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zoom RSS 機動戦士Zガンダム〜ネオ・ジオン戦役〜 第4話 マシュマーの強襲

<<   作成日時 : 2011/10/07 21:02   >>

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「百式、Z、Mk.V、着艦。」
 修理が完了したアーガマは、一路グラナダを目指していた。
「よし。各機収容。整備に入れ。」
「了解。」
 帰艦した3機には、アストナージ達、アーガマの整備士達がそれぞれ指示された機体の整備に入る。
「どうだ、カミーユ。改装したZには、もう慣れたか?」
「慣れましたけど、パワーがありすぎますね。スラスターの推進力も大分アップしてますから、扱うのは結構大変ですよ。サイコミュを組み込んでますから、機体の反応速度もかなり早くなっていますけど、調整が済んでからは、そっちには慣れましたよ。」
 コックピットから出て、デッキからロッカーに向かいながら、そう答える。
「まあ、地球では、ホバリングが可能な位だからな。もう、2、3回したら普通に扱えるようになるだろう。カミーユはMSの操縦にはニュータイプだという事を差し引いても、才能があったからな。」
 クワトロが百式から出て、カミーユ達に追いつく。
「そういえば、Jr.MSの優勝者でしたしね。」
 アストナージが、思い出したように言う。
「あ、それ、私も聞いた。」
 フォウが会話に交じってきた。
「へえ、何時?」
「カミーユとの、ファーストキスの時。」
「フォ、フォウ!」
 カミーユが、赤くなる。
「ったく、こんな可愛い彼女作りやがって、隅に置けねえなっと。」
 そう言って、アストナージは整備の指示を出しに行く。

「おう。戻ってきたか。ちょっと、ブリーフィングルームに来てくれ。」
 ヤザンが、カミーユ達に声をかける。
「何か、あったか?」
「いや、何かあったかってわけじゃない。ま、ちょっとした話し合いだな。」
 カミーユとクワトロは、互いに顔を見合せながら、ヤザン達とブリーフィングルームに向かう。

「ファを戦列に加えるか。か…。」
「ああ、百式、Z、Mk.Vで編隊を組むのが、最近普通になっただろう?ラオプフォーゲル隊は俺とアマデウスとアラン。するとMk.Uは単独行動になる。これはちょっとまずいと思ってな。」
 かつて、野獣とサラに評されたが、部下や同僚の事を気遣う一面を持つのが、ヤザンである。
「一応、マハトが2機あるから、どちらかをファの機体にして、チームを組ませるのも手だが、カミーユはどう思う。」
 カレイジャスでの補給で、ネモの後継機である最新の量産型MSマハト2機を受領したが、パイロットがおらず、メンテナンスベッドに寝かされたままになっていた。
 ここでシンタとクムは引き取られている。
「ファはパイロットとして、確かに成長していますけど、エレオノーラとは技量に差がありすぎますからね。そこが不安なんですよ。」
 エレオノーラも強化人間であり、フォウほどではないが、MSの操縦技術は、平均的な水準を大きく上回る。
 ファのパイロットとしての技量は、成長したと言っても、平均にどうにか届いている程度である。
「サポートに徹していれば、大丈夫じゃないでしょうか?」
 アマデウスが提案する。
「いや、そううまくいかない可能性も、高い。」
 アレンが端末を操作して、記録を呼び出す。
「全体の連携を無視して、突発的に行動する傾向が高い。感情をむき出しにし過ぎだ。正直に言って、パイロットには向かないと思うよ。」
 アレンの言う事を聞いて、カミーユは今までの事を思い出すと、渋い表情になる。
 確かに、その通りである。
「好き勝手にやられたら、正直言って、周りがとばっちりを食う。それなら、俺はMSに乗せるのは反対だ。部下や同僚の死を見るのは、いい気分はしないんでね。」

「さて、フォウ少尉とエレオノーラ少尉は、どう思うね?」
 クワトロは、二人に訊ねる。
「ある程度、訓練を積ませる。その後、テストして、判断。不合格の場合には、二度とMSに乗る事を禁止する。これでどうでしょうか?」
 フォウが、ファをMS隊の一員として認めるかどうかについて、提案する。
「私も、それがいいと思います。確かに問題行動は少なからずありますが、それなりに実績もありますから。」
 エレオノーラも、フォウの提案に賛成する。
「よし、後はキャプテンに話しておこう。」
 クワトロが、ブリッジに向かう。

