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<<   作成日時 : 2008/11/19 22:18   >>

驚いた ブログ気持玉 4 / トラックバック 1 / コメント 2

 EU議長となったシュナイゼルの演説が終わって、スザク達は改めて今後の
方針を話し合っていた。
「いずれにせよ。シュナイゼルはそう遠くないうちに、本国を制圧しようとす
るだろう。ギルフォード、EUに駐屯する嘗ての我が軍の総数は?」
「総数、30個師団。シュナイゼル軍と合わせて、40個師団になります。」
「本土直属軍が50個師団。本国には、ヴァルトシュタイン卿に、ルキアーノ、
モニカ、アンジェリーナ、クローディア、ノネットもいる。数において劣る上
に、ラウンズ最強のヴァルトシュタイン卿を始め、6人のラウンズがいる。常
識的に考えれば、シュナイゼル軍に勝ち目は無い。しかし・・・。」
 エリファレットが、本土直属軍とラウンズ6人を相手に戦いを挑むであろう
シュナイゼルの策を見抜こうと考える。
「コーネリア殿下、予備軍とEU方面軍を本国に戻しては如何でしょうか?そ
うなれば、兵力差は更に開きシュナイゼル軍に勝ち目はありますまい。ロシア
州のEU軍も、中華連邦軍も、今は戦う余裕は無いと考えます。」
 ジノがスザクの麾下にある予備軍と、EU方面軍を本国に戻す事を提案する。
「自分も賛成です。シュナイゼル軍の動きを封じる為に、今頃は軍を動かす準
備に入っているでしょう。しかし、沿岸部に兵力を展開した場合、突破された
際の備えが手薄になります。後備えとして有効に活用できましょう。」
 スザクもジノの提案に賛成する。
「うむ、そうだな。それが良かろう。直ちに準備に入るとしよう。レノルズ卿らは
すぐに準備に入れ。」
「イエス、ユア・ハイネス。」
 予備部隊とEU方面軍の将軍達の代表として、会議に参加しているレノルズ
にコーネリアは本国帰還の準備を命じる。
「それにしても、変・・・。」
「どうしたんだ?アーニャ。」
 ジノが尋ねる。
「今は緊急事態。なのに、ロシア州からの撤退命令以外、本国からは命令が
来ていない・・・。」
 それは、会議に参加している人間が、誰しも不思議に思っていることだった。

「黎星刻、ただいま帰還いたしました。」
 シュナイゼル軍とEU軍が撤退した事を受けて、星刻は洛陽に帰還していた。
「ご苦労でした。よくぞ我が国を守ってくれましたね。」
「いえ、多くの兵を失った事、面目次第もございません。」
 朱禁城の謁見の間で天子は星刻の労をねぎらうが、星刻自身は心苦しかっ
た。
 当初91万を数えた救援軍は、7割を割り込む62万まで数を減らしており、
ブリタニア軍の撤退も幸運とよぶ出来事で星刻にすれば、凱旋してきたとは到
底考えられなかった。
「確かに多くの兵を失った事は事実です。ですが、総崩れになる事無くこうし
て帰ってきた事は賞賛に値します。貴方でなければ、我が軍は大敗北を喫し
ていた事でしょう。これからもこの国のために力を尽くしてください。」
「はっ。誓って必ず・・・。」
 天子が微笑みながら頷くと、范質が口を開く。
「ところで枢密使殿。これから、ブリタニアはどう動くと思われる?」
「シュナイゼルは、おそらく帝都ネオウェルズを陥落させ、自ら皇帝を名乗る
かと・・・。」
「やはりそうか・・・。我等も同じ意見でな・・・。」
「宰相、後は会議の場で意見交換をした方が良いでしょう。この国の行く末に
も関わる事なのですから。」
「そうですな。枢密使殿も洛陽に帰ってきて休んでもおられぬ。今宵はゆっくり
休んで、明日に備えられるがよろしかろう。」

「ブリタニア本国の様子は?」
「現在、我が軍の来襲に備えているようです。」
 カノンが報告書を手渡す。
「ふむ。本土直属軍を総動員。指揮はヴァルトシュタイン。予想通りだね。こ
ちらの戦力は?」
「かねてよりの内部工作で、EU駐屯軍30個師団は殿下に従います。それに
加えて、直属軍10個師団。EU軍が40個師団です。」
「さすがにEUを留守にするわけにはいかない。EU軍は残そう。残りの40個師
団で、本国を攻略する。彼らはどうしているね?」
「まもなく、フォートデトリックから彼と半数は到着します。彼女もダラスを引き払
い、例の物と一緒に既に・・・。」
「結構。それで充分だ。残りの者は?」
「すでにご指示の通りに・・・。」
 シュナイゼルが、満足そうに頷く。
「では、声明文の作成に取り掛かってくれ。」
「承知しました。殿下。」
 カノンが一礼して、部屋を去る。
『結局、私はこうしてしまうのか・・・。ブリタニアの血か、それとも私の生来の気
質か・・・。』
 そう考えると、シュナイゼルは小さく笑う。
『一つ、はっきりしているのは、父のやり方は認められない。人の世は、人の世
の理で治められるべきだ。そうだろう?枢木君。』
 デスクに地図を広げ、本国侵攻の戦略を練り始めた。

