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zoom RSS コードギアス二次小説 OTHER TURN02 御前 試合

<<   作成日時 : 2009/02/13 21:55   >>

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「えっ?御前試合の相手って、俺なのか?」
「そう聞こえなかったとしたら、今すぐ軍医を呼んであげましょうか?ナイトオブス
リー。」
 神聖ブリタニア帝国の帝都、ネオウェルズにある帝国の中枢のブリタニア宮
の一角、イルバル宮の執務室で、皇帝首席秘書官ベアトリス・ファランクスは、
目の前にいる
長身のラウンズの一人に、皇帝臨席の御前試合の相手をするように言い渡し
た。
「御前試合ねぇ…。」
 ナイトオブスリー、ジノ・ヴァインベルグは三つ編みにしている自分の髪を指に
絡めながら、少し考え込んだ。
「相手は、あいつだろ?必要ないんじゃないのか。実力はコーネリア殿下のお
墨付きだぜ?」
 ベアトリスの表情を探るように、ジノは顔を見る。
「それは私も聞いているわ。でも、新たに加わったラウンズの技量を陛下の御
前で披露するのは、ナイト・オブ・ラウンズの慣習よ。忘れたわけではないでし
ょう。」
「まあ、俺もやったしなあ…。ノネットを相手に。」
 ラウンズの一人に加わった頃を思い出しながら、ジノは呟いた。
「この試合で、衆目にラウンズに相応しい技量を知らしめて、本当にラウンズに
なったと言える。いいわね?」
「へいへい…。」

 ナイト・オブ・ラウンズ。
 選び抜かれた12人で構成される、皇帝直属の騎士団である。
 と言っても、常に12人で構成されているわけではなく、空席も幾つかある。
 相応しい実力を持ったものだけが、ナイト・オブ・ラウンズの称号を授けら
れ、専用の軍服を身に纏う事を、許される。
 現在は、ナイトオブツー、ナイトオブファイブ、ナイトオブセブン、ナイト
オブイレブン。
 この4席が空席となっている。
 つい最近、ナイトオブセブンの席が埋まった。
 その席に着いた騎士の名を、枢木スザクという。

「ナンバーズ出身で異例の出世を遂げた事が偶然で無い事を、知らしめるのは、
本人の為にもなるのよ。理解できるでしょう?」
「まあ、そりゃなあ…。貴族や他の騎士たちも、表立って文句は言えないだろう
しなあ…。」
 ジノは、名門ヴァインベルグ家の出身である。
 と言っても、四男でほとんど分家で過ごす事が多かった。
 それでも、貴族社会がどのような所か、うんざりするほど良く解っていた。
 あるいは、軍人の道を選んだのは、それ故かもしれない。

「御前試合ねぇ…。」
 執務室のマホガニー製のデスクに足を乗っけて、ジノは天井を眺めていた。
「相手は、あの枢木スザクなんだよな…。」
「一人で、セウタを地獄に変えた男…。」
 執務室に一人の少女が入ってきた。
 露出度の高い、ラウンズ専用の軍服。
 淡紅色のマント。
 ナイトオブシックス、アーニャ・アールストレイムである。
「ヴァルトシュタイン卿からは、俺も聞いているよ。御前試合なんて、必要ないと
思うけどな〜。」
 北アフリカにある、EU軍の重要な戦略拠点セウタは、一ヶ月前のブリタニア
軍の攻撃で、陥落している。
 その際に、多大な功績を立てたのがスザクだ。
 敵本隊を足止めする間に、スザク自身が別働隊となって、セウタにあるEU軍
の要塞を、撃破。
 その際、要塞から出てきたナイトメア部隊を部下に任せて、スザクは単騎で
要塞に突入。
 幾たびのブリタニア軍の攻勢を跳ね除け続けた、セウタの要塞を火の海にし
て地獄に変えたのが、当時大佐であったスザクであった。
 後に残ったのは、瓦礫とナイトメアの残骸の集積場と化した、嘗てのセウタの
要塞であった。
 その際、本隊を指揮していたのがラウンズ最強の騎士、ナイトオブワン、ビス
マルク・ヴァルトシュタインである。当時の攻略作戦を立案したのは、スザクであ
る事も聞かされていた。

「相応しい実力を持っているのと、貴族達の嫉妬は別問題…。」
「それ位、解ってるって。まあ、いいか…。手合わせはしてみたかったからな。」
 やる気になったジノが、自分のナイトメアの整備の様子を見に行く。