「組立てが終わったと、聞いたが。」
 エンドラのMSデッキでは、1体のMSが組み立てを終えて最終調整を済ませていた。
 AMX−102 ズサ
 全身に多数のミサイルを装備した中距離支援を主眼とした機体だが、ビームサーベルも装備しており、白兵戦にも対応する。
「補充要員は?」
「は、すでに。」
 副官のゴットンが、補充要員が到着した事を伝える。
「よし。1時間後に、アーガマに総攻撃をかける。ガザ隊の指揮は私が直接取る。ゴットン、お前はエンドラの指揮を頼む。」
「はっ!」
『見ていろ、アーガマ。先のような戦いになると思うなよ。』

「なるほどな…。」
 カミーユ達の話し合いで決定した事を、クワトロがブライトに伝えると、ブライトは納得したように頷いた。
「私も、賛成だ。訓練期間、内容、テストについてもそちらに任せる。ただ、できるならば、早くしてほしい。アクシズが動いているとなると、1機でも出撃できるMSが欲しいからな。」
「了解した。」
 クワトロはブリッジを出る。

「で、物になると思います?ファは。」
 トーレスがブライトに訊ねる。
「努力は認める。メタスで、それなりに戦果をあげているからな。ただ、それと適性は別の問題だ。」
 ブライトは、暗に無理ではないかという。
「後は、訓練次第か。」
 キースロンが、興味深そうに言う。

「訓練ですか?」
 医務室を手伝っていたファは、いきなりの申し出に少し戸惑った。」
「ああ、それで君を正パイロットとして認めるかを、決める。無論、断る事も出来るが。」
「いえ。是非ともお願いします。」

「よ〜し、行くぞ。曹長、マハトのマニュアルは読みこんだな?」
「はい。操作には問題ありません。」
「よし、訓練開始だ。ラオプフォーゲル、出るぞ。」
「ファ・ユィリィ。マハト、出ます。」
 2日後、ヤザンが教官になり、訓練が始まった。

「どうした?機動が甘いぞ。ただ真っ直ぐに、飛んでいればいいわけじゃない。
各部のスラスターとAMBAC機能を、キチンと連動させないと、動きが大味になって、ただの的になるだけだ。」
「す、すいません。」
「もう一回だ。よく見てろ。」
 ヤザンが搭乗しているMSは、MSA−008 ラオプフォーゲル。
 カラバから送られた、アムロの専用機である、MSK−008 デイジェのデータを元に、メタスを参考にした可変機構を採用して開発された、量産型可変MSである。
 変形時は、全てのスラスターが後方に向くので、優れた加速性能と機動性を誇る。
 その性能は、かつて搭乗していた、RX−139 ハンブラビの数段上である。
 ヤザンは、再び手本を見せる。
 しかし、ファはなかなかうまくいかずに、細かな部分で無駄が目立つ。
『こりゃ、物になるのは無理かもな…。』
 高速機動の基本でこれだけ躓いていると、ヤザンとしては、望みはないのではないかと、思えてくる。
「よし、今日はこれまでだ。帰艦するぞ。」
「了解。」
 コックピットの中で、ヤザンは渋い表情をしていた。

「難しいか…。」
「高速機動の基本で、あれだけ躓いていると、望み薄かもな。」
 ヤザンが訓練データを、クワトロに渡す。
「マハトは、ネモを参考にしながら、完全な新規設計で全般的に性能がアップしている。が、ネモやメタスを一応使いこなしているから、いけるのではないと思ったが、考えが甘かったか。」
 データを見ながら、クワトロは顎に手を触れて考え始めた。
「まだ時間は残っています。とりあえず、1週間やってテストの結果で決める事は、変わらないわけですし、もう少し、長い目で見て見ましょう。」
 エレオノーラがそう言った時、艦内に警報が鳴る。

「敵艦1隻、本艦に接近、先日と同型艦です。MS隊の発進を確認。数6。」
「総員、第一戦闘配備、MS隊発進用意。」

「やれやれ、こういう時は勘弁してほしいぜ。」
 ヤザンがうんざりして、頭をかく。
「その気持ちは、敵にぶつければいいさ。行くとしよう。」

 ブリーフィングルームを出ると、ロッカーに行こうとするファがいた。
「君は、ここで私達の戦いを見て、少しでも学んでおくんだ。先日は3機撃墜したが、幸運はいつまでも続きはしない。いいな。」
クワトロはそう言って、皆と共にロッカーに向かった。
 1人残されたファは、まだパイロットとして1人前とは見られていない事を、痛感していた。