「ナイトオブエイトと、ナイトオブナインは行ったか?」
「はい。既に。予定では後8時間程で、日本に到着するはずです。」
 皇帝の執務室には、シャルルとベアトリスの2人がいた。
「例の物は、持たせたな?」
「はい。間違いなく。」
「それで、よい。」
 シャルルは、ベアトリスの言葉を聞いて頷く。
「ところで、そなたもナイトメアに乗って戦うのか?イゾルデの予備パーツを
元に組み立てを進めていると聞いたが。首席秘書官いやかつてのナイトオブツ
ーよ?」
 今を遡る事、4年前迄。ベアトリスはナイト・オブ・ラウンズ第2席、ナイ
トオブツーであったが、何を思ったか、地位を返上しシャルルの首席秘書官に
就任した。
「私は陛下の首席秘書官でございます。どこまでもお供いたします。それに、
ラウンズの職を退いてからも、ナイトメアと剣の訓練は怠ってはおりません。
命を懸けて、陛下をお守りいたします。」
「好きにするがよい。」
 物好きなと言わんばかりの顔で、シャルルがそう言った。
 居室に戻ると、V.V.がいた。

「シュナイゼルはいつ攻めてくるかな?」
「そう遠い未来ではないでしょう。」
 V.V.の問いかけに、シャルルは愉快そうに答える。
「おや?随分、嬉しそうだね。皇帝の位を奪われるかもしれない危機なのに。」
「宝石の山より価値のある地位。この国では誰しもそう思っておりましょう。
しかし・・・。」
「しかし?」
「真実を知ればどう思いますかな?私などは、皇帝である事自体が馬鹿馬鹿し
くなりましたがな・・・。もっとも、知る機会があればの話ですが。いずれにせよ、
自ら皇帝の地位を望むものがようやく動き出しましたな。他の者は、能無しや、
才覚があっても野心の無い者ばかり。少しは楽しませて欲しいものですな。ブ
リタニア家の本来の目的が果たされる時が近づいているのですから。」
「けれど、君のナイトオブセブンはシュナイゼルに勝てるかな?あれがあった
ところで、勝てるとは限らないよ?」
「シュナイゼル如き、蹴散らせぬようでは困りますな・・・。とは言え、シュナイ
ゼルと手を組む勢力が、果たしてどれだけありますかな?奴は知らず知らずに、
自分の破滅へのカウントダウンを刻み始めておりますよ。」
 シュナイゼルをさして気にしていない表情で、シャルルは笑った。

「失礼いたします。総督。」
「どうしました?」
 ナナリーの親衛隊で1個中隊を率いているヴィレッタが、報告書を持って総督
の執務室に入ってくる。
「ナイトオブエイト、クローディア・ガーシュイン卿。ナイトオブナイン、ノ
ネット・エニアグラム卿がこちらに向かわれています。到着は4時間後とのこと
です。」
「どういうことですか?」
 専任騎士のドロシーがヴィレッタに尋ねる。
「さすがにそこまでは・・・。」
「時期が時期。ここを離れるわけにはいきませんね。ダールトン卿、私の名代
として誰かに迎えに行ってもらおうと思いますが、誰が適任と考えますか?」
 ドロシーがしばし考え込む。
「副総督と相談が必要ですが、私ではいかがでしょうか?これからの対策の為
の会議でも、私ならいなくてもさして影響は無いと考えます。」
 駐留軍の総司令官はスザクなので、これからシュナイゼルと戦う事になって
も、会議はスザク達が主になって進められ、基本的には、自分が発言する機会
は無いだろうとドロシーは考えた。
「では、副総督と相談しましょう。」

