って戦っていた時は、むしろ高揚感が精神を支配していたのに、今、自分の精神を支配しているのは、怖さだということに、クワトロは驚いていた。
「それほどか?あの、サイコミュシステムは?」
 コーヒーを買いながら、ブライトはクワトロに訊ねる。
「コックピットブロック丸ごと、周囲の敵の脳波を感じるセンサーだからな。次の相手の手が瞬時に読める。カミーユはさらに凄いぞ。」
「メガ・バスター・ランチャーのテストか?偶然だろう。」
「違うな、キャプテン。あれは、あの新型とガザタイプ、それに後方の敵艦の存在を即座に感じ取り、射線上に入る位置に、素早くポジションを取ると同時に、撃った。その結果があれだ。」
 他の人間が言うなら、ブライトも信じなかったろうが、クワトロが言うとなると話が別だった。
 何しろ、自分の目の前にいるのは「ジオンの赤い彗星」こと、シャア・アズナブルだからだ。

「カミーユは怖さを感じているのか?」
 気がかりになって、ブライトがクワトロに訊ねる。
「感じているよ。ヤザン中尉が言っていた。顔色が優れないと、それに…。」
「それに…。」
 何か意味ありげなクワトロの口調に、ブライトが僅かに首を傾げる。
「他言無用に願いたいが、フォウ少尉がさっき、カミーユの部屋に入った。しかも、これが最初ではない。Zの改装が終了してから、度々だ。」
「まさか…。」
 その先を言わないように、ブライトはコーヒーを口にした。
「私達二人の予想が、当たっていたとしてもだ。それで少尉とカミーユ、互いが支え合えるのならば、それでいいのかもしれん。こればかりは、我々が口をさしはさむような領分ではないし、理屈で、いい、悪いが、決められる事ではないからな。」
 ファは辛いだろうが。そう言って、クワトロは自分の部屋に戻って行った。
 1人、ラウンジに残ったブライトは、溜息をついてコーヒーを飲み干すと、ブリッジに戻った。

 ブライトとクワトロの話題になっていた、カミーユとフォウは、ベッドの上で唇を重ねていた。
 周囲には、二人の衣服と下着が、散乱している。
「フォウの唇って、何か、甘い。」
 カミーユが、そっとフォウの唇を撫でる。
「そう感じるのは、カミーユだけだと思うわよ。男の人は、唯一人、そういう女性に出会うのかもしれないわね。」
 程良い大きさと形のいい胸の心臓の当たりに、カミーユを優しく抱きしめながら、フォウは愛おしげに言う。
「こういうのを、好きを通り越した、愛してるって、言うのかな?」
「かも、しれないわね…。」
 孤児であるフォウ。
 両親の仲が、冷え切っていたカミーユ。
 互いに恋が愛に変わった時の話など、聞いた事が無いので、自分たちなりに答えを持ち合わせていなかった。
 やがて、ベッドのマットが軋む音がすると、フォウのあえぎ声が聞こえてきた。

後書き
マシュマーの奇襲作戦ですが、物の見事に失敗です。
2隻で半包囲という発想は悪くありませんが、搭載しているMSはワンオフ機ばかりで、パイロットは歴戦の猛者ばかり。
グリプス戦争で幾度も死線を越えてきた、アーガマの実力は半端ではありませんからね。
フォウとカミーユの関係ですが、フォウが生き残ってエゥーゴに参加していれば、いくところまでいっていたと思いますので、そういう関係にしました。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんな話を待ってました!僕もカミーユ&フォウが大好きで、本放送時にあの悲恋が、とにかく悲しかったので、某スパロボでは、この二人のカップリングで楽しんでました(笑) 続きを楽しみにしていますね(o^-')bでは又!
タケゾウ
2012/05/09 18:27
タケゾウさん。
コメントありがとうございます。

>こんな話を待ってました!
 そう言っていただけると、凄くうれしいです。
 切っ掛けは、劇場版の終わりと、フォウとカミ
 ーユのカップルが好きな事なんですけど、同じ
 ような方がいると嬉しい限りです。

>続きを楽しみにしていますね(o^-')bでは又!
 現在、随意、執筆中です。
 楽しんでいただけますよう、頑張っていますの
 で、お喜びいただければ幸いです。
CIC担当
2012/05/11 12:53

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