「御前試合ですか…。」
「ええ、ラウンズとしての実力を、陛下にお披露目する機会でもあるの。」
「プラス、不満を持っている貴族たちを、黙らせる機会でもあるね。とにかく、頑
張ってね〜。」
「解りました…。」
 スザクは、シミュレーターでの訓練を開始した。
「さて、どうなるかね〜。幸いにも、相手はナイトオブスリー、ジノ・ヴァインベルグ
卿だそうだよ〜。」
「あの、ヴァインベルグ卿ですか。名門ヴァインベルグ家の一族で、17歳の誕生
日に、ナイトオブスリーになった屈強の騎士である、あのヴァインベルグ卿なんで
すか?」
「セシル君。落ち着きなよ。ヴァインベルグ卿が相手なのは、ある意味ラッキーな
んだよ。差別主義とは無縁の方だとは聞いているでしょ。上手くいけば、友人関
係が築けて、スザク君も少し変わるかもしれない。ラッキーだって言ったのはそう
いう意味だよ。」
「確かに…、そうですね…。」
 ロイドの言葉に、セシルが頷く。
「まっ、僕としても、陛下の御前で、スザク君とランスロットの力を周囲に見せる
事が出来るのは、嬉しいしね。」
「負けるとは、思っていらっしゃらないんですか?相手はあのヴァインベルグ卿
ですよ。」
「負けると思っているのかい?スザク君とランスロットが。」

 そして、御前試合の日になった。
「んじゃ、アーニャ。陛下の警護はきっちりしてくれよな。ヴァルトシュタイ
ン卿がいるからって、サボるなよ。」
「ジノとは違う…。仕事はきちんとやっている。」
 そう言うと、皇帝の席に歩いていく。
「それじゃ、いきますか。」
 パイロットスーツ姿のジノが、自分のナイトメアの元に歩いていく。

「これより、ラウンズによる御前試合を開始する。両者前へ。」
 ベアトリスの声が、コロッセオに似た試合会場に響く。
「まずは、ナイトオブセブン、枢木スザク子爵。搭乗機ランスロット。」
 白と金で塗装された、優美でまさにナイトメアの理想の一つの到達点のよう
なフォルムのランスロットが、空から降りてくる。
 コックピットから出たスザクは、シャルルに向かって恭しく礼をする。
 変わらない冷徹な表情を見て、周囲の貴族達は一斉に顔が青ざめた。
 しかし、シャルルは静かに頷いただけだった。
「次に、ナイトオブスリー、ジノ・ヴァインベルグ子爵。搭乗機トリスタン。」
 しかし、トリスタンと呼ばれるナイトメアは一向に現れなかった。
 その時、見たことも無い戦闘機が猛スピードで、試合会場に向かってくる。
 地面すれすれで静止したその戦闘機は、変形してナイトメアとなる。
 可変型ナイトメアフレーム、トリスタン。
 ジノの愛機である。
「へえ、あれが噂のトリスタンか。変形もスムーズだし、いい機体だね〜。」
「可変型は基礎フレームが複雑になりますから、設計も難しいんですよね。見
事な機体ですね。」
会場に設けられた席から、ロイドとセシルはトリスタンを見ていた。
 やがて、コックピットから出たジノは、恭しくシャルルに向かって礼をする。
 陽気で人当たりのいいジノは、貴族達だけでなく、市民からの人気も絶大だ
った。

「両者、構え!」
 ランスロットは背中の剣2本を、トリスタンは主翼に格納されていた、鶴嘴上の
刃がついた、短い2本の槍を繋げる。
 御前試合では、火器の使用は禁止されている。
 白兵戦用の武装とスラッシュハーケンも、対衝撃コーティングが施されている。
 ただ、ラウンズのナイトメアの中には、火力重視の機体もある為、その際に
は、限定的であるが、模擬弾を使用した火器の使用が許可される。
 故に、ランスロットが使える武装は、長剣とスラッシュハーケン。
 奇しくも、トリスタンが使用できる武装も、槍とスラッシュハーケンである。
『相変わらずだな。あの目は…。』
 凍てつき、感情がないかのような、スザクの視線をジノは思い出していた。
「さて、お手並み拝見といきますかね。」
 ジノはトリスタンのコックピットの中で、面白そうに呟いた。
「始め!」
 ベアトリスの声で、御前試合が始まった。