「解ったわ。任せておいて。」
「すいません。会長。僕がいけたらそれに越した事は無いんですが、ここを離れ
るわけにもいきませんので。」
 アッシュフォード学園を始め、日本の学校の生徒たちを心配したスザクが、そ
の方面に顔が利くミレイに、心配しないようにとメッセージを伝えてもらう
よう頼んでいた。
「仕方ないわよ。あなた副総督で、駐留軍の総司令官だもの。おいそれと政庁
を離れられないものね。」
「よろしくお願いします。」
「それはそうと、スザク君。」
「はい?」
「ナナリーとは少しは婚約者らしくしているの?」
「今は、そういう事を言っている場合ではないと思いますが・・・。」
 あまり触れられたくない話題なので、スザクは話を打ち切らせようとする。
「結婚まで半年切ってるんだから、婚約者らしくしなさい。奥さんを困らせる悪い
旦那様になりたいの?」
「そういうわけではありませんが・・・。」
 ティーカップの中の紅茶に視線を落とす。
「今は、そういう事を言っている場合では無いですよ・・・。」
 顔を上げずにそう言ったままのスザクを見て、ミレイは重い溜息をつく。
「まあ、その話は別の機会にするわ。さっきの事は任せて頂戴。」
「お願いします。」
 ミレイは頷いて、部屋を出て行く。

「ガーシュイン卿達がですか?」
 ミレイが去ってしばらくしてから、スザクの執務室にナナリーらが来ていた。
「ええ、後4時間でこちらに到着するそうです。」
 ナナリーから話を聞いたスザクは、腕を組んで考え始める。
「それで、総督の名代として私がお迎えに上がろうかと思いますが、副総督は
如何お考えでしょうか?」
「そうだね・・・。普通ならそれもいいだろう。けれど、この時期にガーシュイン
卿達がこちらに来る理由が気になる。自分が行きたいところだが、今の状況で
は行くわけにもいかない。と、すると・・・。」
 考え込んでいるうちに、スザクが小さく頷く。
「そうだ・・・。ナイチンゲール卿にしよう。」
 現在いるラウンズの中で、最年長で沈着冷静なエリファレットを、スザクは選
んだ。
 事情を聞くとエリファレットは、プロテジーレン・ヴァルキュリエ隊を伴い、
横須賀に向かった。

「さて、どう出るかな?シュナイゼルは。」
 インド軍区の黒の騎士団の本部で、藤堂は千葉や朝比奈達と共に、今後の
事について話し合っていた。
「それにしても、本気なのかね〜?本国には直属軍もいるし、あのナイトオブ
ワンがいるんだよ。常識的に考えて、勝ち目は無いと思うけど。」
 ラクシャータが、煙管をふかしながら言う。
「しかし、シュナイゼルが冗談であのような事をするとも思えません。勝算はあ
るのでしょう。」
「まあ、向こうとしてはそうだろうけどさ。だからといって勝てるとは限らないだろ
う。一体、どんな策があるのやら・・・。」
 千葉の考えを認めながら、朝比奈はシュナイゼルの策を考えていた。
「ディートハルト、シュナイゼルの部下にナイトオブワンに相当する奴はいる
の?」
 カレンがディートハルトに尋ねる。
「私が調べたところ、その様な者はおりません。ただ・・・。」
「ただ・・・、何だ?」
 ディートハルトの言葉を気にして、藤堂が尋ねる。
「シュナイゼルの直轄施設の内、ダラスとフォートデトリックにはあまりよい
噂はなかったようです。可能性としてはその施設が、シュナイゼルの策という
考え方も否定できません。」
「ふむ・・・。」
 藤堂が腕を組んで考え込む。
「問題は、シュナイゼルが勝った場合だな。ブリタニアが2つに割れる可能性
もある。その場合、2つのブリタニア双方を相手にするのか。一方とは、手を
組むのか。」
 扇の言う事にも一理ある。
 シュナイゼルが皇帝の位につく事を認めない者が出てくる可能性もある。
『スザク。その時は、あんたはどうするつもり?』
 いまだ、独立していない故郷の副総督をしているスザクの事を、カレンは考
えていた。

「これは・・・。」
 豪華な装飾が施された箱に、紫のビロードの布で包まれた純金の印章がし
まわれていた。
「ブリタニアの、国璽・・・。」
 ブリタニア皇帝が書類を決裁する際に押す印章で、皇帝の象徴とも言える。
「何故、陛下は国璽を持っていけと・・・。」
 政庁に来たノネットが持ってきた国璽を見て、スザクはノネットに尋ねる。
「解らん。私はヴァルトシュタイン卿らがシュナイゼル軍の迎撃の準備をしてい
る際に、陛下に命じられてこれを持って行けと言われてな。それと、クローディ
アが別に陛下からの命令書を持ってきている。」
「内容は御存知ありませんか?エニアグラム卿。」
 コーネリアがノネットに尋ねる。
「いえ、私も内容は存じません。」
「そうですか。ガーシュイン卿、陛下からの命令書を。」
「はっ。」
 クローディアが命令書を、コーネリアに手渡す。
 命令書に目を通し始めると、コーネリアが驚愕のあまり目を見開く。
「枢木卿、ナナリー、別室で話をしよう。他の者は、待っているように。」
「私達に関わりがあることなのですか?コゥ姉様。」
「そうだ。それと、モニターを一つ用意してくれ、スリランカのジュリアスと回線を
開いてな。」
「イエス、ユア・ハイネス。」
 コーネリア、ナナリー、スザクの3人は別室に移った。