「カミーユ、ちょうどいい機会だから、メガ・バスター・ランチャーの実戦テストをしておけ。折角の新装備だ。使えるか、見ておく必要がある。」
 百式に新たに装備された、ビームライフルとの複合兵装である、コンポジットクレイバズーカを腰部マウントラックに装備して、クワトロはカミーユにテストを促す。
「了解。」
 カミーユは、ハンガーのウェポンラックにマウントされている、巨大なビームキャノンをZに持たせる。

「MS隊、発進準備整いました。」
「よし。それにしても、妙に隕石が多いな。この辺りは、以前にも通った事があったが、こんな感じだったとは思えないが…。」
 少し考えて、ブライトは決断を下す。
「ラオプフォーゲル隊と、Mk.Uは待機。罠の可能性がある。ヤザン中尉。何があるか解らん。いつでも備えられるように、準備しておいてくれ。」
「おう。了解だ。」
 ヤザンは、野獣の如く荒々しいだけでなく、変化する事態に対応できる柔軟さがある。
「エレオノーラ少尉は、アーガマの直衛を頼む。」
「了解しました。」
 エレオノーラは、ハイパーバズーカを左手に持たせながら、応える。

「MS隊発進。」
 ブライトが、命令を出す。
「クワトロ・バジーナ。百式、出る。」
 カタパルトが百式を、宇宙に飛び立たせる。
「じゃあ、カミーユ。お先に。」
 Mk.Vもハイパーバズーカを、持ってきていた。
「ああ。気をつけて。」
「ありがとう。ガンダムMk.V、フォウ・ムラサメ、出ます。」
 Mk.Vが、百式の後を追うように、カタパルトから飛び立つ。

「カミーユ、メガ・バスター・ランチャーは、スペック通りなら、敵艦のヴァイタル・パートに直撃すれば、撃沈できるが、無理はするな。追撃不能なだけのダメージを与えればそれでいい。」
 ブライトが、あくまで敵を振り切る事を最優先しろと指示を出す。
「了解です。Zガンダム。カミーユ、行きます。」

「ダミー隕石からの映像です。主力と思われるガンダムタイプ3機は、エンドラに向かいました。」
「よし、かかったな!我々は、目の前の3機を抑える。エンドラは射程距離に入り次第。砲撃開始。レンドラは、ダミー隕石を一機に爆破させろ!」
 マシュマー率いるMS隊は、さらに、スピードを上げる。

「敵MS部隊、クワトロ大尉達と間もなく接触します。」
 その瞬間、ダミー隕石が一斉に爆破される。
「急速退避!少しでも、距離を離せ!ラオプフォーゲル隊、Mk.U、緊急発進。」
「了解。ラオプフォーゲル隊、緊急発進。」

「やってくれるぜ!アクシズの野郎共!ラオプフォーゲル隊、出るぞ!」
 ラオプフォーゲル3機が、緊急発進する。
「少尉、アーガマの直衛、頼んだぞ。」
「了解です。ガンダムMk.U、エレオノーラ出ます。」

「ズサ隊、発進。レンドラと半数で、敵を押さえつける。残り3機は、アーガマを沈めろ。マシュマー様がガンダムを引きつけてくださっている、この好機。決して、逃すな!」
 艦長のビル・グラントが、レンドラのブリッジで檄を飛ばす

後書き
やはり、百式の発進シーンはいいですね。
百式の改良版の設定を考えた理由は、これでした。
さて、戦力不足というのは、困ったものです。
戦力の大半を失ったエゥーゴでは、カミーユ達がいるアーガマは、主力と言っていいでしょう。
できれば、もう少し、規模が大きければなあと思うお偉方もいると思います。
アーガマも、パイロットは1人でも多く欲しい。でも、適任者がいない。
ファは実戦に出すのは、ちょっとな。というレベルですからね。
しかし、悩んでいても敵は攻撃の手を緩めません。
マシュマーの罠は、アーガマを餌食にできるでしょうか?

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