 ランスロットが長剣の突きを繰り出すと、ジノはトリスタンの槍の穂先でそれを
受け止める。
「さすがに、速…。」
 言い終わらないうちに、もう片方の長剣がトリスタンを狙う。
 反対側の穂先で、ジノはどうにか防いだ。
「いきなりこれかよ。」
 コックピットの中で、ジノはスザクの技量に舌を巻いた。
「だが、ここまでなら読める。次は…。」
 ジノの読み通り、スラッシュハーケンが襲い掛かる。
「そう簡単に、いくとは思うなよな。」
 トリスタンの頭部を狙ったスラッシュハーケンを、かわす。
「それじゃ、まずは一ポイント目をいただくか…。」
 一旦距離を取ったトリスタンが、槍を構えてランスロットに襲い掛かる。
「もらった!!」
 ジノは、確実にランスロットを捕らえたかに思ったが、ランスロットは身を
低くしてかわしながら、すれ違い様にトリスタンの衝撃センサーパッチに長剣を
当てて、ポイントを先取する。
「やってくれるな。」
 ジノは呟きながら、間合いを取り直す。

 御前試合の勝敗は、相手の機体の衝撃センサーパッチに攻撃を命中させて、
ポイントを5つ取った方が勝者となる。
 制限時間内にポイントが足りなかった場合は、より多くのポイントを取った方が
勝者となる。
 同数の場合は、協議の結果決まる。

「だが、勝負はこれからだ。」
 ジノはトリスタンを駆り激しく打ち込むが、スザクは長剣を駆使して悉く防ぎ、
逆に僅かな隙を見出すと、そこに容赦なく打ち込む。
 その一つが、トリスタンの脇腹のセンサーパッチを捉え、スザクが2ポイント目
を得る。
 連続ポイントに、観客はざわつき始める。
 ラウンズでも、屈強の騎士と謳われるジノが、劣勢に立たされている。
 このようなことは、誰も予想していなかった。
 彼らの予想と期待は、スザクの惨めな敗北だった。
 だが、その期待がいまや音を立てて崩れようと、している。

「ほう、やりおるわ。ヴァインベルグを劣勢にするとはな。」
 皇帝用の席で試合を見ていたシャルルが、面白そうに呟いた。
「ですが、ナイトオブスリーとて、このままでは終わらないでしょう…。」
 ベアトリスの言葉通り、連続してポイントを奪われたジノのトリスタンは、動きが
格段に鋭くなり、スザクも時として防御に徹する事があった。
 だが、ジノは一向に隙を見出す事が出来ないでいた。
『崩れない…。何て奴だ・・・。』
 観客達にはジノが押しているように見えたが、攻撃はスザクの鉄壁の防御に
全て阻まれ、攻めあぐねたジノは焦り始めていた。
 その時、初めてジノは隙を見つけた。
『貰った!!』
 間髪いれずに突きを繰り出すが、それはスザクの罠だった。
 突きをかわす際に、半円状の軌道でトリスタンの背後に回り、スザクは3ポイ
ント目を取る。
『こりゃ、本気にならないと、やばいな…。』
 ジノの表情から余裕が消え、獲物を見つけた猛獣のそれになった。

「凄い…。あのヴァインベルグ卿から、3ポイントを連続で取るなんて…。」
「だから、言ったでしょ。スザク君とランスロットが負けると思うのかい?って。」
 驚くセシルとは対照的に、ロイドは当然という表情をしていた。

『あのジノから、3ポイントを連続で取るか。』
 ビスマルクは軽く驚いた表情で、ランスロットを見ていた。
 ラウンズ筆頭であるナイトオブワンである以上、他のラウンズの技量は、勿
論把握している。
 ジノをここまで苦戦させる相手は、そういないと、ビスマルクは考えていた。
『面白い男だ。枢木スザク。』
「ほう、なにやら楽しげではないか?ビスマルク。」
「はっ?」
「気づいておらぬようだが、笑っておるぞ。そして、拳を握り締めておる。」
 シャルルが笑いながら、そう指摘した。
「血が滾っておるようだな。そなたがそうなるのを、余は久しぶりに見たぞ。」
「恐れ入ります。」
『確かに。これほど、血が滾るのはいつ以来か…。』
「ナイトオブスリーが、遂に本気になったようです。」

「動きが急に…。」
 セシルが念のために持ってきたノート式の端末を開いて、ランスロットの状態
を表示させる。
「ランスロットの追従率。68%。このままでは、駆動系にかなりのダメージが。
ロイドさん。」
「まあ、ある程度予想はしていたけどね。さすがは、ナイトオブスリー。そう簡単
に勝たせてはくれないね〜。大丈夫、今のランスロットの状態は、スザク君だっ
て、解っている筈だから。」
 セシルとは対照的に、ロイドは楽しそうに試合を見ている。