「殿下、彼らが到着いたしました。」
「そうか。こちらに通してくれ。」
「はっ。入れ。」
 カノンの言葉と共に、一人の男とバイザーで顔を隠した少女達が入ってくる。
「ジェレミア・ゴットバルト。ブリガンティアナイツ12名と共に、ただいま
到着したしました。残り12名はご指示の通り・・・。」
 ジェレミア・ゴットバルト。
 名門ゴットバルト家の当主である。2年前のエリア11、現在の連邦エリア
日本では純血派と呼ばれる一派のリーダーとして、代理執政官を務めたことも
あるが、ゼロの初めて公の場に登場した、スザク強奪事件を切欠に降格され、
ナリタ連山の戦いで行方不明になったが、クロヴィスの研究を受け継いだシュ
ナイゼルが改造を施し、ブラックリベリオンの際に出撃。その戦いで海中に沈
んだが密かに回収して、シュナイゼルが自分の手駒として確保していた。
 EUの軍服に身を包んだジェレミアが、恭しくシュナイゼルに跪く。
「ご苦労。調整は終わっているね?」
「はっ。問題ありません。いつでも戦えます。私のジークフリートもブリガンティ
アナイツのニミュエもトロモから到着しております。」
「問題ないね。戦いまで休んでいるといい。それと、今の私はEUの議長だ。
その事を覚えておいてくれ。」
「承知いたしました。」
 一礼して、ジェレミアはブリガンティアナイツと呼ばれた少女達と共に、議長
の執務室から去っていった。
 次に入ってきたのは、ニーナだった。
「ご苦労だったね。」
 シュナイゼルがニーナをねぎらう。
「いえ、私の意思でもありましたから・・・。」
 ニーナは毅然としながら、瞳に暗い炎をやどした感じだった。
「そうだね・・・。私もあの事は未だに忘れられないよ。これが正しい方法だとは
言えないだろう。それでも、私はやらざるを得ない。力を貸して欲しい。」
「はい。」
「ありがとう。疲れているだろう。今日はゆっくり休みなさい。」
 ニーナが執務室を去る。
「カノン。声明文の方はどうなっている?」
「すでに・・・。」
 カノンが声明文の原稿を、シュナイゼルに渡す。
「よろしい・・・。多少手を加えるがね。」
 シュナイゼルが、笑みを浮かべる。

「ナナリーを第99代ブリタニア皇帝に?」
 モニターに映ったジュリアスが、驚きのあまり呆然とした表情をする。
「そうだ。そして、お前が宰相に。枢木卿は爵位を大公爵に上げて、予定を早
めて、ナナリーと結婚。皇配となり、全軍の総司令官として、共に即位したナ
ナリーを補佐する。さらに、ヴァルトシュタイン卿にもしもの事があった場合
には、ナイトオブワンとなるよう記されている。」
 皇配とは女帝の配偶者の事を指し、身分としては皇族となる。
 当のスザクも、困惑を隠しきれなかった。
『皇配となり、場合によってはナイトオブワン?おまけに全軍の総司令官。陛
下は何をお考えなんだ。』
「さらに、予備軍は本土に帰還するが、EU方面軍はそのまま日本に待機
か・・・。」
 コーネリアとしては、EU方面軍も本国に帰国させるべきだと考えていた。
本土直属軍と合計すれば138個師団になる。
 数の上で、シュナイゼルを圧倒できる。さらに練度が同等である事、指揮官
がビスマルクである事を考えると、まず負けることは無いだろう。
「陛下は、何をお考えなのでしょうか?このような時に、自分を皇配にしては
「氷の鎖事件」で捕縛されなかったものの、自分に反感を持っている勢力がシ
ュナイゼル軍の侵攻と呼応して、裏切りに走りかねません。」
 スザクは自分が皇配となり皇族になる事で、国内にいまだいる不平貴族や
高級軍人が反発し、シュナイゼル側につく事を懸念していた。
「その意見には一理ある。だが、皇帝陛下の命だ。まして、国璽までこちらに送
ってきた以上、ナナリーが皇帝になるのはもはや既定の事実。陛下が何をお考
えになっているかは、私も解らぬ。だが、私も貴公も命には逆らうわけにはいか
ぬ。まして、ラウンズたる貴公は尚更であろう。」
 「ラウンズたる」という部分を、あえてコーネリアは強調した。
「それは・・・、確かに、そうではありますが・・・。」
 スザクは反論できずに、床に視線を落とす。
「枢木卿、貴公の考えは私も理解できるし、理にかなっていると思う。ただ、見
方を変えれば、陛下の命はかなり有効だ。貴公ほどの者なら、言わずとも解る
のではないか?」
 ジュリアスの言いたい事は、スザクも理解していた。
 シュナイゼルがネオウェルズを攻略する前に、ナナリーが正式に即位すれば、
外交面で先手を取る事もできる。
 さらに、国璽がある以上、ナナリーが出す命令は紛れもなくブリタニア皇帝
としての命令である。
 シュナイゼルが命令を出しても、所詮は簒奪者の命。正当性を持たない。
「事は一国を争う。EUとして本土を併合した場合に、各国がそれを認めない
ように外交工作をすれば、国際的に孤立させられる。さらにその状況を利用し
て、EUの瓦解を誘う事も出来ないとは言い切れない。ここは承諾してもらい
たい。」
 ジュリアスが、スザクに迫る。
「ラウンズや他の将軍達には私から言おう。」
 ジノたちが反対した場合の説得を、コーネリアがかって出る。

「枢木卿。いえ、スザクさん。」
「ナナリー・・・。」
 思わずスザクは、ナナリーを名前で呼んだ。
「どうか決断して、私の夫となって下さい。このままでは私達が、後手に回る
ばかりです。スザクさんの仰りたい事は、私なりに理解しているつもりです。
でも、このままではスザクさんが努力してきた事が、全て無駄になる。そんな
気がするのです。スザクさんが願い続けてきた事と、私が願っている事は、お
そらく、同じ物。もし、そうならば、私は妻として夫に協力したいです。そし
て、スザクさんには夫として、私を支えてもらいたいのです。」
 スザクが何か言おうとするが、何も言えずに沈黙した。
「枢木卿。いやスザク。これは国法に則った皇位継承だ。決してルールに背い
てはおらぬ。」
 カウンセリングの結果から、スザクがルールにこだわる事を知っていたコー
ネリアがスザクを安心させるように言う。
 だが、スザクは別の事を考えていた。
『もし、僕がナナリーと結婚して皇配になれば、僕が名誉ブリタニア人になっ
た目的も果たせるか・・・。』
「聞き分けの無い子供のような事を言ってしまい、申し訳ございません。謹ん
で陛下の命に従います。」
「そうか。後はこちらに任せろ。」
 コーネリアが安堵したように、言う。
「では、姉上。私は直ちに、日本に向かいます。」
「うむ。急いでな。」
 モニターが消える。

「以上が、皇帝陛下の命である。」
 コーネリアはジノたちラウンズ、麾下の将軍達、EU方面軍の将軍達に、ナナ
リーの第99代皇帝即位と、スザクとナナリーの結婚を早める事等を話す。
「異議のある者は、前に出よ。」
 その時、ジノが跪いた。
「我ら、ラウンズ。異議はございません。謹んでナナリー陛下に忠誠を誓いま
す。」
 エリファレット、アーニャ、クローディア、ノネットが続いて跪く。
「うむ。」
 ラウンズに続いて、他の将軍たちらも跪き忠誠を誓う。
「では、即位の事は全世界に知らせよ。同時にナナリー陛下と枢木大公の婚
儀の準備にかかる。ギルフォード、頼むぞ。」
「イエス、ユア・ハイネス。」
 ギルフォードが、総督府の文官たちを引き連れて、会議室に向かう。
『ここからは、時間との勝負か・・・。』