「速い…。」
 先程とは比べ物にならないほど、トリスタンの機動は速く、攻撃は激烈さを増
している。
「これが、ナイトオブスリーの実力か…。だが、僕も負けるわけにはいかない。」
 トリスタンの槍を受け止めて、逆に押し返す。
「ちっ!これでもかよ。」
 再度、槍を構えてランスロットに向かうが、スザクはランスロットの上半身を軽く
上体を反らして、かわす。
 かわされたトリスタンは、上半身を反らして腕部の大型スラッシュハーケン、メギ
ドハーケンを放つ。
 慌てる事無く、ランスロットは長剣でさばくが、トリスタンはウインチで戻しながら、
大きく迂回してランスロットに迫り、激しい攻撃を繰り出す。
 しかし、それすらも、スザクの防御を崩す事は叶わなかった。
「これでも駄目かよ!!」
 上半身を可能な限り捻り、重量が乗った一撃をランスロットの脇腹に放つが、
僅かに後退したランスロットは、腰部のスラッシュハーケンで上空に退避し、踵
落としで、トリスタンの胸部を狙う。
「くそっ!!」
 とっさに両腕でブロックするが、衝撃でトリスタンは態勢を崩す。
 そのまま、ランスロットが攻勢に出るかと思ったが、トリスタンは最大スピード
で、ショルダータックルを喰らわせる。
「くっ…!」
 スピードと重量の乗ったショルダータックルを喰らって、ランスロットが態勢を崩
しかける。
「今度こそ、反撃開始といかせて貰うぜ!!」
 トリスタンの蹴りが、ランスロットの腰部のセンサーパッチを狙うが、スザクは、
ランスロットの脚部でブロックする。
 素早く態勢を立て直したトリスタンが、槍でランスロットの胸部を狙う。
 上半身を反らしてかわそうとした時、ランスロットの胸部に、トリスタンのヘッド
バットの直撃を喰らった。
 胸部のセンサーパッチを捉え、ジノが1ポイントを取る。
 だが、スザクもランスロットの膝蹴りで1ポイントを取り、4ポイント目になってい
た。

「何と無茶苦茶な…。とても、ブリタニアの騎士の戦いとは思えませぬ。」
「そうか?戦いとは、元来、自分が生き残るか、相手が生き残るか、二つに一
つ。その為に、人は様々な手段で相手を倒そうとする。その意味では、あの2
人の戦いは、まさに戦いの原点とも言えよう。」
 酷評する、ベアトリスにシャルルはそう言った。
「あと、2分でございます。陛下。」
 アーニャが試合の残り時間を告げる。

『くそ。とんだ化け物が、加わりやがった…。』
 過負荷が懸かった駆動系のダメージが、コックピット内のモニターに表示され
る。
「そろそろ、やばいな。残り時間も少ない。俺の負けか…。でもな…。」
 トリスタンは再び、槍を構える。
「もう1ポイントは、頂くぜ!!」
 ランドスピナーの回転が最大に達し、トリスタンがランスロットの間合いに入る
直前、大きく迂回してランスロットの背後に回る。
「貰った…。何!?」
 正面にいるはずのランスロットは、トリスタンの左側面にいた。
「ハーケンを地面に…。」
 迂回している際、僅かだが視界からランスロットが消える瞬間を狙って、スザ
クは、スラッシュハーケンを地面に向けて射出し、巻き戻す際のスピードを加え
て、通常より速くトリスタンの側面に移動していた。
「まだだ!!」
 上段に槍を振りかぶったトリスタンの胸部パッチに、ランスロットの鋭い突きが
命中した。
「そこまで。勝者、ナイトオブセブン、枢木スザク。」
 ベアトリスの声が響き渡る。

「おめでと〜。君の勝ちだよ。あのヴァインベルグ卿に完全勝利。ランスロットと
君の力量をあれだけ見せ付けられたら、貴族たちも文句は言えないね〜。」
「しかし、1ポイントを取られました…。まだまだ、訓練不足です。シミュレートプ
ログラムの組み直しを、お願いします…。」
 5対1のスコアで勝っても、スザクはまるでうれしそうな表情をしなかった。
「いよっ。いい試合だったな。とは言っても、俺の負けだけどな。」
 軍服に着替えたジノに、エリファレット、クローディア、シャルルの警護の任に
就いていたアーニャが、スザク達の元を訪れていた。