「新皇帝が即位か・・・。」
 御前会議の場で、早速ナナリーの第99代ブリタニア皇帝即位が話題になっ
た。
「国璽も新皇帝の元にあるとか。」
 礼部尚書の遠見が、入手した情報を報告する。
「それでは、例えシュナイゼルがブリタニア皇帝を名乗ったとしても、正当性は
無いな。」
 驃騎将軍の驍騎が、言った。
「反旗を翻した時点で、無いと言えるがこれで決定的だな。」
 車騎将軍の洪古が、続く。
「宰相。シュナイゼルはどう出ると思いますか?」
 天子が宰相の范質に尋ねる。
「はっ。このままEU議長としてブリタニア本土を併合するか、新しい王朝の成
立の宣言をして、初代皇帝になるかしかございますまい。」
「しかし、宰相。他の国が、それを承認しましょうか?」
「あのシュナイゼルだ。外交でそれを承認させるぐらいはやるやも知れぬ。」
 御史大夫の荘年の問いに、范質が答える。
「いずれにせよ、ネオウェルズが陥落した場合、選択せねばなりますまい。シ
ュナイゼル一派と手を組むのか、新皇帝と手を組むのか。」
「枢密使は、ブリタニアと手を組むとおっしゃられますか?」
 兵部尚書の平仲が、目を見開く。
「共倒れになれば、こちらとしても脅威が取り除かれるが、シュナイゼルはそ
の程度は織り込み済みだろう。枢木も既に戦略構想を練り始めているはずだ。
もはや、ただの騎士ではない。皇配は立派な皇族だ。権限も大きくなっている
だろう。宰相のジュリアスは、行政面では頼りになるだろうが、軍事面には才
能はないからな。いずれにせよ、その時が来れば選択せざるを得なくなる。」
 星刻の答えを聞いて、平仲が考え込む。
「今は、情勢を見守るべきだと言う事ですか?枢密使。」
「はっ。ただし、いつでも軍を動かせる準備はしておくべきかと・・・。」
 天子に星刻はそう答える。
「それでは、軍の動員準備の間に、これからの事について更に議論を深めたく
思いますが、天子様は如何でございましょうか?」
「そうですね。それはやっておいた方が良いでしょう。」
「それに、新皇帝と枢木の婚儀に、礼部省を通じて祝電を届けては如何でござ
いましょうか?あくまで形式的にです。シュナイゼルに言質を取られる事もご
ざいますまい。また、新皇帝と手を組む事になった場合、助けともなりましょ
う。」
「では、そのように。」
 星刻の提案を、天子は許可する。
「さて、それではこれからについてだが・・・。」
 議論が始まった。

「まさか、ここまで周到に段取りを進めていたとは・・・。」
 国璽がすでに、日本に持ち出されていたことは、カノンの予測を超えていた。
「ナナリーがいまや、ブリタニア皇帝か・・・。」
 まるで、自分が負けた場合に備えているようなシャルルの行動に、シュナイ
ゼルも戸惑いを覚えていた。
 帝国最大の宮廷闘争の「血の紋章事件」でも、堂々としていたシャルルから
は、予想もつかない行動だったからである。
「最大の問題は、白き騎士が皇配となりれっきとした皇族になった事。これで
は彼を手中に収めるのは、もはや無理ではないでしょうか?」
 考え込んでいたシュナイゼルが、ふと笑みを浮かべる。
「そうでもないさ。むしろナナリーが皇帝になったのは良い事かもしれない。
父に比べれば遥かに人道主義者の面を持つからね。そこをつけば、いいだろう。
史上最短の在任期間の皇帝として、歴史に名を残すだろうが、その分生活には
不自由はさせない。軍の準備はいつ完了する?」
「3日後には。」
「では、作戦と声明文の、最終確認をするとしよう。」

 ナナリーが第99代ブリタニア皇帝として即位した翌日、東京では自治政府
首脳も招かれて、スザクとナナリーの結婚式が行われていた。ブリタニアの侵
略を受けていない国に混じって、中華連邦の祝電が届いていた事は、スザク
達を驚かせていた。
「中華連邦が、我等に組するという事でしょうか?」
「いえ、これはあくまで形式的な物。無論、向こうには向こうの思惑があるで
しょうが。」
 首を傾げるギルフォードに、スザクが答える。
「成る程。殿下、まもなくパレードです。お仕度を。」
 内外に、ナナリーとそれを傍らで支えるスザクをアピールする為、これからパ
レードが行われる予定になっていた。
「解りました。ダールトン卿と共に警備の方は頼みます。」
「イエス、ユア・ハイネス。」
 恭しく礼をして、ギルフォードは警備の最終確認の為にスザクの衣装換えの
部屋を去った。
「それでは、殿下。御召し替えをさせていただきます。」
 数人の侍女が、スザクの着替えの手伝いをする。
 結婚式の時の衣装、パレード用の衣装。
 双方共に、皇配にふさわしい豪華な物である。
『これで・・・、もう・・・。』
 片付けられる衣装を見ながら、スザクはそう考えていた。

「綺麗だよ。ナナリー。結婚式の時も、そして今も。」
 パレード用のドレスに着替えたナナリーに、そうスザクは言葉を掛ける。
「はい・・・。」
 ナナリーが、かすかに頬を染める。
「じゃあ、僕は先に行っている。時間はまだあるから、ゆっくり仕度をしてい
て。」
 スザクは、そのままパレードで乗る車の所に行く。
『スザクさん・・・。』
 一瞬、悲しげなナナリーの表情を、ドロシーは見逃さなかった。
「陛下、しばらく間もございます。お茶でもお飲みになりますか?」
 緊張しているかもしれないと考えたドロシーは、前日、各種のハーブティー
を揃えていた。
「そうですね。いただきます。」
「では、用意をさせます。」
 侍女に用意を命じる。
『御夫婦の仲が、うまくいけばよいのだけれど・・・。』
 スザクの態度を思い出して、ドロシーはそう考えていた。

「ご覧下さい。昨日、第99代皇帝に即位なされた、ナナリー陛下と夫でいら
っしゃる、スザク皇配殿下のお姿を人目見ようと、多くの人が訪れています。」
 パレードのコースは、日本に住む多くの民衆と、生放送のため訪れているテ
レビ関係者で、ごった返している。
「各警備隊より定期報告、異常はありません。」
 警察署の一つに、警備本部を設けてギルフォードは指揮を取っていた。
 グラストンナイツも各所に配置させて、屋上のヘリポートにはヴィンセントをい
つでも出撃できる状態で、待機させている。
「ダールトン卿より、入電。」
「ギルフォード卿、こちらは問題ありません。これよりパレードを始めます。」
「くれぐれも油断の無いようにな・・・。」
「解っております。では。」
 通信端末に映っていたドロシーの姿が消える。
 本来ならば、ブリタニア宮で行われるはずの即位の式典が、日本で行われる
というのは、シュナイゼルの脅威を警戒している事が、大きく影響している。
 行われる事の無いパレードをギルフォードが提案したのは、その事実から一
旦、民衆の目をそらさせる為でもあった。
『我ながら、姑息な手を使う・・・。』
 パレードの様子をモニターで見ながら、ギルフォードは密かに溜息をついた。
「パレードが始まりました。ダールトン卿が指揮する、近衛隊のヴィンセントに護
られながら、皇帝御夫妻の乗る車が発進します。」

「ええい、腹立たしい!」
 タウラスの離宮で、第1皇女のギネヴィアが扇子を床に叩きつけた。
「何で、ナナリーが皇帝なのよ!」
 第5皇女のカリーヌも、不機嫌そうな表情でパレードの中継を見ている。
「よりにもよって、ナンバーズの血が皇室に加わるなど、考えるのもおぞましい
わ。」
 ギネヴィアがはき捨てるように、言う。
「2人とも、もうナナリーは皇帝陛下。口を慎みなさい。」
「兄上は御不満ではいらっしゃらないのですか?」
 オデュッセウスが2人を窘めるが、ギネヴィアは納得がいかずオデュッセウ
スに詰め寄る。
「そう言うが、まさか先帝陛下に止めてくださいとは言えないだろう。2人と
も現実を受け入れてくれ。」
 ギネヴィアが憤然として、部屋を出る。
『忌々しい!!私は第1皇女。継承権もナナリーより上。これでは何のため
に・・・。』

「何だか、妙な展開になってきたね〜。」
 パレードの中継を見ながら、ラクシャータは煙管をふかす。
「ナナリーが皇帝で、スザクが夫か・・・。」
 カレンも信じられない物を見るように、中継を見ていた。
「ブリタニアが2つに割れる事は、これで避けられまい。さて、我らはどうする
か・・・。」
 中華連邦が、2人の結婚に対して祝電を送った事は、藤堂も知っていた。
 無論、それがナナリー達に組する事を意味するとは思っていなかったが、同
盟を組む事になれば、何らかの助けになる事を意図していることは、解ってい
た。
『その時、我ら黒の騎士団はどうするか・・・。』
 団員にはEUから亡命していた軍人も多数いる為、行動指針を決める事は以
前より難しくなっていた。
『スザク君たちが、EUをどうする気か。それが指針となるだろうな。』
 中継を見ながら、藤堂は今後の事を考えていた。

『枢木スザクが、新皇帝の配偶者か・・・。』
 プトランの会戦がなし崩しに終わって、モスクワに戻ってから、シャルンホルス
トはEUを奪回する戦略を考え続けていた。
『直接、面識はないが、シュナイゼルよりかはましだろう。』
 そう考えたシャルンホルストの頭に、何かが閃いた。
『後は、シュナイゼル次第。それによって、光明も見えるだろう。』
 そう考えながら、パレードの中継を見ていた。

 夜には、晩餐会が開かれた。
「陛下。このたびの即位。心よりお祝い申し上げます。」
 招待されている神楽那が桐原を伴い、恭しく祝いの言葉を述べる。
「そして、今回のお2人の御婚礼にも、心よりお祝い申し上げます。」
「ありがとうございます、神楽那殿。」
 スザクが、神楽那に礼を言う。
「ありがとうございます。今晩は、ゆっくり楽しんでいってください。」
「光栄です。では。」
 桐原と共に、ナナリーたちの前を去る。
「桐原公。スザクが何を考えているのか、お解りにになりますか?」
「いえ。正直何も・・・。」
 連邦エリア発足前にも、発足後も、スザクは執務の一環で神楽那たちに会っ
ているが、表面上は変わったように見えても、内面は特区設立を申し出た時と
同様であった。
『スザク・・・。』
 飲み物を口にしながら、神楽那の心は沈んでいた。