「これは、ヴァイベルグ卿。それにナイチンゲール卿達も。」
 スザクが礼をする。
「固い奴だな〜。ラウンズでは身分の上下は無いんだぜ。だから、ジノって呼べ
よ。スザク。」
「申し訳ありません…。」
「スザク。もう少し、リラックスして。私の事も、エリファレットと呼んでもらいたい
な。」
「はっ…。」
 スザクの態度を見ていた、ジノが大きく溜息をつく。
「よし。こうなったら、酒だ。酒。屋敷で晩餐の用意をさせておくから、今夜は家
に来い。ぶっ倒れるまで飲ませるから、覚悟しとけよ。さあ、行くぞ。」
 ジノが、スザクの背中を押して、無理やりリムジンに乗せる。
「ヴァインベルグ卿!話はまだ、終わっていません!」
 ジノの専属開発チームを率いる、アレッシオ・ヴァザーリが、息を切らしながら、
走ってくる。
「ほんじゃな〜。」
 5人のラウンズを乗せた大型リムジンが、ジノの屋敷に向かって走り去ってい
く。

「まったく、トリスタンをあんなにしておいて…。」
 走り去っていくリムジンに向かって、アレッシオが憤慨する。
「そんなに酷かったんですか?トリスタン。」
「ひどいも何も無い。駆動系が、あちこち断末魔の叫びを上げている状況だよ!
おかげで今夜は徹夜だ!!」
「まあ、まあ。カリカリすると、健康に良くありませんよ〜。」
 こめかみに血管が浮き出ているアレッシオを、ロイドが宥めていた。
『あっちは、うまくいきそうだね。』
 リムジンが走り去った方向に目を向けて、ロイドは小さく笑った。

『枢木スザクか…。』
 自分の屋敷に戻ったビスマルクは、ウイスキーの入ったグラスを手に持ち、御
前試合の事を考えていた。
「面白い。血が騒ぐ…。」
 自分には及ばない物の、卓越した技量をもつスザクにビスマルクは好感を持
っていた。
「戦ってみたい物だ…。血の滾りが止まらぬわ。」
 壮絶な笑みを浮かべて、ビスマルクはウイスキーを流し込んだ。
「戦いたい…。そして…、倒したい…!!」
 握力で、ウイスキーグラスに亀裂が入る。
 ピアスで塞がれた、ビスマルクの左眼から赤い怪しい輝きが漏れていた。

 その頃、ジノの屋敷では、スザクを歓迎する晩餐会が開かれていたが、まだ
飲酒ができないアーニャと、酔いつぶれなかったスザクを除いて、全員酔いつ
ぶれていた。

後書き
日記に書いていた、足の痛みが大分よくなったので、久しぶりに外伝を書いて
見ました。
スニーカー文庫からでている、ナイトオブラウンズの小説の最初の話も、ジノと
スザクの御前試合で、気に入っているお話でしたので、私のギアスの二次創作
の中での御前試合を書きました。
しかし、踵落としにヘッドバット、蹴りに膝蹴りと、ほとんどプロレスみたいになっ
てしまいましたね。
スザクの技量を見て、正攻法ではそう簡単に勝ち目がなかった、ジノの奇策と
して書いてみました。
さて、ビスマルクがスザクと戦いたがっているみたいですが、これも含めて、ラ
ウンズの話は、何回か書こうと思っています。

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バレンタイン3
3 翌日、天子は神楽耶に通信を送った。 笑顔あふれる天子を見て、神楽耶にはすぐにわかった。 (無事に渡せたようですね。 念のため香凜さんにお願いしていて正解でした) 天子一人では渡せないかも知れないと神楽耶は香凜にフォローを頼んでいた。 「あのね、あのね、あのね ...続きを見る
金属中毒
2009/02/17 21:41

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは凪です。
cic様も書いていらっしゃるとおり今回はさながらプロレスか異種格闘技。でも、しっかり忘れないハーケンの存在。ナイトメアの最大の特徴である、小柄、軽量、だからこそ使えるくさり技.
R2でもある機体が投げたくさりの上を別の機体が走るシーンがありましたね。

今回貧乏くじなのがトリスタンの整備チーム。徹夜ご苦労様です。
駆動系を見直すいい機会と思い頑張ってください。
今、対スザクレベルで作り変えとけば、神虎にも勝てる・・・かもしれないし。
では、いずれかの次回作、お待ち申しております。


2009/02/19 19:43
凪さん。
コメントありがとうございます。

>今回はさながらプロレスか異種格闘技
 こうするつもりは、なかったんですが、いざ戦
 いで何としても勝とうと思ったら、こういうや
 り方もあるかなと思って、書いてみました。

>貧乏くじなのがトリスタンの整備チーム
 まさにご愁傷様ですね。
 目の下にくまを作りながら、必死に整備してい
 ることでしょう(笑)。
CIC担当
2009/02/22 21:13

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