『まだ、かりかりしているのか?いや、心配しているのか?まあ、お前の言う
事も解らんではないが、今日はナナリーの結婚式だ。少しは祝ってやれ。何?
祝っている?解った、解った。』
 副官として、スザク達の傍にいながら、C.C.はルルーシュを宥めていた。
『そうか。お前の心配ももっともだな。だが、こればかりは当人同士の問題だ。
見守るしかないだろう。相手はナナリーだ。あれでなかなか大きい器を持って
いるような気がする。私は、なんとかなると思っているよ。それに、スザクは
お前の愛した男だ。少しは、信じてやれ。ユーフェミア。マリアンヌは、嬉し
そうだな。愛する娘が、想い人と結ばれたのだからな。まあ、ユーフェミアの
事を考えると、複雑に思うところもあるだろうがな。』

「陛下、スザク殿下。お目覚めの時間でございます。」
 翌朝。仮皇宮にしている、旧迎賓館の寝室で、2人は侍従長の声で目を覚ま
した。
「おはようございます。あなた。」
 ナナリーがどこか恥ずかしそうに、同じベッドで寝ていた夫であるスザクに挨
拶をする。
「おはよう。ナナリー。」
 スザクがナナリーに優しくキスをする。
『もう、僕は皇配。なら、相応しく振舞おう・・・。』
 心にそう思いながら。

 着替えと朝食を済ませて、公務につこうとしたその時、急報が飛び込んでき
た。
 シュナイゼルがEU議長として、ブリタニアへの宣戦布告の声明を、世界中
へ向けて発進したのである。

後書き
ナナリーとスザクの結婚を軸に、反旗を翻したシュナイゼルに対する、中華連邦
や黒の騎士団の反応が話の内容となります。
ここで、出てくる身分、「皇配」。
これは実際にある身分です。
女王の配偶者は、「王配」といいます。
ただ、配偶者以外どういう位置づけなのかは、今ひとつはっきりしませんでした。
男性版、皇妃という身分なので、なんら権力は持っていないはずなのですが、
過去のヨーロッパを調べてみますと、政治に対する影響力は決して小さくなかっ
たようです。
考えて、皇族に含めました。
そして、遂にあの人。オレンジことジェレミア卿が登場です。
やっと登場する機会が来たなあ、と言う感じです。

次回AFTER TURN22 チェサピーク 会戦
遂にシュナイゼルが動きます。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
知己
「一晩お相手しただけの方です。知己というにはあたりません」 長い黒髪をさらりと揺らして、中華随一の軍人は答えた。 返答に詰まるのは「もてない君」だらけの黒の騎士団のメンバー。(もともと、絶対的に女の数が少ないせいもある) (えー、いまなんて言った。お相手って、やっぱりそういうことだよな。仲良くゲームをしましたじゃないよね。 姫天子ちゃんとのことは別立てかよ。割り切って遊べるのかよ。そりゃーこいつならもてるよな) 口を半開きにしたまま、一言もない騎士団のメンバーに星刻は(何か疑問でも?)という視線... ...続きを見る
金属中毒
2008/11/30 09:31

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは凪です。
しばらくネットから離れておりました。その間にcic様のこの世界は、3頭竜に変化しておりました。
正統ブリタニアと、EUを傀儡にしたシュナイゼル派、そして反ブリタニア連合としての中華陣。
どの頭がどの頭を食いつぶすとしても、そう一つの頭が気になる。
この世界では星刻はギアスの力を知っている・・・ですよね。黒の騎士団の生き残りから聞かされたはずです。それをただ聞くだけにとどめる星刻とは思えませんが。戦場で忙しい身では後回しでしょうか。

それでは、こちらの更新と近頃影響されて、見るようになった黒執事の感想更新楽しみにお待ちしております。

2008/11/30 09:11
凪さん。
コメントありがとうございます。

>どの頭がどの頭を食いつぶすとしても、そう一
 つの頭が気になる。
 まさに、三すくみですからね。
 後顧の憂いを無くすとすれば、残る頭と同盟を
 結ぶか、気にする必要が無いほどに国力を蓄え
 るか、どちらかになりますね。
 勿論、シュナイゼルもスザクももう一つの頭、
 中華連邦を気にしていないわけでは、ありませ
 ん。

>黒執事の感想更新楽しみにお待ちしております
 ありがとうございます。
 楽しんでいただけるような、記事を書きたいと
 思います。
CIC担当
2008/12/02 22:01

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